新人研修でのビジネスマナーロールプレイ大会の進め方

こんにちは、ゆうせいです。

ロールプレイ大会は、新人エンジニアが楽しみながらビジネスマナーを実践し、自然に身につけるための効果的な方法です。大会形式にすることで参加者のモチベーションも高まり、競い合いながら学習効果がアップします。


1. 大会の目的を明確に伝える

最初に、ロールプレイ大会の目的をしっかりと伝えましょう。

  • 目的:「ビジネスマナーを実践し、仕事に必要なコミュニケーションスキルを身につける」
  • ゴール:「楽しく学びながら、自分の強みと改善点を知る」

:「正しい報告や挨拶を実践する場です。できるだけ自然に、丁寧に振る舞えるように挑戦してみましょう!」


2. 大会のテーマとシナリオを準備する

ロールプレイでは 実際の業務シーン を想定した具体的なテーマやシナリオを用意します。
新人エンジニアが直面しやすいシーンを選ぶことで、実務に直結した学びが得られます。

シナリオ例(テーマ別)

上司へのタスク進捗報告

  • タスクの進捗状況を報告し、遅れがある場合は原因と今後の対策を伝える。
  • :「タスクAは完了しましたが、Bが遅れています。理由は〇〇で、対策として△△を進めます。」

クライアントへのシステム障害の報告と謝罪

  • システム障害発生時、クライアントに誠意を持って報告・謝罪し、解決策や復旧見込みを伝える。
  • :「ご迷惑をおかけし申し訳ございません。現在、調査中ですが、2時間後を目途に復旧予定です。」

チーム内でのコードレビュー依頼

  • 自分の書いたコードについて先輩やチームメンバーに確認を依頼する。
  • :「お忙しいところすみませんが、私のコードをご確認いただけますか?特に〇〇部分を見ていただきたいです。」

上司からの指示の確認

  • タスクの指示内容に不明点がある場合、適切に質問して確認する。
  • :「ご指示いただいた内容について、〇〇の部分はこの進め方で合っていますか?」

客先訪問での自己紹介と名刺交換

  • クライアント先訪問時、自己紹介と名刺交換を正しい手順で行う。
  • :「初めまして、〇〇株式会社の△△と申します。よろしくお願いいたします。」(名刺を差し出す)

バグ報告と対応方法の相談

  • システムのバグを発見した際、先輩やリーダーに報告し、解決策を相談する。
  • :「〇〇機能で意図しない挙動が発生しています。原因は△△と思われますが、対応方法についてご相談させてください。」

チームメンバーへのタスク引き継ぎ

  • 担当タスクを別のメンバーに引き継ぐ際、状況や注意点を正確に伝える。
  • :「タスクAはここまで進んでいます。残りは〇〇で、注意点は△△です。」

オンライン会議での進捗報告

  • チームミーティングなどで、タスクの進捗と課題を簡潔に共有する。
  • :「タスクAは80%完了しています。課題は△△なので、先輩に相談して解決する予定です。」

先輩へのツールや技術の質問

  • 不明なツールや技術について先輩に質問し、理解を深める。
  • :「〇〇ツールの設定について少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか?△△の部分が理解できず困っています。」

チーム内の障害対応会議での意見出し

  • システム障害の復旧会議で、原因の整理や解決策について意見を伝える。
  • :「障害の原因は〇〇と考えられます。復旧のため、まず△△を試すのが良いと思います。」

    3. チーム分けを行う

    参加者を2〜3人ずつの 小チーム に分けます。

    • 1人目:主役(実演する人)
    • 2人目:相手役(上司・顧客役)
    • 3人目:観察者(フィードバック担当)

    チームの役割を固定せず、順番に役を交代しながらロールプレイを行います。


    4. ロールプレイの実施と評価基準

    ロールプレイの進行は以下の手順で進めます。

    進め方の流れ

    1. 司会者がテーマを発表
      • 例:「テーマは『報告と相談のシーン』です。」
    2. 参加者がシナリオを実演
      • 実際に上司やクライアントとやり取りするつもりで演じます。
      • 時間の目安:1回2〜3分
    3. 観察者がフィードバック
      • 良かった点と改善点を具体的に伝えます。
      • 「結論を先に伝えていて分かりやすかったね!」
      • 「声が小さかったので、もう少し自信を持って話すと良いよ。」
    4. 全体でシェア
      • チームごとの優れた点や工夫を全体で共有します。

    評価基準

    ロールプレイの評価は、具体的な指標を設けることで明確にします。

    評価項目チェックポイント
    表情・声のトーン明るく、自然な表情で話しているか?
    言葉遣い丁寧な敬語が使えているか?
    内容の分かりやすさ結論から簡潔に伝えられているか?
    姿勢や態度落ち着いた振る舞いができているか?

    5. 優秀者の表彰と振り返り

    大会の最後には「良い実演ができた人」を表彰し、参加者全員で振り返りを行います。

    • 表彰:「ベストコミュニケーター賞」「ホウレンソウ優秀賞」などタイトルを付けて表彰すると盛り上がります。
    • 振り返り:「何が学びだったか?」「次回どこを改善したいか?」を一人ずつ発表させます。

    6. 大会後のフォローアップ

    ロールプレイ大会は 1回で終わらせず、継続的にフォロー することが重要です。

    • 実践の場で挑戦させる:「今日の学びを実際の業務で試してみよう!」
    • フィードバックを続ける:「良かった点を日常でも続けていこう。」

    まとめ:ロールプレイ大会を通して自信をつけよう

    ロールプレイ大会は、新人エンジニアにとって 学びながら楽しめる実践の場 です。
    シナリオを具体的に設定し、参加者全員が演じ、フィードバックし合うことで、自然とビジネスマナーが身につきます。

    最後に「継続は力なり!」と伝え、実務でも意識し続けるよう促しましょう。繰り返し練習し、ビジネスマナーが 自然な習慣 になるまでサポートしていくことが大切です。

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    投稿者プロフィール

    山崎講師
    山崎講師代表取締役
    セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
    岐阜県出身。
    2000年創業、2004年会社設立。
    IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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