CuPyで爆速計算!GPUを自由自在に操るPythonプログラミング入門
こんにちは。ゆうせいです。
新人エンジニアのみなさん、Pythonで計算処理を書いていて、もっと速く動かないかなと感じたことはありませんか。
大量のデータを扱うとき、CPUだけで計算していると時間がかかって、お昼休みが終わってしまうかもしれません。
そんな悩みを解決するのが、今回ご紹介するCuPyです。
GPUという魔法の杖を使って、あなたのコードを別次元のスピードへ進化させてみましょう!
CuPyとは一体何者か
CuPyは、NVIDIA製のGPUを利用して、行列計算などを高速化するためのライブラリです。
Pythonで数値計算といえばNumPyが有名ですが、CuPyはそのNumPyと使い方がそっくりな双子のような存在だと考えてください。
そもそもGPUって何だろう
ここで重要な専門用語であるGPU(Graphics Processing Unit)について解説します。
GPUは、もともとは3Dゲームの綺麗な映像を映し出すために開発された計算装置です。
CPUが、複雑な問題を一つずつ丁寧に解く天才数学者だとすれば、GPUは、簡単な計算を何千人という大人数で一斉に解く計算集団のようなものです。
例えば、1万個の計算問題があるとします。
天才数学者(CPU)が一人で解くよりも、1万人の小学生(GPU)が同時に1問ずつ解いたほうが、圧倒的に早く終わりますよね。
この一斉に計算する仕組みを、並列処理と呼びます。
CuPyは、この並列処理のパワーをPythonから簡単に使えるようにしてくれるツールなのです。
CuPyを使うメリットとデメリット
道具には必ず得意と不得意があります。
CuPyを導入する前に、どのような特徴があるのか整理しておきましょう。
メリット
- 圧倒的な計算速度行列の掛け算や多次元配列の計算において、NumPyに比べて数十倍から数百倍の速度が出ることも珍しくありません。
- NumPyとの高い互換性コードの import numpy as np を import cupy as cp に書き換えるだけで動く場合がほとんどです。新しい書き方を覚え直す必要が少ないのは嬉しいですね。
デメリット
- NVIDIA製のGPUが必要CuPyを動かすには、NVIDIAという会社のグラフィックボードが必要です。MacのM1/M2チップや、AMD製のGPUではそのまま動かないので注意してください。
- データの転送コストCPU側のメモリにあるデータをGPU側に送るには、少し時間がかかります。計算自体がすぐに終わるような小さな処理だと、この転送時間のせいで、逆に遅くなってしまうこともあるのです。
実際に計算式を書いてみる
それでは、CuPyで計算を行う際のイメージを見てみましょう。
例えば、行列 A と 行列 B の掛け算を行い、そこに定数 10 を足す計算を考えてみます。
この処理を数式で表すと、以下のようになります。
答え = 行列A 行列B + 10
このように、私たちが普段書いている数式と同じ感覚でプログラミングが可能です。
皆さんのパソコンにNVIDIAのGPUは載っていますか。
もし載っているなら、今すぐ試してみたくなりますよね!
CuPyの基本的な使い方
使い方は驚くほどシンプルです。
以下のコードを見てください。
import cupy as cp
import numpy as np
GPU上に配列を作成します
x_gpu = cp.array([1, 2, 3])
GPU上で計算を実行します
y_gpu = x_gpu 2 + 5
結果をCPU(NumPy)に戻します
y_cpu = cp.asnumpy(y_gpu)
print(y_cpu)
ソースコードの中に cp.array という記述がありますね。
これは、データをGPUという専用の作業机に移動させる命令です。
作業が終わったら cp.asnumpy でCPUの机に戻してあげるのが、CuPyを使いこなすコツですよ!
今後の学習の指針
CuPyの世界へようこそ!
まずは、自分が普段書いているNumPyのコードをCuPyに置き換えて、どれくらい速くなるか実験してみてください。
次のステップとしては、以下の項目を調べてみるのがおすすめです。
- カーネル関数もっと複雑な処理をGPUで直接動かすための仕組みです。
- メモリ管理GPUのメモリは有限です。効率よく使う方法を学んでみましょう。
- 高速化のボトルネックなぜ速くならないのか、データ転送の仕組みを詳しく知ることで、より高度なエンジニアになれるはずです。
計算速度が上がれば、試行錯誤の回数が増え、あなたの開発スピードは劇的に向上します。
さあ、GPUのパワーをその手に解放しましょう!