STS(Spring Tool Suite)と Eclipse の違い
こんにちは。ゆうせいです。
Spring Boot 開発をするとき、「STS(Spring Tool Suite)と Eclipse は何が違うの?」 と思ったことはありませんか?
✅ STS(Spring Tool Suite)とは何か?
✅ Eclipse とはどう違うのか?
✅ どちらを使うべきなのか?
結論を言うと、STS は Eclipse をベースに Spring 開発に特化した IDE です。
それでは、詳しく解説していきます!
1. STS と Eclipse の基本的な違い
STS(Spring Tool Suite)は、Spring Boot や Spring Framework の開発に特化した Eclipse の派生版 です。
比較項目 | STS(Spring Tool Suite) | Eclipse |
---|---|---|
ベース | Eclipse をベースに作られている | Eclipse |
主な用途 | Spring Boot / Spring Framework の開発向け | 汎用的な Java 開発 |
デフォルトのプラグイン | Spring Boot、Spring Data、Spring Security、Thymeleaf などがすぐに使える | 最小構成(Spring 関連のプラグインは手動追加) |
セットアップ | インストール後すぐに Spring Boot 開発可能 | Spring Boot 用プラグインを手動で追加する必要あり |
パフォーマンス | Eclipse より若干重い(Spring 用プラグイン多数) | 軽量(最低限のプラグイン構成) |
公式サイト | https://spring.io/tools | https://www.eclipse.org/ |
2. STS(Spring Tool Suite)の特徴
STS は Eclipse に Spring Boot 開発用のプラグインが最初から組み込まれている ため、
Spring Boot プロジェクトの作成・実行がとてもスムーズです。
✅ STS の主な機能
- Spring Boot プロジェクトの簡単作成
- 「New Spring Starter Project」 で簡単に Spring Boot プロジェクトを作成できる
- 必要な依存関係(
spring-boot-starter-web
など)を GUI で選択可能 application.properties
などの設定を自動生成
- Spring Boot Dashboard(Spring Boot アプリの管理)
- Spring Boot アプリの起動・停止を GUI で管理できる
- アクティブなプロファイルの切り替えが簡単
- Spring Bean の可視化
- アプリ内でどの Bean がどこで使われているかを可視化
- Spring Beans Graph で依存関係を確認できる
- Thymeleaf サポート
th:text
などの補完が効く- Thymeleaf のビューと Spring の Controller をリンク
- Lombok サポート
@Data
や@Getter/@Setter
などのアノテーションを Eclipse よりもスムーズに補完
- Live Reload(ホットデプロイ)
spring-boot-devtools
を使って、コード変更後にブラウザをリロードせずに反映可能
📌 Eclipse でもプラグインを追加すれば同じ機能を実装可能ですが、STS なら最初から全て揃っている!
3. Eclipse の特徴
Eclipse は、汎用的な Java 開発用の IDE であり、Spring Boot 以外の開発にも対応できます。
✅ Eclipse の主な特徴
- 軽量(最小限のプラグイン)
- Spring Boot を使わない開発(例えば Java SE、Android、C/C++)には Eclipse が向いている
- カスタマイズ性が高い
- 必要なプラグインのみを選んでインストールできる
- Spring Boot プロジェクトを Eclipse で作成する場合、手動でプラグインを追加すれば OK
- さまざまな用途に対応
- Java EE、JavaFX、C/C++、Python、PHP などの開発に対応
📌 Eclipse は、Spring Boot 以外の用途で使う場合に向いている!
4. STS と Eclipse のどちらを使うべき?
✅ Spring Boot の開発がメインなら、STS を使うのがベスト!
✅ Java 開発全般(Spring 以外も含めて)や軽量な IDE を求めるなら Eclipse!
🚀 こんな人は STS を使うべき
- Spring Boot / Spring Framework をメインで開発する
- Thymeleaf を使った Web アプリを作る
- Spring Boot Dashboard で簡単にアプリを管理したい
- Spring Boot DevTools(Live Reload)を活用したい
🚀 こんな人は Eclipse を使うべき
- Spring Boot 以外の開発も行う(Java SE、C++、Python など)
- 必要なプラグインだけを追加して使いたい
- より軽量な IDE を求めている
📌 結論
- Spring Boot 開発 → STS を選べば、環境構築がラク
- 汎用的な Java 開発 → Eclipse の方が軽量で使いやすい
5. Eclipse に STS のプラグインを追加する方法
もし Eclipse を使っていて、Spring Boot の機能を追加したい場合 は、STS のプラグインを導入できます。
✅ Eclipse に STS を追加する手順
- Eclipse を開く
- メニューから
[Help] → [Eclipse Marketplace]
- 検索ボックスで
"Spring Tools 4"
を検索 "Spring Tools 4 (for Eclipse)"
を選択し、[Install] をクリック- インストール完了後、Eclipse を再起動
📌 この方法を使えば、Eclipse に STS の機能を追加できる!
6. まとめ
項目 | STS(Spring Tool Suite) | Eclipse |
---|---|---|
用途 | Spring Boot / Spring Framework 向け | Java / C++ / Python など汎用 |
セットアップ | Spring Boot 用プラグインが最初から入っている | 必要なプラグインを手動で追加 |
Spring Boot 開発 | 最適化されている(自動補完・ダッシュボード) | 手動で設定すれば可能 |
パフォーマンス | Eclipse より若干重い | 軽量 |
拡張性 | Spring Boot 向け機能が多い | 様々な開発に対応 |
適した用途 | Spring Boot / Web アプリ開発 | 幅広い Java 開発全般 |
🚀 結論
- Spring Boot 開発なら STS(Spring Tool Suite)を使うのがベスト!
- 汎用的な Eclipse でプラグインを追加すれば、STS と同じ機能を利用できる
- 軽量さやカスタマイズ性を求めるなら Eclipse を選ぶのもアリ
オススメの選び方
- Spring Boot をメインに開発する → STS(Spring Tool Suite)を使う!
- Eclipse に慣れている & Spring Boot もやりたい → Eclipse + STS プラグイン
- Spring Boot 以外の Java 開発もする → Eclipse
これで STS と Eclipse の違いがスッキリ理解 できましたね!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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