育成担当者必見!新人エンジニアを導く「メンターの育成方法」

こんにちは。ゆうせいです。

「せっかくメンタリング制度を導入したのに、メンターがうまく機能していない…」
「教えることが苦手な先輩に頼んだら、逆に新人が萎縮してしまった…」

こんな経験はありませんか?

メンタリングの質=新人の成長スピードに直結します。
そこで今回は、“教え上手な先輩”を育てるためのメンター育成のポイントを、実践的にご紹介します!


そもそも「良いメンター」とは?

よくある誤解に「技術力が高い人が良いメンター」というものがあります。

でも、実際はそうではありません。
良いメンターの特徴は以下のような点にあります:

能力カテゴリ具体的なスキル例
コミュニケーション傾聴力、共感力、質問力
フィードバック褒め方、指摘の仕方、タイミングの見極め
コーチング考えさせる質問、自己解決の促し方、気づきを引き出す技術
技術支援丁寧な説明、学習教材の紹介、ナレッジ共有の癖付け
チーム貢献意識新人の成長=チームの成長という認識、巻き込み力

メンター育成のステップ

ステップ1:目的を共有する(マインドセットの醸成)

まずは、「なぜ自分がメンターをするのか」を明確にすることが重要です。
この段階を飛ばしてしまうと、「片手間で指導する人」になってしまいます。

ワーク例:

  • 「自分が新人だったとき、どんなサポートが欲しかったか?」
  • 「自分が担当する新人が半年後どうなっていたら嬉しいか?」

ステップ2:メンタリングスキル研修を実施する

メンタリングに必要なスキルは“自然と身につくもの”ではありません。
体系的に学ぶ機会が必要です。

おすすめ研修内容:

トピック内容の例
傾聴と対話オウム返し、共感の言葉、沈黙の活用
フィードバック技法SBIモデル(Situation, Behavior, Impact)の活用方法
コーチングの基本「どうしたら良くなると思う?」と問いを返す訓練
目標設定と成長支援SMARTゴールの設定練習

ワークショップ形式がおすすめ!

ロールプレイやペア練習など、実際の場面を再現して学ぶと定着が早いです。


ステップ3:メンタリングの定例サポートを設ける

メンターを「育てたら放置」ではなく、運用中もサポート体制を整えるのが大事です。

具体例:

  • 月1のメンター振り返り会
  • Slackで「メンター専用チャンネル」の設置
  • 教育担当者による1on1面談(メンターメンタリング)

ステップ4:評価制度に反映する

メンタリングは労力がかかる仕事です。
頑張りを可視化して、評価制度に組み込むことで、やる気と責任感が高まります。

評価方法内容例
上司評価メンタリング中の関わり方・チーム貢献度の観察
メンティーからの評価「相談しやすい」「成長を感じた」などのアンケートやコメント
定量評価面談実施数、メンティーの業務スピード改善、技術習得状況など

よくある課題と解決策

課題解決策
メンターに負担がかかりすぎる担当をチームで分担 or 時間的余裕のある人をアサイン
メンタリングの質にばらつきがあるテンプレート化・チェックリスト共有で一定品質を保つ
メンターの成長が止まる上位メンターとの対話、社外勉強会やコミュニティ紹介などで刺激を与える

メンター育成の全体像(図解)

[段階1] マインドセット醸成 → [段階2] スキル研修 → [段階3] 定期サポート → [段階4] 評価・承認

この流れを意識すると、属人的にならず、誰でも“育てられる”仕組みができます。


まとめ:新人だけでなく、メンターも一緒に育つ!

新人の育成は、メンター自身の成長機会にもなります。
教えることで「自分の知識が整理される」「後輩に感謝される」「組織貢献度が上がる」など、良い循環が生まれます。

だからこそ、メンターの育成は「人材育成の投資先」として最重要事項とも言えるのです。


今後の学習の指針

次に取り組みたいのは「メンター育成を制度化する仕組みづくり」です。

  • メンター認定制度
  • 階層別メンタリング(シニア→中堅→新人)
  • 全社ナレッジシェア会

といった施策により、持続可能な育成文化をつくっていきましょう!


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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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