Googlebotの仕組みとSEO対策

こんにちは。ゆうせいです。
今日は、Googlebotがウェブページをどのように「クロール」し、「レンダリング」しているのかについてお話しします。普段、Googleの検索結果に表示されるウェブページは、このGooglebotが裏で活躍することで私たちに届けられています。その仕組みを一緒に見ていきましょう!


Googlebotとは?

Googlebotとは、Googleが運営している「ウェブクローラー」です。ウェブクローラーは、インターネット上のウェブページを自動的に見て回り、その内容を収集するプログラムです。この作業を「クロール」と呼びます。Googlebotはクロールした内容をGoogleのサーバーに保存し、検索結果に反映させます。

例えるなら、Googlebotは図書館の司書のようなものです。司書が本の内容を記録してどこにどんな本があるのかを管理するのと同じように、Googlebotはウェブページを記録して整理します。


クロールの流れ

まずは、Googlebotがウェブページをクロールする流れを見てみましょう。

1. URLの発見

Googlebotは新しいページを探すために、次の方法を利用します:

  • リンクをたどる
    他のウェブページに貼られたリンクをクリックするような形で、新しいページを発見します。
  • サイトマップの利用
    サイト管理者が提供する「サイトマップ」というリストを読み込むことで、効率よくページを探します。
  • 更新通知(ping)
    ウェブサイトがGoogleに「新しいページを追加しました」と通知する仕組みです。

2. 優先順位の決定

すべてのウェブページを同時にクロールすることは不可能です。そのため、Googlebotはクロールの優先順位を決めます。たとえば:

  • 人気のあるページ(多くのリンクが集まるページ)は優先されやすい
  • コンテンツが頻繁に更新されるサイトも優先度が高くなります

3. ページのクロール

優先順位が決まったら、Googlebotは実際にそのページを訪問します。このとき、サーバーに負担をかけすぎないようにクロールの頻度が調整されます。


レンダリングの仕組み

ページをクロールした後、Googlebotはそのページを「レンダリング」します。レンダリングとは、ウェブページを実際にブラウザ上で表示するのと同じ状態にすることです。これには次の工程があります:

1. HTMLの取得

まず、ウェブページのHTMLを取得します。HTMLはウェブページの骨格のようなもので、文章や構造が含まれています。

2. CSSやJavaScriptの読み込み

ウェブページを正しく表示するために、CSS(デザイン)やJavaScript(動作)も読み込みます。

  • CSS:見た目のデザイン(色やレイアウト)を整えるコード
  • JavaScript:ページの動きを制御するコード

たとえば、商品リストを表示するウェブサイトでは、JavaScriptがデータを取得して商品を画面に並べることがあります。

3. ページの描画

すべての要素を組み合わせて、ページを再現します。このとき、Googlebotは以下の点を確認します:

  • ページの構造(見出しや文章の配置)
  • モバイルフレンドリーかどうか(スマホでも見やすいか)
  • 主要なコンテンツがJavaScriptによって正しく表示されているか

レンダリングとSEOへの影響

Googlebotがページを正しくレンダリングできないと、検索順位に悪影響を与えることがあります。特に、以下のような問題に注意が必要です:

  • JavaScriptの依存:JavaScriptがうまく動かない場合、コンテンツが表示されず検索結果に反映されません。
  • ページ速度:レンダリングが遅いページは評価が下がる可能性があります。
  • モバイル対応:スマホ向けに最適化されていないページは優先度が下がります。

ここまでのまとめ

Googlebotのクロールとレンダリングの仕組みを簡単に整理すると以下のようになります:

工程内容
URLの発見リンク、サイトマップ、通知などで新しいページを見つける
優先順位の決定人気や更新頻度に基づいてクロールの順序を決める
クロールページを訪問し、データを収集する
レンダリングページを再現し、構造やコンテンツを確認する

これらを理解することで、Google検索に適したウェブサイトを作るためのヒントが得られるはずです。


次に「SEO要素」についてお話しします。SEO(Search Engine Optimization)は、検索エンジンに評価されるウェブサイトを作るための工夫のことです。Googlebotはさまざまな要素をチェックしていますが、ここでは代表的なポイントを初心者にもわかりやすく解説します。


Googlebotが評価する主要なSEO要素

Googlebotが特に注目するのは次のような要素です。それぞれ詳しく見ていきましょう!


1. コンテンツの質

まず、Googlebotはページのコンテンツを非常に重視します。「質の高いコンテンツ」が何を意味するのかを考えてみましょう。

質の高いコンテンツとは?

  • オリジナリティ:他のサイトをコピーした内容ではなく、独自の視点や情報がある。
  • 関連性:ターゲットとしているキーワードに関連した情報がしっかり書かれている。
  • 網羅性:訪問者が知りたいことをすべてカバーしている。
  • ユーザーの役に立つ:読むことで訪問者の疑問が解決したり、新しい知識を得られたりする。

たとえば、レシピサイトなら、料理の材料や手順だけでなく、写真やコツが載っていると「質が高い」と判断されます。


2. キーワードの適切な使用

Googlebotは、ページにどのようなキーワードが使われているかをチェックします。ただし、「キーワードを詰め込むだけ」では評価されません。

良いキーワード使用例

  • タイトルや見出しに含める:タイトルに「〇〇の作り方」と書くと、Googlebotにとってページのテーマが明確になります。
  • 自然な文章に組み込む:キーワードを無理に何度も使うと不自然になり、逆効果です。

例:
悪い例:「SEOとは、SEOを学ぶために重要なSEOの技術です。」
良い例:「SEOとは、検索エンジンに評価されるための技術のことを指します。」


3. モバイル対応

最近では、検索の大半がスマホから行われています。そのため、Googlebotは「モバイルフレンドリー」であるかどうかを評価します。

モバイル対応チェックポイント

  • レスポンシブデザイン:画面サイズに応じてレイアウトが変わる。
  • 文字サイズ:スマホでも読みやすい大きさである。
  • クリックしやすいボタン:指で簡単に押せるサイズ。

重要! Googleでは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、スマホ版のサイトが優先的に評価されます。


4. ページ速度

ページの読み込み速度も重要な要素です。遅いページは訪問者の満足度が下がり、結果として検索順位も下がります。

ページ速度を改善する方法

  • 画像を圧縮してファイルサイズを小さくする。
  • サーバーの応答速度を最適化する。
  • JavaScriptやCSSを最小化して軽量化する。

たとえば、画像のサイズが10MBもあると読み込みに時間がかかります。圧縮して1MB以下にするだけで速度が大幅に改善します。


5. 内部リンクと外部リンク

リンク構造もGooglebotが評価するポイントの一つです。

内部リンク

  • サイト内の他のページへのリンク。
  • 例:ブログ記事から「お問い合わせページ」や「関連する記事」へのリンクを設置する。

外部リンク

  • 他の信頼性のあるサイトへのリンク。
  • 例:公式データや信頼性の高い情報源を紹介する。

リンクは、Googlebotにとってページ内容の関連性や価値を判断する材料になります。


6. 構造化データ

構造化データとは、Googlebotがウェブページの情報をより正確に理解するための「特別なコード」です。たとえば:

  • レシピサイトでは、材料や調理時間をコードで明示。
  • お店のページでは、営業時間や住所を記載。

構造化データがあると、検索結果に「リッチスニペット」と呼ばれる目立つ形式で表示されやすくなります。


7. 安全性(HTTPS)

Googleは「HTTPS」で保護されたページを推奨しています。HTTPSは、サイトが暗号化されており、訪問者のデータが安全に保たれる仕組みです。


Googlebotの評価を高める工夫

これまで紹介した要素を踏まえて、Googlebotに高く評価されるための具体的な工夫を見てみましょう。

優先順位の高い改善策

項目工夫例
コンテンツの質独自の視点を加えた役立つ情報を提供する
ページ速度画像圧縮やキャッシュ機能を活用する
モバイル対応レスポンシブデザインを採用する
構造化データレシピ、レビュー、イベント情報をマークアップする
HTTPS化SSL証明書を導入する

ここまでのまとめ

Googlebotが重視するSEO要素を意識することで、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。ポイントをおさらいすると:

  1. 質の高いコンテンツを作る
  2. キーワードを適切に使用する
  3. モバイルフレンドリーに対応する
  4. ページ速度を改善する
  5. 内部リンクと外部リンクを活用する
  6. 構造化データを導入する
  7. HTTPS化で安全性を確保する

次のステップとして、「構造化データの具体的な実装方法」や「Google Search Consoleの使い方」を学ぶとさらに実践的です。
一緒にSEOのスキルを磨いていきましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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