新人エンジニア必見!Discordとは?使い方からAPI活用まで徹底解説

こんにちは。ゆうせいです。

突然ですが、皆さんは普段、チームのメンバーとどんなツールを使ってコミュニケーションを取っていますか?SlackやMicrosoft Teamsなどが挙がることが多いかもしれませんね。

今回は、特にエンジニアの皆さんにおすすめしたいコミュニケーションツール、「Discord(ディスコード)」について、その魅力や使い方をゼロから詳しく解説していきます!「名前は聞いたことあるけど、ゲーマーが使うやつでしょ?」と思っている方、実はそれだけじゃないんです。エンジニアの業務を効率化する驚きの機能がたくさん詰まっていますよ。

Discordって、そもそも何?

Discordを全く知らない方のために、まずは「Discordとは何か」からお話ししますね。

一言でいうと、Discordは「テキスト、音声、ビデオ通話ができる無料のコミュニケーションサービス」です。もともとはオンラインゲームを楽しむ人たちのために作られた背景があり、リアルタイム性の高いコミュニケーション、特に音声通話の品質の高さに定評があります。

これをエンジニアの仕事に例えるなら、どんな感じだと思いますか?

私は「自分たちだけの高機能なオンライン上の秘密基地」みたいなものだと考えています。Slackなどのビジネスチャットツールと似ている部分もありますが、Discordはより柔軟で、コミュニティ運営に特化した機能が多く備わっているのが特徴です。

Discordの基本構造を知ろう!3つの重要キーワード

Discordを使いこなす上で、絶対に知っておいてほしい3つの専門用語があります。ここを理解すれば、Discordの全体像がグッと掴みやすくなりますよ。

  1. サーバー (Server)
    • 解説: 「サーバー」と聞くと、エンジニアの皆さんは物理的なコンピュータを思い浮かべるかもしれませんね。Discordにおけるサーバーは、特定のテーマやグループのための「コミュニティの拠点」そのものを指します。例えば、「株式会社〇〇 開発部」や「プロジェクトA」、「同期エンジニア雑談会」といった単位でサーバーを作成します。Slackでいう「ワークスペース」に相当するものだと考えてください。誰でも無料で簡単に作れて、招待された人だけが参加できる閉じた空間です。
    • 例え: サーバーは、たくさんの部室がある「学校の校舎」のようなものです。
  2. チャンネル (Channel)
    • 解説: サーバーという校舎の中には、たくさんの部屋がありますよね。それが「チャンネル」です。チャンネルには、文字で会話する「テキストチャンネル」と、声で会話する「ボイスチャンネル」の2種類があります。プロジェクトごとに「#雑談」「#コーディング相談」「#リリース情報」のようにチャンネルを分けることで、話題がごちゃ混ぜになるのを防ぎ、情報を整理しやすくなります。
    • 例え: チャンネルは、校舎の中にある「各教室」や「部室」です。「#雑談」という教室もあれば、「#進捗報告」という教室もある、といったイメージです。
  3. ロール (Role)
    • 解説: サーバーに参加しているメンバーには、「ロール」という役割を割り当てることができます。ロールごとに、特定のチャンネルの閲覧権限を与えたり、メッセージの送信権限を制限したりと、非常に細かい権限設定が可能です。「管理者」「エンジニア」「ゲスト」のようにロールを分ければ、セキュリティを保ちながら、情報へのアクセスを適切に管理できます。
    • 例え: ロールは、学校における「生徒」「先生」「理事長」といった「役職」や「立場」です。先生しか入れない職員室(特定のチャンネル)があったり、理事長だけが持つ特別な権限があったりするのと同じですね。
用語Slackでの相当機能例え
サーバーワークスペース学校の校舎
チャンネルチャンネル教室・部室
ロール(ユーザーグループに近いが、より強力)役職(生徒、先生)

エンジニアがDiscordを使うメリット・デメリット

では、エンジニアがDiscordを使うと、具体的にどんな良いことがあるのでしょうか?メリットと、少し注意が必要なデメリットを解説しますね。

メリット

  1. シームレスな音声コミュニケーションDiscord最大の魅力は、やはり「ボイスチャンネル」です。ボイスチャンネルには「入室」と「退室」という概念しかありません。つまり、電話をかける・取るといったアクションが不要で、チャンネルに入るだけで即座に会話を始められるのです。
    • 例え: 想像してみてください。オフィスで隣の席の同僚に「ちょっといい?」と声をかける、あの気軽さです。リモートワークで失われがちな、この「ちょっとした相談」がDiscordなら簡単に実現できます。ペアプログラミングや、急なトラブルシューティングの際に絶大な効果を発揮しますよ!
  2. 柔軟なコード共有と画面共有テキストチャンネルでは、コードブロックをきれいに表示する「シンタックスハイライト」がもちろん使えます。Pythondef hello(): print("Hello, Discord!") さらに、画面共有機能も非常に強力です。特定のアプリケーションウィンドウだけを選んで共有したり、複数人が同時に画面共有したりすることも可能です。デバッグ作業を一緒に行う時に、お互いの画面を見ながら進められるので、問題解決のスピードが格段に上がります。
  3. BotとWebhookによる強力な自動化・連携これがエンジニアにとって非常に重要なポイントです!Discordは「Bot(ボット)」や「Webhook(ウェブフック)」という仕組みを使って、様々な外部サービスと連携させることができます。
    • Webhookとは?: 専門用語が出てきましたね。Webhookを簡単に説明すると、「あるサービスで特定の出来事(イベント)が起きたら、その情報を別のサービスに自動的に通知する仕組み」のことです。
    • 例え: Webhookは、お店の「呼び鈴」のようなものです。お客さん(例えばGitHub)が「新しいコードが追加されましたよ!」というボタン(イベント)を押すと、店員さん(Discord)のところに「チリン♪」と通知が届くイメージです。このWebhookを使えば、「GitHubに新しいコードがプッシュされたら、Discordの特定チャンネルに通知する」「Trelloでタスクが完了したら、チームに進捗を知らせる」といった連携が簡単に実現できます。日々の面倒な報告作業を自動化できるなんて、最高じゃないですか!

デメリット

  1. 自由度が高すぎるゆえの無法地帯化Discordは非常に自由度が高く、カジュアルなコミュニケーションが生まれやすい反面、チャンネルのルールをしっかり決めないと、重要な情報が雑談に埋もれてしまう可能性があります。ビジネスで使う場合は、「このチャンネルではこの話題のみ」といったルールを明確にしておくことが大切です。
  2. 通知が多くなりがち活発なサーバーに参加すると、通知の嵐に見舞われることがあります。チャンネルごとやサーバーごとに通知設定を細かくカスタマイズできるので、自分にとって重要な情報を見逃さないように、適切に設定するスキルが求められます。

Discord APIで広がる可能性

さらに一歩進んで、プログラミングでDiscordをカスタマイズしたい!と思う方もいるでしょう。そんな時に使うのが「Discord API」です。

  • API (Application Programming Interface)とは?: これも専門用語ですね。APIは、ざっくり言うと「ソフトウェアやサービスの一部を、外部のプログラムから利用するための窓口」です。
  • 例え: APIは、レストランの「ウェイター」さんのような存在です。私たちが厨房に直接入って料理を作ることはできませんが、ウェイターさんに「ハンバーグをください」と注文(リクエスト)すれば、厨房からハンバーグを持ってきてもらえます(レスポンス)。このウェイターさんの役割がAPIです。

Discord APIを使えば、自分だけのオリジナルBotを作成できます。例えば、以下のようなBotが考えられます。

  • 特定のキーワードに反応して、面白い画像を投稿するBot
  • デプロイコマンドをDiscordから実行できるBot
  • チームメンバーの誕生日を祝ってくれるBot

プログラミングで日常の業務を自動化したり、チームのコミュニケーションを楽しくしたり、アイデア次第で可能性は無限に広がります。

まとめと今後の学習指針

いかがでしたか?Discordが単なるゲーマー向けのツールではなく、エンジニアの仕事を強力にサポートするポテンシャルを秘めたツールであることがお分かりいただけたでしょうか。

  • Discordは「高機能なオンライン上の秘密基地」
  • 「サーバー」「チャンネル」「ロール」が基本構造
  • メリットは「気軽な音声通話」「強力な連携機能」
  • デメリットは「自由度の高さ」と「通知管理」
  • APIを使えば、可能性は無限大!

もしDiscordに興味を持ったら、まずは自分でサーバーを立てて、同期や友人を招待して触ってみるのが一番です!

そして次のステップとして、

  1. エンジニア向けの公開サーバーに参加してみる: プログラミング言語や技術テーマごとに、たくさんのコミュニティが存在します。そこで他のエンジニアがどのようにDiscordを活用しているか見てみましょう。
  2. Webhookを試してみる: 自分のGitHubリポジトリと連携させて、プッシュ通知をDiscordに送る設定をしてみてください。自動化の便利さを実感できるはずです。
  3. 簡単なBot作りに挑戦してみる: PythonやJavaScript (Node.js) には、Discord Botを簡単に作成するためのライブラリが豊富に用意されています。「特定のメッセージに『こんにちは!』と返す」だけの簡単なBotでも、自分で作ってみるとAPIへの理解が深まり、非常に面白いですよ。

Discordを使いこなして、日々の開発業務をより効率的に、そしてもっと楽しくしていきましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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