【初心者向け】MSI形式とは?Windowsインストーラーの仕組みを解説!

こんにちは。ゆうせいです。

Windowsのソフトウェアをインストールするときに、「.msi」という拡張子のファイルを見たことはありませんか?
新人エンジニアの方にとって、MSI形式とは何なのか、EXEとの違いは何なのか、疑問に思うことが多いでしょう。

この記事では、MSI形式の基本的な仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく解説します!


MSI形式とは?

MSI形式(Microsoft Installer Package)は、Windowsインストーラーが利用するパッケージファイルです。
Microsoftが開発したインストール管理システムで、ソフトウェアのインストール、修復、更新、アンインストールを効率的に行うために使われます。

MSIファイルはデータベースのような構造になっており、インストールに必要なファイルや設定情報が一括で管理されています。

簡単に言うと、
インストールの手順や設定をすべて詰め込んだファイル」です。


EXE形式との違いは?

MSI形式とよく比較されるのが、EXE(実行ファイル)です。
この2つの違いを表にまとめてみました。

比較項目MSI形式EXE形式
役割Windowsインストーラーが管理するパッケージ単独で実行できるプログラム
インストールの管理システムが一元管理プログラムごとに異なる
自動インストール可能(サイレントインストール対応)手動操作が必要な場合が多い
アンインストールの容易さ容易(Windowsの設定から一括管理)ソフトごとに異なる
依存関係の管理自動で対応手動設定が必要なことも

MSI形式のメリット

1. 自動化が容易

MSI形式は、コマンドラインやスクリプトを使って自動インストール(サイレントインストール)ができます。
大規模な環境でソフトウェアを一括導入する場合に便利です。

2. システムとの親和性が高い

Windowsの「プログラムと機能」から簡単にアンインストールや修復が可能です。
また、グループポリシーを使って組織全体にソフトウェアを配布できます。

3. 依存関係を管理できる

MSIパッケージは、必要なライブラリやコンポーネントを適切に設定できるため、
「インストール後に動かない!」というトラブルを減らせます。


MSI形式のデメリット

1. カスタマイズが難しい

EXE形式のインストーラーは柔軟なカスタマイズが可能ですが、MSIはあらかじめ決められた手順でしか動きません。
特別なインストール手順が必要な場合、MSIでは対応しづらいことがあります。

2. サイズが大きくなりやすい

MSIファイルにはすべてのインストール情報が含まれているため、EXEと比べてファイルサイズが大きくなることがあります。

3. 開発・作成の手間がかかる

MSI形式のパッケージを作成するには、Windows Installerの知識や専用ツール(WiX Toolsetなど)が必要です。


MSI形式の活用場面

以下のような場面では、MSI形式がよく使われます。

企業内のPCへソフトウェアを一括配布
システム管理者がインストールを制御したい場合
インストール後の管理やアップデートを効率化したい場合

逆に、個人向けの小規模なソフトウェアでは、柔軟なカスタマイズが可能なEXE形式が選ばれることが多いです。


まとめ

MSI形式とは、Windowsの標準的なインストールパッケージの一つであり、システム管理がしやすい形式です。
特に、企業や組織でのソフトウェア管理に適しています。

ただし、EXE形式と比べてカスタマイズ性が低く、開発の手間がかかるというデメリットもあります。
状況に応じて、どちらを選ぶか判断することが大切です!


今後の学習の指針

MSI形式についてさらに深く学ぶなら、以下のトピックもチェックしてみましょう!

  • WiX Toolset(MSIパッケージ作成ツール)
  • Windows Installer API
  • サイレントインストールの方法

特に、エンタープライズ向けのソフトウェア開発では、MSI形式を理解しておくと役立ちます。
ぜひ、実際にMSIのパッケージを作成してみて、仕組みを体験してみましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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