新人エンジニアの皆さんに向けて「Power BI」を解説
こんにちは。ゆうせいです。
今日は、データ分析ツール「Power BI」について、新人エンジニアの皆さんに分かりやすく解説します。Power BIは、Microsoftが提供するデータ可視化ツールで、エンジニアとしてデータに基づいた意思決定をサポートするのにとても役立つツールです。
Power BIとは?
Power BIは、Microsoftが開発したデータ可視化とビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。さまざまなデータをつなぎ合わせ、視覚的に分かりやすいレポートやダッシュボードを作成することができます。
主な特徴
- データの統合
- 複数のデータソース(Excel、データベース、API、クラウドサービスなど)を1つのプラットフォームに統合できます。
- 視覚化
- データをチャートやグラフ、マップなどの形で可視化し、理解しやすくします。
- インタラクティブなレポート
- ユーザーがデータをクリックしたり、フィルタリングすることで、動的な分析が可能です。
- クラウド連携
- Power BI Service(クラウド版)を使うと、オンラインで共有したり、どこからでもアクセス可能です。
Power BIがエンジニアに役立つ理由
- データドリブンな意思決定
- プロジェクトやシステムのパフォーマンスをデータで追跡し、問題点や改善点を発見できます。
- 自動化されたデータ更新
- 定期的に更新されるレポートを作成し、毎回データを手動で更新する手間を削減できます。
- チームとの情報共有
- ダッシュボードを簡単に共有できるため、チーム全体でデータに基づいた議論が可能になります。
- 幅広いデータソースに対応
- APIやデータベースから取得したデータを統合するのが得意なので、エンジニアの扱う技術スタックと親和性が高いです。
Power BIの構成要素
Power BIは、大きく分けて以下の3つの部分で構成されています。
1. Power BI Desktop
- ローカルPCにインストールして使うデータ分析ツール。
- データの取り込み、変換、可視化の設定を行います。
- エンジニアが主に使う部分です。
2. Power BI Service
- クラウド版のPower BI。
- 作成したレポートをクラウドにアップロードし、共有したりWebブラウザで閲覧できます。
3. Power BI Mobile
- スマホやタブレットでレポートを閲覧するためのアプリ。
Power BIの基本的な使い方
1. データを取り込む
- Excel、SQL Server、APIなど、Power BIが対応しているデータソースを選択し、データをインポートします。
2. データを整形する
- Power Query Editorを使ってデータの加工やクレンジングを行います。
- 列の追加や削除
- フィルタリング
- データの結合や分割
3. ビジュアルを作成する
- グラフやチャート、地図などの「ビジュアル」を作成して、データを視覚的に表現します。
- 棒グラフ、折れ線グラフ、パイチャート、ヒートマップなどが利用可能です。
4. ダッシュボードを構築する
- 複数のビジュアルを組み合わせて、レポートやダッシュボードを作成します。
5. クラウドで共有する
- Power BI Serviceにアップロードし、チームメンバーと共有します。
Power BIの実例
例1:システムの稼働状況を可視化
- サーバーログデータをPower BIに取り込み、CPU使用率やメモリ使用率をリアルタイムで監視するダッシュボードを作成。
例2:プロジェクトの進捗管理
- タスク管理ツール(TrelloやJIRA)からデータを取得し、進捗状況や問題点を可視化するレポートを作成。
例3:売上データの分析
- Webアプリの売上データをAPI経由で取得し、商品ごとの売上傾向や地域ごとのパフォーマンスを分析。
Power BIの学び方
- 公式ドキュメント
- Microsoftが提供するPower BIの公式ガイドで基礎を学びます。
- ハンズオンチュートリアル
- YouTubeやUdemyにPower BIの初心者向けチュートリアルが多くあります。
- データを使って実践
- 自分の仕事や興味のあるデータを使ってダッシュボードを作成してみる。
注意点
- データ量に注意
- Power BIは大量のデータを処理する際にパフォーマンスが低下する場合があります。データの抽出や圧縮を検討してください。
- 共有に必要なライセンス
- Power BI Serviceで共有するには、有料の「Power BI Pro」ライセンスが必要です。
- セキュリティの配慮
- クラウドでデータを共有する場合、機密情報の取り扱いに注意してください。
最後に
Power BIは、エンジニアがデータを活用して意思決定を支援するための強力なツールです。特に複雑なデータ分析や視覚化が求められるプロジェクトでは、Power BIを使うことで効率的に結果を出せます。
まずはPower BI Desktopをダウンロードし、自分の扱っているデータで簡単なレポートを作成してみましょう!何度か試すうちに、ビジュアル化の楽しさや便利さを実感できるはずです。
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投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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