EclipseでJavadocを作成する方法【初心者向けにやさしく解説】

こんにちは。ゆうせいです。

今回は「Eclipseを使ってJavadocを作る方法」について、新人エンジニアの方でもわかるように一つずつ丁寧に解説していきます。

プログラミング初心者の方でも安心して読めるように、専門用語には例えや補足説明をしっかり入れます
後半には、Javadocのメリット・デメリット、よくあるエラーと対処法も紹介します!


Javadocってなに?何のために使うの?

まず最初に、「Javadoc(ジャバドック)」が何かを説明しておきますね。

Javadocとは

Javadocとは、Javaのソースコードに書かれたコメントから、HTML形式のドキュメントを自動で生成する仕組みのことです。

つまり、Javaのコードに書いた説明をもとに、「こんなクラスがあります」「こんなメソッドがありますよ」といったAPI仕様書を作ってくれるツールです。


なぜJavadocが大事なのか?

たとえば、知らない町の地図なしで歩くのは大変ですよね?
プログラムの世界でも同じです。Javadocは「コードの地図」のようなもの。

他の人があなたのコードを読むときも、あなた自身が数ヶ月後に見直すときも、このドキュメントがあると理解がスムーズになります。


EclipseでJavadocを作る手順

それでは、実際にEclipseでJavadocを作ってみましょう。

ステップ1:ソースコードにJavadocコメントを書く

まずはJavaコードにJavadocコメントを書きます。

/**
 * 電卓クラス
 * 足し算を行います
 */
public class Calculator {
    /**
     * 2つの整数を足します
     * @param a 1つ目の整数
     * @param b 2つ目の整数
     * @return a + b の結果
     */
    public int add(int a, int b) {
        return a + b;
    }
}

ポイント:

  • /** から始まるコメントはJavadoc用
  • @paramは引数の説明、@returnは戻り値の説明です

ステップ2:Javadocを生成する

次に、Eclipseで実際にJavadocを作成します。

手順

  1. プロジェクトを右クリック
  2. Export(エクスポート)」を選択
  3. Java > Javadoc」を選んで「Next(次へ)」をクリック
  4. 以下を設定します:
項目説明
Javadoc commandjavadoc.exe のパス(Javaのインストール先にあります)
Doclet標準のままでOK
Destination出力先フォルダ(例:docフォルダなど)
ターゲットJavadocを生成したいクラスやパッケージを選択
  1. 「Finish(完了)」をクリック!

完了後、HTMLファイルが出力され、ブラウザでAPIドキュメントを見ることができます。


よくあるエラーと対処法

エラー内容対処方法
javadoc.exe not foundJavaのインストールパスが正しいか確認
HTMLが文字化けしている文字コード設定を「UTF-8」に変更する
コメントが反映されない/** ではなく ///* */ を使っていないか確認

メリット・デメリットも知っておこう!

メリット

  • 自動でHTMLが生成されるから効率的
  • ドキュメントを通してチーム内の理解が深まる
  • 保守・拡張がしやすくなる

デメリット

  • コメントを書く手間がある(でも将来の自分が助かる!)
  • 形式に慣れるまで少し練習が必要

まとめと次のステップ

Javadocは「コードの説明書」のような存在です。
新人エンジニアこそ、今のうちから習慣として書く癖をつけておくと将来が楽になります。

セイ・コンサルティング・グループの新人エンジニア研修のメニューへのリンク

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。