倜儻不羈を新人エンジニア研修に応用する

倜儻不羈(てきとうふき)とは?

こんにちは、研修講師をされている皆さま。

「倜儻不羈」という言葉、少し耳慣れないかもしれませんね。これは「常識や規範にとらわれない自由な発想や行動を持つ人」を指す四字熟語です。具体的には、「才能に恵まれ、枠にはまらない個性を持つ人」というニュアンスが込められています。

新人エンジニアの教育において、この「倜儻不羈」の精神はどのように活かせるのか、一緒に考えてみましょう。


倜儻不羈の要素を分解して理解する

この四字熟語を分解してみると、2つの重要なポイントが見えてきます。

  1. 倜儻(てきとう)
    意味:才能があり、世俗にとらわれない自由な考え方を持つこと。
    エンジニアにとって、この「自由な発想力」は新しい技術やアイデアを生み出す源泉になります。
  2. 不羈(ふき)
    意味:何物にも縛られないこと。
    技術や知識の枠にとらわれず、柔軟に新しい方法を模索する姿勢が表れています。

これをエンジニアリングに置き換えると、「既存の枠組みに縛られない創造的な思考と実践力」と解釈できます。


新人エンジニアにとっての「倜儻不羈」

新人エンジニア研修では、技術的な基礎を教えることが中心ですが、以下のような「倜儻不羈」の精神を育むことも重要です。

1. 型を学びつつ型を破る

新人時代には基本的な技術やルールを徹底的に学ぶ必要があります。しかし、「なぜそのルールが存在するのか?」を考えさせることで、固定観念に縛られない視点を養うことができます。


コードの書き方や設計パターンを学ぶ際に、「このやり方しかダメ」という教え方ではなく、「こうする理由がある。ただし、場合によっては例外がある」という柔軟性を伝えましょう。


2. 失敗を恐れない環境づくり

「倜儻不羈」を実現するためには、自由に挑戦できる環境が必要です。新人のうちは失敗を恐れる傾向がありますが、失敗から学べる文化を作ることで、枠にとらわれない思考が育まれます。

実践例
「この課題に対して、自分なりの方法を試してみよう」というプロジェクトを取り入れる。失敗しても批判せず、結果を一緒に振り返る時間を設けることが重要です。


3. 既存技術だけでなく未来を見据える

新人研修では、つい現在の主流技術にフォーカスしがちです。しかし、技術は常に進化しています。最先端の技術やトレンドも紹介することで、新人が視野を広げられるようサポートします。

具体的な活動

  • 最新のAIツールや開発フレームワークの紹介。
  • 新しい技術を学ぶ際の心構え(ドキュメントの読み方、コミュニティの活用方法)を教える。

倜儻不羈を持つエンジニアの育成がもたらす効果

  1. 創造性の向上
    型にはまらない発想が新しい製品やサービスのアイデアにつながります。
  2. 柔軟な問題解決能力
    予想外の問題に直面したときにも、既存の手法に縛られず、柔軟な解決策を見つけられるようになります。
  3. 主体的な学習態度
    自ら考え、学び、成長し続けるエンジニアに育つ可能性が高まります。

最後に:講師の役割

講師として、新人エンジニアに「倜儻不羈」の精神を伝える際に重要なのは、次の2点です。

  1. 基礎を教えつつも自由な発想を許容すること
    基本は大切ですが、そこに縛り付けない指導を心がけましょう。
  2. 挑戦を後押しすること
    自由に挑戦できる環境と、失敗しても安心できるサポートを提供してください。

倜儻不羈とは、単なる自由さではなく、しっかりとした基礎の上に成り立つ創造性と独立性の精神です。
新人エンジニアたちがこの精神を持ち、未来のイノベーションを生み出す人材に成長できるよう、一緒にサポートしていきましょう!

セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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