相乗平均の由来と意味:なぜ「相乗」と呼ばれるのかを分かりやすく解説

こんにちは。ゆうせいです。

相乗平均という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。数学や統計学において、データの平均を求める際に用いられる計算方法の一つです。本記事では、相乗平均という名称の由来から、その計算手法、どのような場面で活用されるのかについて解説します。

相乗平均という名前の由来

相乗平均は、漢字の通り「相(あい)」と「乗(じょう)」という2つの文字から成り立っています。「相」はお互いに、「乗」は掛け合わせる(乗法)という意味を持っています。つまり、複数の数値を掛け合わせて算出する平均であるため、相乗平均と呼ばれます。

相加平均との違いから見る特徴

日常的に利用される平均は、すべての数値を足し合わせてからデータの個数で割る計算を行います。一般的な平均は、数値を加える(足す)ことから相加平均(そうかへいきん)と呼ばれます。相加平均と相乗平均のメリットとデメリットは以下のようになります。

  • 相加平均のメリット:計算が単純であり、テストの点数や身長など、単純な合計を均等に分配するデータの分析に適している。
  • 相加平均のデメリット:一部の極端に大きい数値(外れ値)に計算結果が引っ張られやすい。
  • 相乗平均のメリット:企業の売上成長率や人口の増加率など、比率や割合を掛け合わせて変化していくデータの平均を正確に捉えることができる。
  • 相乗平均のデメリット:データの中に0や負の数が含まれている場合は計算が複雑になるか、適用できない場合がある。

具体的な比喩で理解する相乗平均

相乗平均の概念を、コピー機による拡大印刷に例えて説明します。

ある画像を2回連続で拡大コピーするとします。1回目のコピーで元の2倍の大きさにし、2回目のコピーでその画像をさらに8倍に拡大しました。最終的な画像の大きさは、元の画像の2掛ける8で、16倍になります。

ここで、1回あたり平均して何倍に拡大したかを考えます。もし相加平均を用いて2と8を足して2で割ると、5倍になります。しかし、5倍の拡大を2回繰り返すと25倍となり、実際の16倍と一致しません。

正しい平均倍率を求めるには、同じ数を2回掛けて16になる数を見つける必要があります。4掛ける4は16となるため、1回あたりの平均拡大率は4倍です。掛け算の連続による変化に対して、均等な割合を割り出す考え方が相乗平均です。

計算方法の基本

相乗平均を求める手順は、対象となるすべてのデータを掛け合わせた後、データの個数に応じた累乗根(るいじょうこん)を計算します。データが2つであれば平方根(2乗根)、3つであれば立方根(3乗根)を計算します。

データがn個あり、それぞれの値をx1、x2、そしてxnとした場合の相乗平均を求める数式は以下の通りです。

$$\sqrt[n]{x_1 \times x_2 \times \dots \times x_n}$$

掛け合わせた結果から元のスケールに戻す操作を行うことで、相乗平均が導き出されます。

データが2つの場合の計算例

企業の売上高の成長率を例に、2つのデータを用いた相乗平均の計算手順を説明します。

ある企業の売上高が、1年目に前年比2倍、2年目に前年比8倍になったとします。成長率のデータは2と8の2つです。まず、提示された数値を掛け合わせます。2と8を掛けると16になります。

次に、データが2つであるため、16の平方根を求めます。計算式を数式で表すと以下のようになります。

\sqrt{2 \times 8}

計算結果の平方根は4となります。したがって、該当する企業の売上高は、1年あたり平均して4倍ずつ成長したと算出できます。

データが3つの場合の計算例

続いて、データが3つに増えた場合の相乗平均を計算します。

植物の成長を記録する実験において、背丈が1日目に前日の1倍(変化なし)、2日目に2倍、3日目に4倍になったと仮定します。対象となるデータは1、2、4の3つです。同様にすべての数値を掛け合わせます。1、2、4を順番に掛けると8になります。

データが3つであるため、算出した8の立方根を求めます。数式は以下の通りです。

\sqrt[3]{1 \times 2 \times 4}

同じ数を3回掛けて8になる数は2であるため、立方根の計算結果は2となります。観察対象の植物は、1日あたり平均して2倍ずつ成長したことがわかります。

まとめと次の学習ステップ

相乗平均の名称の由来は、複数の数値を互いに掛け合わせるという計算手法そのものから来ています。比率や成長率を扱う際に、相加平均とは異なるアプローチで正確な平均値を導き出す役割を持っています。

相乗平均の基礎を理解した後の学習手順は以下の通りです。

  1. 相乗平均と相加平均の関係式について学ぶ
  2. 複利計算や経済成長率など、社会のデータを用いて相乗平均を計算する練習を行う
  3. 調和平均というもう一つの代表的な平均の概念を調べ、相加平均、相乗平均との使い分けを理解する

学習の手順を踏むことで、データを分析する際の適切な計算手法を選択する力が身につきます。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。