新人エンジニアの皆さんに向けて「問題」と「課題」の違いを解説
こんにちは。ゆうせいです。
今日は「問題」と「課題」の違いについて、新人エンジニアの皆さんに解説します。これ、実は似ているようで全然違うんですよ。仕事で使うときに混同しないように、しっかりと区別して理解しておきましょう!
「問題」とは何か?
まずは「問題」についてです。
問題とは、「現在起きている良くない状態や、解決すべき事柄」のことを指します。
簡単に言うと、「今、困っていること」が問題です。
問題の例
エンジニアの仕事でいうと、例えば以下のようなものが問題になります。
- 例1:プログラムが動かない(エラーが出る)。
- 例2:納期に間に合いそうにない。
- 例3:リリースしたシステムに重大なバグがある。
いずれも、「現時点で解決しないと困る状態」ですね。
「課題」とは何か?
次に「課題」についてです。
課題とは、「目標を達成するために克服しなければならない事柄」です。
つまり、「未来に向けて取り組むべきこと」が課題です。
課題の例
今度は課題を考えてみましょう。
- 例1:コードレビューの効率を上げる方法を見つける。
- 例2:チームメンバー全員が新しいフレームワークを使いこなせるようになる。
- 例3:システムのパフォーマンスを改善するためにリファクタリングを進める。
これらは、何かを達成するために必要なアクションや計画です。「これからどうするか?」を考える場面で登場します。
問題と課題の違いを比較
分かりやすいポイント
項目 | 問題 | 課題 |
---|---|---|
タイミング | 今起きている困りごと | 将来に向けて克服すべきこと |
視点 | 現状を改善する | 目標を達成する |
例え | 「今、雨が降っていて濡れている」 | 「晴れるまでどう過ごすかを考える」 |
重要な要素 | 原因を特定し解決する | 目的を設定し行動する |
簡単な例で理解する
シナリオ1:
問題:「ウェブサイトが表示されない」
課題:「ウェブサイトの信頼性を高め、今後ダウンタイムを減らす仕組みを作る」
シナリオ2:
問題:「プログラムの処理速度が遅い」
課題:「システムの設計を見直し、負荷を効率的に分散させる方法を考える」
問題と課題をどう扱うか?
エンジニアとして仕事をしていく上で、「問題」と「課題」をうまく使い分けることが大切です。どちらも取り組み方が少しずつ違います。
問題の扱い方
- 現状を把握する まず、「何が問題か」を明確にします。例えば、エラーの内容や発生箇所を特定することです。
- 原因を特定する 問題の原因をしっかり突き止めることが、解決の第一歩です。
- 迅速に解決する 問題は「今すぐ解決」が基本。後回しにしないことが重要です。
課題の扱い方
- 目標を設定する 課題に取り組む前に、「どうなれば理想か」を明確にしましょう。
- 具体的な計画を立てる 目標を達成するための道筋を細かく考えます。例えば、タスクを分割してスケジュールに落とし込みます。
- 継続的に改善する 課題は長期的な取り組みになることもあります。定期的に進捗を振り返ることが大切です。
問題と課題をつなげる
「問題」と「課題」は独立しているわけではありません。実は、問題が発生したときに、それをきっかけに課題が生まれることがあります。
例:
- 問題:「新しいメンバーがプロジェクトについていけない」
- 課題:「オンボーディングプロセスを見直し、教育体制を整える」
こうして、問題を解決するだけでなく、未来のために取り組む課題を設定することで、より良いチームやシステムが作れるようになります。
最後に
「問題」と「課題」の違いをしっかり理解することで、エンジニアとしての視野が広がります。まずは目の前の問題を的確に解決し、その後の課題に取り組むという順序を意識してみましょう。
次のステップとして、問題解決の具体的な手法(例えば「5 Why分析」など)や、課題管理ツール(JIRAやTrelloなど)の使い方を学ぶのもおすすめです!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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