Eclipseのリファクタリング機能で開発効率アップ!初心者でも使いこなせる機能をやさしく解説

こんにちは。ゆうせいです。
今回はJava開発でよく使われる統合開発環境「Eclipse(エクリプス)」に搭載されているリファクタリング機能について、初心者でもわかるように解説していきます。
リファクタリングとは?
これはコードの「動作を変えずに内部の構造を整理・改善する」作業のこと。つまり、バグを直したり新機能を追加したりせずに、見やすく、保守しやすく、拡張しやすいコードに整えるのが目的です。
Eclipseのリファクタリングでできること一覧
名前変更(Rename)
- 使い方:変数名やメソッド名、クラス名の上で右クリック → Refactor → Rename
- 例:「
userName
」という変数を「customerName
」に変えると、すべての参照箇所が自動で修正されます - メリット:名前の変更ミスがなくなり、安全にリネームできます
例えるなら、学校のクラスで「田中くん」を「佐藤くん」にあだ名変更するとき、先生もクラスメイトも全員が一斉に呼び方を変えてくれる感じ!
メソッドの抽出(Extract Method)
- 使い方:複雑な処理の一部を選択 → 右クリック → Refactor → Extract Method
- 効果:長いメソッドを意味のある小さな部品に分けることができます
- 例:
calculateTotalPrice()
の中の税計算部分をcalculateTax()
として独立させる、など
キッチンで食材をまとめて洗う作業と、切る作業を分けるようなイメージ。後から使い回しやすくなります!
クラスの抽出(Extract Class)
- 使い方:ひとつのクラスに役割が多すぎるときに一部のフィールドやメソッドを選択して抽出
- 効果:単一責任の原則(SRP)に基づき、コードの設計が明確になります
ひとりの社員が経理と営業と総務を全部やっていたのを、ちゃんと部署ごとに分けるイメージです。
変数のインライン化(Inline)
- 使い方:一時的な変数が不要な場合、右クリック → Refactor → Inline
- 効果:コードがスッキリして読みやすくなります
- 例:
int price = calculatePrice(); return price;
をreturn calculatePrice();
に変更
パラメーターの追加・削除(Change Method Signature)
- 使い方:メソッドの引数を変更したいとき → Refactor → Change Method Signature
- 効果:使っている箇所すべてに変更が反映されるので、安全にメソッドの形を変えられます
Eclipseリファクタリングのメリットとデメリット
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
自動化 | 手動ミスが減る | 慣れないと戸惑う |
時間短縮 | 短時間で大きな変更が可能 | 大規模変更は事前にテスト必須 |
コードの質 | コードが読みやすくなる | 命名センスが問われる |
これからリファクタリングを学ぶには?
小さなコードから練習しよう
まずは、ちょっとした変数名やメソッドの整理から始めてみてください。「名前変更」と「メソッド抽出」は練習にぴったりです。
コードの「におい」に気づけるようになろう
「同じような処理が何度も書かれている」「クラスが何でもかんでもやっている」など、改善のサインに気づく感覚を育てましょう。
リファクタリングは、地味だけどとても大事なスキル。書いたコードを未来の自分が見たときに「よくできてる!」と思えるように、ぜひ日常的に活用していきましょう!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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