新人エンジニアを指導する研修講師の方々に向けて、「倒置法」のテクニックを解説

こんにちは。ゆうせいです。

新人エンジニア研修で「倒置法」を活用する方法について解説します。倒置法とは、言葉の順序を入れ替えることで、話のインパクトを強めたり、聞き手の興味を引きつけたりする表現技法です。このテクニックを研修で使えば、単調になりがちな技術的な説明も、より印象的で記憶に残りやすいものに変えることができます。


倒置法とは?

倒置法とは、文章や話の中で通常の語順を逆転させることによって、内容を強調したり、意外性を与えたりする表現方法です。

通常の語順:
「このコードはエラーを起こします。」

倒置法を使うと:
「エラーを起こす、このコードは。」

このように語順を変えることで、エラーが重要なポイントであることを強調しています。


なぜ倒置法が効果的なのか?

1. 聞き手の注意を引く

通常の語順では目立たないポイントを最初に持ってくることで、聞き手の集中を高めます。

2. 話にリズムを生む

倒置法を適度に使うと、話が単調にならず、聞きやすくなります。

3. 記憶に残りやすい

重要なキーワードを強調することで、受講者の記憶に残りやすくなります。


新人エンジニア研修での倒置法の活用例

1. 重要なポイントを強調する

コードの書き方や設計で絶対に守るべきルールを伝えるときに使います。

通常の説明

「この変数は絶対に変更してはいけません。」

倒置法を使う

「絶対に変更してはいけない、この変数は。」

→ 重要なポイントが冒頭に来ることで、受講者の注意を引きます。


2. 失敗例を強調する

新人エンジニアが陥りやすいミスを説明するとき、倒置法を使ってインパクトを与えます。

通常の説明

「エラーを出した原因はスペルミスです。」

倒置法を使う

「スペルミス、それがエラーを出した原因です。」

→ 「スペルミス」が先に来ることで、何が問題だったかが強調されます。


3. 成功例を印象付ける

良いコードの書き方や設計について説明するとき、倒置法で効果を高めます。

通常の説明

「このコードは簡潔で読みやすいです。」

倒置法を使う

「簡潔で読みやすい、このコードは。」

→ コードの特徴が際立ちます。


倒置法を教えるための練習方法

1. 通常の説明文を倒置に変える練習

新人エンジニアに、通常の説明文を倒置法で言い換える練習をさせてみましょう。

練習例

  • 通常の説明: 「この関数はデータを処理します。」
  • 倒置法で: 「データを処理する、この関数は。」

2. 場面ごとに適切な倒置法を考える

具体的な場面(バグ修正、コードレビューなど)を設定し、倒置法を使って重要なポイントを強調する練習を行います。

練習例: バグ修正

  • 通常の説明: 「バグの原因は条件分岐のミスでした。」
  • 倒置法で: 「条件分岐のミス、それがバグの原因です。」

注意点

1. 使いすぎない

倒置法を多用すると、不自然に聞こえることがあります。強調したいポイントに絞って使うことが大切です。

2. 簡潔にする

倒置法を使うと文章が長くなりがちです。簡潔な表現を心がけましょう。


今後の学び方

倒置法は、使い方によって話の印象を大きく変える強力なツールです。講師としては、日常的な会話やプレゼンテーションの中で練習を積み、「ここぞ」という場面で効果的に使う感覚を磨いてください。

次回の研修では、倒置法を意識して重要なポイントを伝えてみてください。受講者の反応を観察しながら、自分のスキルに取り入れていきましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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