カスタマージャーニーマップは本当に必要?「無駄」と言われる理由とその誤解を解説
こんにちは。ゆうせいです。
今回は、「カスタマージャーニーマップ(Customer Journey Map)」がなぜ一部で“無駄”と思われてしまうのか、その理由を掘り下げていきます。
もしあなたが
「カスタマージャーニーマップって作る意味あるの?」
「前にやってみたけど、結局使わなかったな…」
と思ったことがあるなら、ぜひ最後まで読んでください。
カスタマージャーニーマップとは何か?おさらい
まず簡単におさらいしましょう。
カスタマージャーニーマップとは、
顧客が商品やサービスを知ってから、購入し、使って、リピーターになるまでの流れを“旅”として可視化した図です。
たとえば、ある高校生が新しいスマホを買うまでを地図のように描いていくイメージです。
フェーズ | 顧客の行動 | 顧客の感情 |
---|---|---|
認知 | SNS広告を見る | 「おっ、かっこいい」 |
情報収集 | 口コミやレビューを調べる | 「ちょっと気になる…」 |
比較・検討 | 他社製品と比較 | 「どれが一番いいかな」 |
購入 | 店舗またはネットで注文 | 「届くの楽しみ!」 |
使用 | 実際に使ってみる | 「思ったより便利!」 |
継続・共有 | 友達に勧める、SNSでシェアする | 「これはみんなにも教えたい」 |
なぜ「無駄」と思われるのか?よくある理由5つ
1. 成果がすぐに見えない
カスタマージャーニーを描いても、直接売上が上がるわけではありません。
すぐに数字に表れないため、「意味ある?」と疑問を持たれがちです。
例えるなら、地図を描く作業に時間をかけて、旅に出ないようなものです。
2. 作って満足してしまう(使われない)
せっかく時間をかけてマップを作っても、それっきり。
誰も見返さず、戦略にも反映されないことがよくあります。
これは、綺麗な資料を作ったけど棚にしまって終わり、という状態。
3. 実際の顧客像とズレている
「このお客さんはこう感じるはず」と想像で作られたマップでは、現実と乖離してしまいます。
仮説だけで動くと、「現場の肌感」ともズレてしまい、現場にとっては使えない資料に。
4. 複雑すぎて誰も理解できない
専門用語だらけ、ステップが多すぎるマップは、読む側が疲れてしまいます。
結局、誰にも使われない“自己満資料”になりがちです。
たとえるなら、道案内の看板が細かすぎて逆に迷子になるようなものですね。
5. 「うちのビジネスには合わない」と思われがち
BtoBやニッチな市場では、「こんなの必要ないよ」と言われることも。
しかし、どんな業種でも顧客の“体験”は存在します。
単に形が違うだけで、カスタマージャーニーがないビジネスは基本的に存在しません。
実は「無駄」と感じるのは、使い方を間違えているから
カスタマージャーニーマップそのものが悪いわけではなく、
目的が曖昧だったり、活用方法が見えていなかったりすることが「無駄」に感じられる一番の原因です。
実際に価値を生むには、以下のような視点が必要です。
- マーケティング戦略に反映する
- 顧客対応(カスタマーサポート)に活かす
- プロダクト改善にフィードバックを返す
つまり、「作ったマップをどう活かすか?」がカギです!
図解:よくある“失敗ジャーニーマップ”と“活きるジャーニーマップ”
要素 | 失敗例 | 成功例 |
---|---|---|
顧客視点 | 社内の憶測だけで構成 | 実際の顧客インタビューを反映 |
活用シーン | 作っただけで誰も見返さない | 部門横断で共有し、施策に落とし込んでいる |
わかりやすさ | 専門用語や複雑なチャートで読みにくい | ストーリーベースで直感的に理解できるように工夫されている |
まとめ:ジャーニーマップが「無駄」にならないために
カスタマージャーニーマップは、正しく作り、正しく使えば強力な武器になります。
でも、「作って終わり」「想像で描いただけ」「関係者が活用しない」
この3つが重なると、どんなに優れたマップも無価値になってしまいます。
今後の学習の指針
次のステップとして、ぜひ以下の内容を学んでみてください。
- ペルソナ設計の基礎(理想的な顧客像の具体化)
- カスタマージャーニーの実際の作成手順
- ユーザーインタビューの方法
- 社内共有の進め方と巻き込み術
まずは、自社や自分のサービスで「お客さんってどんな流れで買ってるのかな?」と考えてみましょう!
そこからが、ジャーニー作成の第一歩です。