「学生と社会人の違い」のポイント
こんにちは。ゆうせいです。
今回は新人エンジニアの研修で教えたい「学生と社会人の違い」についてお話しします。エンジニアとして社会に出ると、学生時代とはまったく異なる考え方や姿勢が求められます。
社会人として仕事をする上で重要な違いを、わかりやすいポイントで整理しました。それぞれの違いを理解することで、社会人としてのスタートをスムーズに切ることができますよ!
学生と社会人の大きな違い
1. お金の流れが逆になる
学生: お金を払って勉強する
社会人: お金をもらって勉強する
学生時代は授業料を払って、知識や技術を学ぶ立場です。一方、社会人になると、会社が給料を支払って学ばせてくれます。つまり、学ぶこと自体が「仕事」であり、会社から投資されているということです。
例えば、研修中に1ヶ月間新しいプログラミング言語を学ぶ場合でも、その時間に対する給与が発生します。会社は「将来、利益を生み出してくれる人材に成長する」と期待して投資しています。
だからこそ、受け身で学ぶのではなく、積極的に知識を吸収し、会社に貢献する意識が大切です。
2. 責任の大きさが変わる
学生: 自分の成績や成果に対する責任
社会人: チームや会社全体への影響
学生時代は、自分の成績が悪くても、最悪「自分一人が困る」だけです。しかし、社会人では自分のミスや遅れが、チーム全体のプロジェクトや顧客の信頼に影響します。
例えば、エンジニアがコードを1つミスした場合、そのバグがシステム全体を停止させたり、納期に遅れが出ることもあります。責任の重さが格段に違うのです。
社会人は「自分の仕事が誰にどう影響するのか」を考えて行動することが求められます。
3. 期限(納期)の重みが違う
学生: 課題提出の期限
社会人: プロジェクトの納期や顧客との約束
学生時代の課題提出は、自分が怠けたとしても、多少の遅れは許されることがあります。しかし、社会人の世界では「納期」は絶対です。納期を守らなければ、顧客からの信頼を失い、契約解除や損害賠償といった重大な問題にもつながりかねません。
例えば、「システムのリリース日が1日遅れるだけで数百万円の損失が発生する」といったケースもあります。社会人として納期を守る意識は極めて重要です。
4. 指示待ちではなく、自ら考えて動く
学生: 指示されたことをこなす
社会人: 指示される前に考えて動く
学生の間は、先生や教授が何をすべきかを教えてくれることが多いでしょう。しかし、社会人になると、何をすべきかを自分で考え、動く力が求められます。
例えば、先輩が「このデータを整理しておいて」と指示を出したら、ただ整理するだけではなく、**「どのように整理すれば効率的か?」、「このデータの目的は何か?」**と考える習慣が大切です。
これにより、より質の高い仕事ができ、成長のスピードも格段に早くなります。
5. 評価の基準が明確になる
学生: テストや成績で評価される
社会人: 仕事の成果やプロセスで評価される
学生時代はテストの点数やレポートの評価が主ですが、社会人では「どれだけ会社に貢献したか」が評価基準になります。
例えば、エンジニアの場合、
- バグを減らすために何を工夫したか
- 開発スピードを上げるためにどんな改善をしたか
こういった仕事の成果や努力が評価され、昇進や昇給にもつながっていきます。
6. 人間関係がより複雑になる
学生: 友人や先生、先輩後輩との関係
社会人: 上司、同僚、部下、顧客との関係
学生時代は気が合う友人や先生との関係が中心で、比較的自由に人間関係を築けました。しかし、社会人になると、仕事上の関係性が複雑になります。例えば、上司や先輩から指示を受けたり、顧客と交渉したり、後輩を指導する立場になることもあります。
特に大切なのは、相手の立場や価値観を尊重しながらコミュニケーションを取ることです。例えば、顧客と話す際は「こちらの都合」よりも「相手の要望」に耳を傾ける姿勢が重要です。
人間関係を円滑にするために意識すべきこと:
- 報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を徹底する
- 相手の意見を否定せず、まずは受け入れる
- 感謝や敬意を言葉にする
7. 求められるアウトプットの質
学生: とりあえず課題を出せば合格できる
社会人: 質の高い成果物を出すことが求められる
学生の間は、レポートや課題に「最低限の努力」で合格点を取ることもできました。しかし、社会人は「結果」が重視されます。エンジニアの場合であれば、完成したプログラムがバグなく動作することや、効率的でメンテナンスしやすいコードを書くことが求められます。
例えば、コードを書いて納品したとしても、
- バグが多ければ手戻りが発生し、コストがかかる
- 読みにくいコードは他の人の作業を妨げる
このように、社会人は質の高いアウトプットを心がける必要があります。
8. 結果だけでなくプロセスも評価される
学生: テストの点数(結果)が全て
社会人: 結果はもちろん、プロセスも重要
社会人では「結果」だけでなく、「その結果に至るまでの過程」も評価されます。たとえプロジェクトが失敗したとしても、
- なぜ失敗したのか分析し、改善策を考える
- 努力した過程や工夫したポイント
こういった姿勢が評価されることが多いです。
例えば、新人エンジニアが初めての開発で期限までにシステムを完成させられなかったとします。その場合でも、途中経過で進捗を報告し、先輩に相談しながら改善しようとする姿勢が見られれば、それは成長のプロセスとして評価されます。
9. 学ぶ内容が実践的になる
学生: 基礎知識や理論を中心に学ぶ
社会人: 実際に業務で使う技術やスキルを学ぶ
学生時代に学んだ知識は「基礎」にすぎません。社会人になると、実際の業務で使えるスキルや技術を学ぶことになります。例えば、エンジニアであれば、以下のような実践的な内容です:
- 特定のプログラミング言語を使ってシステム開発する
- ツールやフレームワークを活用して効率的に作業を進める
- **バージョン管理(Git)**を使ってチームで開発する
また、技術だけでなく、顧客への提案や報告書作成といったビジネススキルも求められます。
10. 自分のキャリアを意識する必要がある
学生: 卒業や進学が目標
社会人: 自分の成長と将来のキャリアを考える
社会人になると、「自分が今後どう成長していきたいか?」というキャリアの意識が重要になります。例えば、エンジニアの場合、以下のような選択肢があります:
- 技術を極めてスペシャリストになる
- チームをまとめるリーダーやマネージャーになる
- 新しいサービスを企画し、起業を目指す
自分のキャリアを意識して行動することで、成長スピードも変わります。
社会人として成長するために大切な心構え
ここまで、学生と社会人の違いを説明しましたが、社会人として大切なのは、**「学ぶ姿勢」と「責任感」**です。
- 常に成長しようとする姿勢を持つ
学びは一生続きます。研修や仕事で分からないことがあれば、すぐに調べたり質問したりする習慣を身につけましょう。 - 自分の役割を理解し、責任を持つ
自分の仕事が、チームや会社にどう影響するのかを常に意識しましょう。 - 失敗から学ぶ姿勢を大切にする
失敗は成長のチャンスです。ミスを恐れず、次に活かすことが大切です。
まとめ
学生と社会人では、お金の流れ、責任の重さ、納期の重要性など、根本的に考え方が異なります。社会人としてのスタートを切る際は、**「会社が投資してくれている立場」**であることを理解し、学びを積極的に吸収していきましょう。
今後は、研修を通じて技術的な知識だけでなく、社会人としての意識も一緒に身につけていくことが重要です!
まずは「何のために学ぶのか」を考えながら、主体的に行動してみましょう!
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
この記事に間違い等ありましたらぜひお知らせください。
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