新人エンジニアを指導する研修講師の方々に向けて、「かぶせ」のテクニックを解説
こんにちは。ゆうせいです。
新人エンジニアの研修を担当する講師にとって、「かぶせ」のテクニックは、研修の場を活気づけたり、話を面白くしたりするための有効な手法です。かぶせは漫才などで使われる技術として知られていますが、研修や教育の場でも効果的に活用できます。今回は、かぶせの意味や使い方、効果について、新人エンジニア研修に応用する方法を解説します。
かぶせとは?
かぶせとは、誰かが話した内容に対して、その流れを拾いながら追加の情報やユーモアを重ねる技術です。たとえば、以下のような形で使われます。
- 会話例
- エンジニアA: 「ログイン機能を作るのに1週間かかりました。」
- 講師: 「1週間…きっとテストだけで3日はかかりましたよね?」
このように、相手の話を踏まえながら関連する内容を付け加えることで、場の雰囲気を和らげたり、説明を深めたりする効果があります。
なぜ新人研修で「かぶせ」が重要なのか?
1. 場の一体感を作る
新人エンジニアは緊張していることが多いです。かぶせを活用して軽い笑いや共感を生むことで、受講者がリラックスし、話しやすい雰囲気を作れます。
2. 記憶に残る学びを提供する
かぶせを用いてユーモアや意外性を加えると、新人にとって内容が印象に残りやすくなります。
3. 双方向のコミュニケーションを促す
講師がかぶせを使うことで、「自分の話をちゃんと聞いてくれている」と新人が感じ、積極的に話す意欲を持つようになります。
かぶせの基本テクニック
1. 繰り返しを活用する
相手が話した内容を繰り返しつつ、別の視点を加えます。
例:バグ調査の苦労話
- 新人: 「ログに何も記録されていなくて困りました。」
- 講師: 「ログに何も記録されていない…それはつまり、ログの設定を忘れた可能性が高いですね?」
→ 話を拾いながら原因のヒントを与えられます。
2. 例えでかぶせる
相手の話を例え話に置き換えて、より分かりやすくする方法です。
例:APIの使い方
- 新人: 「APIのレスポンスが返ってきません。」
- 講師: 「それは、郵便屋さんが宛先不明で手紙を返せないのと同じですね。」
→ 技術的な説明が初心者にも理解しやすくなります。
3. ユーモアを加える
適度なユーモアを加えることで、場を和ませます。
例:環境構築の失敗
- 新人: 「セットアップに半日かかりました。」
- 講師: 「半日…それはもう、新人エンジニアの通過儀礼みたいなものですね。」
→ 新人に共感を示しつつ、失敗をポジティブに捉えさせます。
4. 問いかけでかぶせる
相手の話に質問を返すことで、深掘りやさらなる学びを引き出します。
例:コードレビュー
- 新人: 「変数名を指摘されました。」
- 講師: 「ちなみに、どんな名前をつけてました? 'a'とかじゃないですよね?」
→ 話を引き出し、具体例を共有するきっかけを作れます。
かぶせを活用した研修の流れ
1. アイスブレイクで場を温める
新人が自己紹介をするとき、かぶせを使って和やかな雰囲気を作ります。
例
- 新人: 「趣味はゲームです。」
- 講師: 「ゲーム!もしかして、仕事中もコンボ決めたくなるタイプですか?」
2. 技術的な議論で応用する
新人が質問や意見を出したとき、かぶせを使って回答を深めます。
例
- 新人: 「デバッグツールがうまく動きません。」
- 講師: 「デバッグツールが動かないときは、エラーを探す旅に出る気持ちで進めると良いですよ。」
3. 振り返りで学びを強化する
研修の最後に、受講者が話した内容にかぶせを加えて要点をまとめます。
例
- 新人: 「今日はデバッグの方法が勉強になりました。」
- 講師: 「確かに、デバッグは今日のハイライトでしたね。次は“どう再発防止するか”も一緒に考えてみましょう。」
注意点
1. 相手を否定しない
かぶせはあくまで「補足」や「共感」を目的とします。相手の話を否定するようなかぶせは避けましょう。
2. 適度に使う
かぶせを多用しすぎると、講師ばかりが目立ってしまい、受講者が話しづらくなることがあります。
今後の学び方
かぶせのテクニックは、講師自身が普段の会話やコミュニケーションの中で意識的に練習することで磨かれます。研修中に新人エンジニアの話を丁寧に聞き、適切なタイミングでかぶせる練習を積んでいきましょう。
次回の研修ではぜひ試してみて、受講者の反応を観察しながら自分なりのスタイルを見つけてください!
セイ・コンサルティング・グループでは新人エンジニア研修のアシスタント講師を募集しています。
投稿者プロフィール
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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