新人エンジニアを指導する研修講師の方々に向けて、「自慢話」をする方法を解説

こんにちは。ゆうせいです。

新人エンジニア研修の講師として、自分の経験や成功談を話す場面はよくありますよね。しかし、自慢話に聞こえると、逆に受講者の興味を失わせたり、共感を得られなかったりすることがあります。そこで今回は、自慢話を効果的に伝える方法について解説します。

「自慢話」を単なる自己顕示ではなく、学びやモチベーションを与える話に変えるテクニックを見ていきましょう!


自慢話が逆効果になる理由

まず、自慢話が適切でない場合、以下のような問題が起こりやすいです。

  1. 聞き手が置いてけぼりになる
    「自分には無理だ」と感じさせてしまい、学ぶ意欲を失わせることがあります。
  2. 共感を得られない
    自分だけが凄いと思わせる話は、聞き手から共感を得にくくなります。
  3. 威圧感を与える
    まだ経験の浅い新人エンジニアにとって、過剰な成功談は「プレッシャー」と感じられることもあります。

自慢話を効果的に伝える方法

1. 学びを中心に据える

自慢話を単なる成功談ではなく、何を学んだかに焦点を当てましょう。

例: バグ修正の成功談

  • 普通の自慢話: 「僕は1日で1000行のコードを修正してバグを直しました!」
  • 学びのある話: 「実は、1000行のコードを直す中で、一つ一つの修正を小さく分けることが成功のカギでした。これを意識することでバグが発生しづらくなります。」

→ 成果ではなく、プロセスと学びを強調することで、聞き手にとって参考になります。


2. 失敗を絡める

成功に至るまでの失敗談を交えると、話が親しみやすくなります。

例: 初めてのプロジェクト成功談

  • 普通の自慢話: 「僕は初めてのプロジェクトで大成功を収めました!」
  • 失敗を交えた話: 「最初はスケジュール管理が甘くて大変な思いをしました。でも、失敗から学んで、プロジェクト後半は細かいタスク分割で挽回しました。」

→ 失敗を共有することで、「誰でも成長できる」という希望を持たせられます。


3. 新人に役立つ具体的な教訓を伝える

自慢話の中に、聞き手がすぐに実践できる具体的な教訓を含めましょう。

例: 効率的な仕事術

  • 普通の自慢話: 「僕は毎日、数時間のコードレビューをこなしています。」
  • 教訓を加えた話: 「実は、レビュー時には必ずコードの意図を確認する癖をつけています。これをやると、レビューの質が格段に上がります。」

→ 自分の成功談を聞き手が活かせる形に変えることで、話の価値が高まります。


4. ユーモアを取り入れる

堅苦しい成功談よりも、軽いユーモアを交えた話のほうが聞き手に響きます。

例: 大きなプロジェクトを成功させた話

  • 普通の自慢話: 「僕がリーダーを務めたプロジェクトは、予定通りに完成しました。」
  • ユーモアを交えた話: 「実は、途中でサーバーが落ちたときは泣きそうでした。でもそのおかげで、バックアップの重要性を痛感しましたよ(笑)。」

→ 少し砕けたトーンで話すことで、親しみやすさを演出できます。


自慢話を伝えるためのポイント

  1. 相手目線で考える 「この話を聞いて、新人が何を学べるか?」を常に意識してください。
  2. 自己中心的な表現を避ける 「僕はすごい」ではなく、「この経験を通じてこう成長した」という視点で話しましょう。
  3. バランスを取る 自慢話だけではなく、相手の質問や意見も引き出して対話形式にすると、一方通行になりません。

自慢話を活用した研修例

1. テーマ別の成功談を共有

  • 各セッションの最後に、自分の経験談を短く共有し、「どう役立ててほしいか」を伝えます。
    • 例: コードレビュー、トラブルシューティング、チームワークのコツなど

2. 新人にも話を促す

自分の話だけで終わらせず、「皆さんはどんな失敗や成功がありましたか?」と問いかけ、共感の輪を広げます。


今後の学び方

自慢話を「自己アピール」ではなく、「相手にとって価値のあるエピソード」として伝える練習をしてみましょう。講師としては、受講者の成長を支援する視点を持つことで、単なる話が新人の未来を変えるきっかけになります。

次回の研修では、ぜひ今回のポイントを意識して、自分の経験を共有してみてください!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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