標本平均と指数移動平均の違いとは?特徴や計算方法を初心者向けに解説
こんにちは。ゆうせいです。
データを分析する際、全体的な傾向を把握するために「平均」を計算することが多くあります。統計学やデータ分析の現場では、一口に平均と言っても目的に応じて異なる計算手法が使い分けられます。その代表的な手法が「標本平均」と「指数移動平均」です。本記事では、この2つの概要、計算の仕組み、具体的な特徴の違いについて解説します。
標本平均の概要と計算方法
標本平均とは、集めたデータすべての数値を足し合わせ、データの総数で割った値です。学校のテストの平均点を出す計算と同じ仕組みを指します。
高校生に向けた身近な比喩で表現すると、標本平均は「クラス全員の体重測定の結果から、公平に全体の真ん中を出す作業」に似ています。誰か特定の生徒の数値を特別扱いすることなく、すべての数値を均等に扱います。
集めたデータの個数を n 、それぞれのデータを x1, x2, ..., xn と置いた場合、標本平均を表す計算式は以下の通りです。
標本平均の計算式
標本平均のメリット
- すべてのデータを均等に扱うため、長期間の全体的な傾向を安定して把握できます。
- 計算方法が単純であり、専門的な知識を持たない人にも結果を容易に説明できます。
標本平均のデメリット
- 過去の古いデータと直近の新しいデータを同等に扱うため、足元の急激な変化に対応できません。
- 極端に大きな値や小さな値が存在する場合、平均値全体がその値に引っ張られて偏りが生じます。
指数移動平均の概要と計算方法
指数移動平均(EMA)とは、過去のデータよりも「直近の新しいデータ」に大きな比重を置いて計算する平均手法です。主に株価のテクニカル分析や時系列データの平滑化に利用されます。
こちらも比喩で例えると、「日々の勉強時間に対する感覚」に似ています。半年前の勉強時間よりも、昨日や一昨日の勉強時間の方が現在の学力や疲労度に強い影響を与えます。過去の記憶を徐々に薄れさせながら、最新の出来事を重視する仕組みが指数移動平均です。
時点 t における指数移動平均値 EMA(t) は、最新の測定値 x(t) と、1つ前の時点の指数移動平均値 EMA(t-1) 、そして平滑化定数 α を用いて次のように表されます。なお、α は 0 より大きく 1 以下の値をとります。
指数移動平均の計算式
指数移動平均のメリット
- 最新のデータに高い重みを与えるため、直近の数値の変動やトレンドの転換を素早く捉えられます。
- 計算において過去すべてのデータを記憶しておく必要がなく、直前の計算値と最新値のみで算出できるため計算資源の消費を抑えられます。
指数移動平均のデメリット
- 平滑化定数 α の設定値によって算出結果が大きく変わり、分析者のパラメータ選択に依存します。
- 直近の変動に敏感に反応する性質があるため、一時的な突発的変動も過剰に反映してしまう場合があります。
標本平均と指数移動平均の使い分け
2つの手法の大きな違いは「過去の数値をどのように扱うか」という点にあります。
- 標本平均は、期間全体の平均水準を固定的に把握したい場合に適しています。
- 指数移動平均は、時系列で変化するデータの最新トレンドを追尾したい場合に適しています。
まとめ
標本平均と指数移動平均は、データの何を観察したいかによって使い分けられます。全体の安定した中心値を知るなら標本平均、刻一刻と変化する推移の勢いを知るなら指数移動平均が役立ちます。
今後の学習ステップとして、まずは身近な日々の気温や歩数などの時系列データを収集してください。次に、収集したデータに対して全期間の標本平均を算出し、全体の水準を確認します。その上で、平滑化定数を変えながら指数移動平均を計算し、最新の傾向に対する追従速度の違いを比較検証していくと理解が深まります。
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。


