IT企業で「Good & New」を実施すると起こる良いこと

IT企業では、日々の仕事が速いペースで進み、新しい技術やプロジェクトが次々と入れ替わります。そのような中で、チームメンバー同士のコミュニケーションが重要になりますが、毎日の業務に追われると、どうしても情報共有や感情の共有が不足しがちです。そんな中、「Good & New(グッド&ニュー)」という手法が注目されています。

「Good & New」とは、簡単に言えば、チームメンバーが日々の中で感じた「良いこと」や「新しいこと」を共有する活動です。この手法は短時間で実施でき、ポジティブな雰囲気を作り出すのに非常に有効です。では、具体的に「Good & New」をIT企業で取り入れることでどのような効果が期待できるのか見ていきましょう。

1. チームの一体感が高まる

まず「Good & New」を行うことで、チーム内のコミュニケーションが活発になります。たとえば、プロジェクトの進捗状況や業務上の成果だけでなく、個人的な喜びや新しい発見も共有できるため、メンバー間での親近感が増します。

IT企業では、リモートワークや複数のプロジェクトが同時進行するため、どうしても孤立感を感じやすくなります。しかし、短時間でも定期的に「Good & New」を行うことで、チームの一体感を保つことができ、心理的な安全性も向上します。心理的な安全性とは、メンバーが自分の意見や感情を安心して表現できる状態のことです。これが向上することで、仕事に対する積極性や協力意識が自然と高まります。

2. ポジティブな思考が促進される

毎日忙しいと、どうしても問題や課題に目が向きがちです。しかし、「Good & New」では「良かったこと」や「新しいこと」にフォーカスするため、自然とポジティブな思考が促進されます。例えば、バグが発生したプロジェクトでも、「新しい解決策を見つけた」「チームメンバーがサポートしてくれた」といった小さな成功体験を振り返ることができ、モチベーションが維持されやすくなります。

IT業界では、課題解決や技術革新が日々求められます。だからこそ、小さな成功や進歩に気づき、それを称賛することが、チームの士気を高め、次の課題に取り組む力を与えてくれます。

3. 個々の成長が見える化される

「Good & New」は、個々のメンバーが日々の業務や経験をどのように捉え、どのような成長を感じているのかを共有する場でもあります。IT企業では技術力の向上や新しいツールの導入が頻繁に行われるため、それぞれのメンバーがどのような進歩を遂げているのかを把握することが重要です。

例えば、新しいプログラミング言語を学んだり、新しいフレームワークを導入した経験を共有することで、他のメンバーもその知識やスキルに興味を持ち、全体的なスキルアップにつながります。また、同じチーム内でもメンバーの成長や取り組みを知ることで、次のプロジェクトでの役割分担や協力体制をより効率的に組み立てることができます。

4. ストレスの軽減とリラックス効果

「Good & New」は、業務外の話題や個人的な体験を共有する場でもあるため、業務の合間にリラックスできる効果もあります。忙しいIT企業では、ストレスが溜まりやすく、これがパフォーマンスに影響を与えることも少なくありません。しかし、短い時間であっても「Good & New」でポジティブな話題を共有することで、緊張感を和らげ、ストレスを軽減することができます。

具体的には、あるメンバーが「週末に自然の中でリフレッシュしてきた」と報告すれば、他のメンバーも少し気持ちが軽くなり、リラックスした状態で仕事に取り組むことができるでしょう。このように、業務外の話題が出ることで、コミュニケーションがより柔らかくなり、チームの雰囲気も和やかになります。

5. 創造力やアイデアの活性化

「Good & New」は、普段の業務とは異なる視点で物事を捉える機会を与えてくれます。新しい発見や経験を共有することで、メンバー同士が刺激を受け、そこから新しいアイデアや解決策が生まれることがあります。

例えば、新しい技術やツールを使ってプロジェクトを進めている中で、誰かが「このツールを使うとこんな効率化ができる」といった発見を共有すれば、他のメンバーもその情報を参考にし、自分の業務に取り入れようと考えるでしょう。IT企業では、このような創造的なアイデアの共有が、新しいビジネスチャンスや技術革新につながることも多いです。


今後の学びに向けて

「Good & New」は、短い時間で実施できる非常にシンプルな手法ですが、チームの一体感、ポジティブな思考、個々の成長、ストレス軽減、創造力の活性化といった多くの効果をもたらします。IT企業のように、変化が激しく高いスピードで仕事が進む環境では、こうした小さなコミュニケーションの積み重ねが、大きな成果を生むことにつながります。

これから「Good & New」を試してみる場合は、まずは定期的に短い時間を設け、無理のない範囲でチーム全体がリラックスして話せる場を作ることが大切です。その場では、ポジティブなことだけでなく、ちょっとした気づきや小さな成長も大いに歓迎されるべきです。どんなに忙しいときでも、こうした積極的な振り返りを続けることで、チームのエネルギーが持続し、より大きな成果を出せるようになります。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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