ダニエル・ゴールマンのEQリーダーシップとは?心で人を動かすリーダーの秘密

「リーダーに必要な力って何でしょう?」

頭の良さでしょうか?決断力でしょうか?それともカリスマ性でしょうか?

世界的ベストセラー『EQ こころの知能指数』で知られるダニエル・ゴールマンは、「優れたリーダーに共通するのはEQ(感情知能)である」と語りました。

IQではなくEQ。響きはやわらかいのに、実務に直結する、とても実践的な考え方です。

今日は「EQリーダーシップ」を、初めての方にもわかるように、ゆっくり丁寧に進めますね。途中でにゃんこエピソードも挟みますので、気楽に読んでください(=^・^=)

EQとは何か?まずは基本から

EQ=感情を扱う力

EQはEmotional Intelligenceの略で、日本語では「感情知能」と呼ばれます。

ざっくり言うと、感情を理解して、整えて、相手との関係に活かす力です。

数式っぽく表すと、こんなイメージになります。

EQ = 自分の感情を理解する力 + 他人の感情を理解する力 + 感情をうまく使う力

EQ = 感情理解力 + 共感力 + 感情コントロール力

「数式にしたら余計にむずかしくなってない?」というツッコミ、ありがとうございます(笑) でも安心してください。中身はとても日常的です。

たとえば、部下がミスをしたとき。すぐ怒鳴る上司と、まず事情を聞く上司。どちらのもとで働きたいでしょう?

多くの人は後者を選びます。感情をコントロールし、相手の気持ちを想像できる力。それがEQです。

EQを構成する5つの要素

ゴールマンはEQを5つの要素に分けました。心の五角形のようなものです。

要素意味具体例
自己認識自分の感情を理解する力「いまイライラしている」と気づく
自己制御感情をコントロールする力怒りを爆発させず、言葉を選ぶ
動機づけ前向きに行動する力失敗しても挑戦を続ける
共感他人の感情を理解する力落ち込んでいる人の変化に気づく
社会的スキル人間関係を築く力チームをまとめ、対立を調整する

どれか1つだけが強くても、チームは動きにくいのです。5つがバランスよく揃うほど、周囲は安心してついてきます。

EQリーダーシップとは何か?

心を通わせるリーダー

ゴールマンは、多くの職場で「リーダーの感情が、職場の空気や成果に大きく影響する」と示しました。

リーダーの不機嫌は、チームの空気を重くします。逆に、落ち着きと前向きさは周囲に広がります。

感情は伝染します。インフルエンザみたいに…と言うと怖いですね(笑) でも、じわっと広がる点は似ています。

6つのリーダーシップスタイル

ゴールマンは、EQに基づく6つのリーダーシップスタイルを紹介しました。ポイントは「状況で使い分ける」ことです。

スタイル特徴向いている場面
ビジョン型未来の方向性を示す方針転換や変革が必要なとき
コーチ型成長を支援する育成や1on1、能力開発
関係重視型関係性と安心感を優先疲弊したチームの立て直し
民主型意見を集め合意を作る意思決定に納得が必要なとき
ペースセッター型高い基準で引っ張る自走できる優秀なチーム
強制型指示命令で即時に動かす緊急事態や危機対応

「強制型しか使わない」や「関係重視型だけ」だと偏りが出ます。料理で言えば、塩だけ、砂糖だけで味付けするようなもの。場面に応じて調味料を変えたいですね。

事例:EQの高いリーダーと低いリーダー

ケース1:EQが低い場合

営業部で目標未達が続きました。部長は会議で「気合が足りない!」と強く責めました。

その後、若手は報告を避け、相談も減り、数字はさらに悪化。ミスを隠しやすい空気になってしまいました。

ケース2:EQが高い場合

別の部署では、リーダーが最初にこう聞きました。

「一番つらいポイントはどこ?」

話を聞くと、市場環境が急に変わり、提案の型が合わなくなっていたのです。リーダーは責める代わりに、戦略会議を開き、提案の組み立てを更新しました。

半年後、売上は回復。メンバーも「相談していい」と感じられるようになりました。

違いは、感情に気づき、冷静に状況を整理し、チームの心理的安全性を守った点にあります。

にゃんこエピソード:感情を読む力

うちの猫、たまちゃんの話です(=^・^=)

ある日、仕事で落ち込み、ため息をつきながら帰宅しました。すると普段は気ままなたまちゃんが、そっと膝の上に乗ってきたのです。

鳴きもしません。じっと寄り添うだけ。

「え、どうしてわかったの?」と心の中で驚きました。言葉がなくても、感情は表情や雰囲気から伝わるのですね。

リーダーも同じです。部下の声のトーン、目線、会話の間。そこに気づける力が共感です。猫は共感の達人かもしれませんにゃ。

EQリーダーシップのメリットとデメリット

メリット

・信頼関係が強くなる

・離職率が下がりやすい

・心理的安全性が高まり、意見が出やすくなる

・長期的に成果が安定しやすい

デメリット

・成果が出るまで少し時間がかかることがある

・感情に向き合うぶん、リーダーが疲れることがある

・「優しい=甘い」と誤解される場合がある

優しさは弱さではありません。優しさを土台にした上で、必要なときに毅然とすることが大切です。

EQを高める具体的方法

1日1回の感情チェック

「いま、どんな気持ち?」

自分に問いかけるだけで自己認識が育ちます。天気予報と同じで、現状を把握できると対策が立ちます。

共感トレーニング

相手の立場で考えます。

「自分が同じ状況なら、どう感じる?」

答えが出なくても大丈夫。問いを持つだけで、相手を見る目が変わります。

6秒ルール

怒りが湧いたら、まず6秒待ちます。

心の中で深呼吸。ゆっくり吸って、ゆっくり吐きます。

「今言う?それとも一旦落ち着く?」と自分にツッコミを入れるのも効果的です(笑)

今後の学習の指針

EQリーダーシップをさらに深めるなら、次の順番がおすすめです。

学ぶテーマねらいおすすめの学び方
自己認識と自己制御感情に振り回されにくくする感情日記、振り返り
共感と傾聴信頼関係の土台を作る1on1、質問の練習
6つのスタイルの使い分け場面に合うリードを選ぶケーススタディで検討
心理的安全性意見が出るチーム作り会議設計、発言の促し

急に全部はできません。猫も、いきなり芸は覚えませんよね。日々の小さな習慣で、少しずつ身につきますにゃ。

まとめ:EQリーダーシップは「心の筋トレ」

ダニエル・ゴールマンのEQリーダーシップは、感情を理解し、整え、周囲との関係に活かす考え方です。

EQは、自己認識、自己制御、動機づけ、共感、社会的スキルの5要素で成り立ちます。

リーダーシップには6つのスタイルがあり、状況に応じて使い分けるほどチームは動きやすくなります。

職場の空気は、リーダーの感情の影響を強く受けます。だからこそ、感情を整えることは、成果を作る準備でもあります。

最後に質問です。

明日、職場で少しだけ試すなら、自己認識、共感、6秒ルール、どれを選びますか?

小さな一歩で十分です。心の筋トレを続けるほど、チームの安心感と成果が育っていきます。

にゃんこみたいに、しなやかに、あたたかく。それでいて必要なときは凛と。そんなリーダーを一緒に目指していきましょうね(=^・^=)


参考文献
ダニエル・ゴールマン 著、土屋京子 訳『EQ こころの知能指数[新装版]』(日経BP 日本経済新聞出版)
ダニエル・ゴールマン、リチャード・ボヤツィス、アニー・マッキー 著



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投稿者プロフィール

田渕講師
田渕講師
セイ・コンサルティング・グループ株式会社専務取締役
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上
キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
アンガーマネジメントファシリテーター、コンサルタント
ハッピーな人生を送る秘訣は「何事も楽しむ!」ことにあり。
一期一会を大切に、そして楽しく笑顔になる研修をミッションに!