新人エンジニア研修における席替え・チーム替えの重要性

〜柔軟な思考とコミュニケーション力を育む研修設計〜

こんにちは。研修講師の皆さん、日々の新人エンジニア教育お疲れ様です!

新人研修では、席替えやチーム替えを定期的に行うことで、受講生の学習効果や成長スピードが大きく向上することをご存じでしょうか?

「固定の席やチームで落ち着いて学ぶ方がいいのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、エンジニアの仕事では、多様な人と関わりながら、チームで問題解決を行う力が求められます。そのため、研修中にさまざまな人と協力する経験を積むことが非常に重要なのです。

本記事では、新人エンジニア研修で席替え・チーム替えを行うべき理由と、効果的な実施方法について解説します。


1. なぜ席替え・チーム替えを行うべきなのか?

① コミュニケーションスキルを高める

  • エンジニアの仕事は個人作業ではなく、チームワークが基本です。
  • 新人のうちにさまざまなタイプの人と関わる経験を積むことで、コミュニケーション力が向上します。

席替えやチーム替えがないと…
❌ 特定の人としか話さず、チームワークの幅が狭くなる
❌ 苦手なタイプの人と関わる機会がなく、適応力が身につかない

定期的にメンバーを入れ替えることで、幅広い人との協力が当たり前になる!


② 多様な視点を学べる

  • 同じ課題に対しても、人によってアプローチの仕方は異なります。
  • **「この人はこんな考え方をするんだ!」**という経験を増やすことで、柔軟な発想ができるエンジニアに成長できます。

固定チームだと…
❌ 考え方が偏り、発想が広がりにくい
❌ グループ内で「役割」が固定化し、成長の機会が減る

異なるメンバーと組むことで、新しい考え方やスキルを吸収できる!


③ 研修後の現場適応力が高まる

  • 研修が終われば、実際の職場ではプロジェクトごとにチームが変わることが多い。
  • 研修中に「知らない人と一緒に仕事をする経験」を積んでおくことで、現場での適応力が向上する。

席替え・チーム替えの経験を積んでおけば、どんなチームにもスムーズに馴染める!


④ モチベーションと集中力が向上

  • 「いつも同じ席、同じメンバー」では、マンネリ化しやすい!
  • 席替えやチーム替えをすると、環境がリフレッシュされ、新鮮な気持ちで学習に取り組める

固定メンバーだと…
❌ 気を抜いてしまうことがある(特に仲が良くなりすぎるとダラける)
❌ 同じ人とばかり話してしまい、視野が狭くなる

適度に環境を変えることで、新しい刺激が生まれ、学習意欲が持続する!


2. 効果的な席替え・チーム替えの方法

① タイミング

以下のような一定のタイミングで実施すると、無理なく効果的に行えます。

タイミング理由
週ごと1週間単位で変えると、適度なリズムができる
課題やプロジェクトごと実践型の研修では、タスクごとにチームを変えるのが効果的
中間研修・振り返り後フィードバックを踏まえて、新しい学びを取り入れる機会を作る

② ランダム要素を取り入れる

席替えやチーム替えを単純なローテーションで行うと、マンネリ化しやすいです。
以下のような方法で「偶然の出会い」を作りましょう。

くじ引き方式
誕生日順や名前順でグループを決める
共通点(好きな言語、趣味)をもとにグループ分け


③ ローテーションのルールを決める

「相性が良いメンバーばかり組ませる」のではなく、多様な経験を積ませることが重要です。

  • 異なるスキルレベルの人と組む機会を作る(例:プログラミング得意な人と初心者を組ませる)
  • 役割が偏らないようにする(リーダー、サポート、アイデア担当などを順番に変える)

適度なバランスを保ちつつ、さまざまなタイプの人と関われるように調整する!


3. まとめ

新人エンジニア研修では、席替えやチーム替えを定期的に行うことで、エンジニアに必要なスキルを効果的に育てることができます。

🔹 なぜ席替え・チーム替えをするべきか?

多様な人とコミュニケーションを取る機会が増える
異なる考え方を学び、発想が柔軟になる
現場のチーム適応力が向上する
研修がマンネリ化せず、モチベーションが持続する

ゲーム形式でチームを変える方法

席替えやチーム替えを「ただのローテーション」として行うのではなく、ゲーム形式で楽しみながらチームを変える方法をご紹介します。
この方法を取り入れることで、新人エンジニアのモチベーションが上がり、自然にコミュニケーションが活発になります!


1. チーム替えをゲーム形式にするメリット

楽しい雰囲気の中で自然に交流が生まれる
「ランダム要素」を入れることで意外な組み合わせが実現する
ゲームのルールを工夫すれば、研修の目的に応じたチーム編成ができる


2. ゲーム形式でチームを変えるアイデア

①「エンジニア Bingo」

🔹 方法

  1. ビンゴカードを配布し、マス目には「好きなプログラミング言語」「最近学びたい技術」などの項目を記入。
  2. 他の人と会話をして、共通点がある人を探す(例:「Pythonが好きな人」)。
  3. 共通点が揃った人と同じチームにする!

🎯 ポイント

  • 共通点がある人とチームになれるので、最初の会話がスムーズになる。
  • 技術的な興味を知るきっかけになる!

②「トランプチーム分け」

🔹 方法

  1. トランプやUNOカードをランダムに配布
  2. 同じマーク・数字の人がチームになる(例:ハートのAを持っている人同士)。
  3. 「スペードの人はリーダー」「ダイヤの人はアイデア担当」など役割をランダムに決めるのも面白い!

🎯 ポイント

  • 完全ランダムなので、「いつも同じメンバーと組んでしまう」を防げる!
  • カードの種類を活かして役割分担もできる。

③「バズワードくじ引き」

🔹 方法

  1. 事前にエンジニア関連の「バズワード」を書いた紙を用意。(例:「クラウド」「マイクロサービス」「機械学習」「CI/CD」)
  2. 受講生にランダムに引かせ、同じバズワードを引いた人がチームになる!

🎯 ポイント

  • 技術用語を学ぶきっかけにもなる!
  • 同じ技術に興味がある人がチームになるので、議論が盛り上がる。

④「技術スキルかるた」

🔹 方法

  1. 研修に関連する「技術スキル(Git、Docker、Python など)」を書いたカードを用意。
  2. 講師がスキルの特徴を説明し、最初にそのスキルのカードを取った人同士がチームになる。
  3. チームごとに、その技術について3分間ディスカッションしてから研修開始!

🎯 ポイント

  • スキルの認識を深めながらチームを決められる。
  • 研修テーマに沿ったチーム分けが可能!

⑤「ペアプロシャッフル」

🔹 方法

  1. 事前に簡単なプログラムを書いた紙を用意(例:「FizzBuzz」「リストのソート」「クラス設計」など)。
  2. それぞれ1つの問題を持ち、ランダムにペアを作る。
  3. ペアの人と問題を解きながら、次のチームメンバーを決める。(例:ペアが終わったら、別のペアと合流し、4人チームにする)

🎯 ポイント

  • 「プログラムを書く」ことをしながら、自然にチームを作れる!
  • 単なるゲームではなく、技術トレーニングとしても活用できる。

⑥「自己紹介しりとり」

🔹 方法

  1. 自己紹介を「しりとり形式」で行う
    例:「Pythonが好きです」→「好きなものは TypeScript」→「TypeScript を勉強中の○○です!」
  2. しりとりの流れで 4~5人のチームを作る

🎯 ポイント

  • 会話が自然に生まれる。
  • 名前だけでなく、「どんな技術に興味があるか」も知ることができる。

3. どのゲームを選ぶべきか?

目的おすすめのゲーム
完全ランダムなチーム分けトランプチーム分け
技術スキルを考慮したチーム分けバズワードくじ引き / 技術スキルかるた
コミュニケーション促進エンジニア Bingo / 自己紹介しりとり
プログラミング力も向上ペアプロシャッフル

🔹 効果的な実施方法

週ごと・プロジェクトごとに変える
ランダム要素を取り入れる(くじ引き、共通点でグループ分け)
異なるスキルレベルや役割を体験できるように調整する

エンジニアとしてのキャリアのスタート地点で、さまざまな人と協力しながら成長する習慣を身につけることがとても大切です。
ぜひ席替えやチーム替えを積極的に取り入れ、より効果的な研修を実施していきましょう!

セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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