新人エンジニアを指導する研修講師の方々に向けて、「話を盛る」ということを解説
こんにちは。ゆうせいです。
今回は、新人エンジニア研修の講師として「話を盛る」というテクニックについて解説します。「話を盛る」と聞くと少しネガティブな印象を持つかもしれませんが、適切に活用することで、研修内容をより印象的で理解しやすいものに変えることができます。
新人エンジニアに対して話す際に、どうしても専門的な内容が難しくなりがちですよね。そこで、「話を盛る」ことで、聞き手が興味を持ちやすく、記憶に残る話を展開できます。早速、その意味や活用法を見ていきましょう!
話を盛るとは?
「話を盛る」とは、元の内容に適度なデフォルメや具体例を加えることで、より伝わりやすく、興味深い話に仕立てることです。ただし、嘘をつくのとは違います。事実に基づきつつ、聞き手が想像しやすいように工夫することが重要です。
たとえば、こんな場面を考えてみてください。
- 事実: 「バグが1件発生し、修正に2時間かかりました。」
- 盛った例: 「バグが発生して、プロジェクト全体が止まりそうになったんです。急いで対応して、なんとか2時間で修正しました!」
後者の方が、緊迫感が伝わりやすいですよね。これが話を盛るということです。
なぜ話を盛るのか?
1. 聞き手の関心を引くため
新人エンジニアは、まだ技術的な深さを理解する前に興味を失うことがよくあります。話を盛ることで、内容にドラマ性を加え、聞き手を引き込みやすくなります。
2. 複雑な話をシンプルにするため
専門的な話は、初心者にとって抽象的に感じられることが多いです。例え話やデフォルメを使って盛り込むことで、複雑な概念をわかりやすく伝えられます。
3. 記憶に残るため
インパクトのある話は、記憶に残りやすいです。「話を盛る」ことで、新人エンジニアにとって印象的な学びを提供できます。
話を盛る方法
1. 例えを使う
難しい技術用語やプロセスを日常的な例に置き換えて話を盛る方法です。
例:APIの説明
- シンプルな説明: 「APIはソフトウェア同士のやり取りをするための仕組みです。」
- 盛った例: 「APIはソフトウェア間の郵便屋さんみたいなものです。送る内容(データ)を封筒(リクエスト)に入れて渡すと、相手が受け取って返事(レスポンス)を返してくれるんです。」
2. ドラマチックに語る
話に少し緊迫感やドラマ性を加えることで、より感情に訴えかけられます。
例:システム障害の対応
- シンプルな説明: 「システム障害が起きて、迅速に復旧しました。」
- 盛った例: 「システム障害が起きた瞬間、チーム全員が集まって解決に全力を注ぎました。夜通し調査した結果、ようやく原因を特定して復旧させたんです!」
3. 数字やスケールを大きく見せる
具体的な数値を加えると、聞き手の想像力を刺激します。
例:トラフィック処理
- シンプルな説明: 「大量のアクセスに対応しました。」
- 盛った例: 「1秒間に数千リクエストというアクセスの波が押し寄せる中、システムはびくともせずに対応しました!」
注意点:話を盛りすぎない
「話を盛る」といっても、嘘をついてはいけません。事実を歪めると、新人エンジニアに誤った認識を与えることになります。また、あまりに誇張すると信頼性が損なわれるので注意が必要です。
今後の学び方
講師として話を盛る練習をしたい場合は、次のようなことを意識してください。
- 自分の経験を振り返る: 実際のエピソードにどのように工夫を加えられるか考えてみましょう。
- 他の講師の話を観察する: 優れたプレゼンテーションを参考にして、どのように話を盛っているのか分析します。
- 新人エンジニアにフィードバックを求める: 話がわかりやすかったか、記憶に残ったかどうかを直接聞いてみてください。
適度に話を盛ることで、研修内容がぐっと魅力的になります。ぜひ挑戦してみてくださいね!
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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