営業にいらない9つのNG行動|ITソリューション営業で信頼を失う行動と改善方法を解説

こんにちは。ゆうせいです。

今回は、営業でやってしまいがちな「9つのNG行動」について解説します。

お客様にアプローチしたとき、話している内容は悪くないはずなのに、なぜか反応が薄い。

商談の流れは想定通りなのに、お客様との距離が縮まらない。

提案資料も準備しているのに、なぜか信頼されている感じがしない。

そんな経験はありませんか?

実は、営業がうまくいかない原因は、大きな戦略ミスではなく、すぐ直せる小さなNG行動にある場合があります。

今回のテーマは、営業にいらない9つのNG行動です。

特にITソリューション営業では、お客様の課題を深く聞き、信頼関係を作りながら提案を進める必要があります。

だからこそ、余計な言葉、余計な動き、余計な自己主張を減らすことが大切です。

営業にいらない9つのNG行動

番号NG行動一言でいうと
1過剰なへりくだり申し訳なさそうに始めすぎる
2自分からの時間指定3分だけ、5分だけと言って自分で価値を下げる
3フィラーと口癖あの、えっと、なるほど連発で集中を奪う
4セリフを暗記する全顧客に同じセリフで話す
5持ち帰り癖判断できない営業に見える
6こびる・持ち上げる具体性のない褒め言葉で不信感を生む
7いきなり会社自慢お客様の課題より自社の実績を先に語る
8仮説なしヒアリング何かお困りごとはありますか、で止まる
9次回アクションの曖昧さまたご連絡します、で商談を終える

では、1つずつ見ていきましょう。

1つ目のNG行動:過剰なへりくだり

営業でお客様にアプローチするとき、次のように話していませんか?

Danger

お忙しい中、申し訳ありません。
ご多忙のところ大変恐縮ですが。
突然のご連絡で失礼いたします。





もちろん、礼儀は大切です。

しかし、必要以上に申し訳なさそうに始めると、提案そのものの期待値が下がります。

お客様からすると、「そんなに恐縮するような話なの?」と感じてしまう可能性があります。

ITソリューション営業では、お客様の課題解決に役立つ情報を届ける立場です。

申し訳なさそうに入るより、感謝と価値提供の姿勢を伝えましょう。

NGな言い方改善した言い方
お忙しい中、申し訳ありませんお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます
ご多忙のところ恐縮ですが限られたお時間の中で、御社にとって有益な情報をお伝えします
突然のご連絡で失礼いたします御社の〇〇に関連しそうな情報があり、ご連絡しました

へりくだりすぎるな。

感謝に変換しましょう!

2つ目のNG行動:自分からの時間指定

営業では、よく次のような言い方をします。

Danger

3分だけお時間ください。
5分だけご説明させてください。
10分だけお話しできませんか。





一見、相手に配慮しているように見えます。

しかし、自分から短い時間を指定すると、自分の提案価値を下げてしまうことがあります。

3分で話そうとすると、どうしても一方的な商品説明になります。

お客様の状況を聞く時間も、課題を深掘りする時間もありません。

その結果、ソリューション営業ではなく、ただのプロダクトセリングになります。

プロダクトセリングとは、製品の機能や特徴を中心に売る営業です。

一方、ソリューション営業は、お客様の課題を聞き、その課題に合う解決策を提案する営業です。

状況対応
営業側から電話した時間を短く指定するより、まず関係性と要件を伝える
お客様から「今5分しかない」と言われた5分で概要を伝え、価値を感じたら別途時間をもらう
商談時間が30分ある冒頭で時間配分を合意する

改善例です。

Success

承知しました。
では5分だけ概要をお伝えします。
もし御社にとって確認する価値がありそうだと感じていただけましたら、別途30分ほどお時間をいただければと思います。





時間指定で逃げるな。

価値があるから時間をいただく、という姿勢を持ちましょう。

3つ目のNG行動:フィラーと口癖

フィラー【filler】とは、会話の間を埋める言葉です。

Danger

あのー
えーっと
まあ
やっぱり
なるほどなるほど
そうですねそうですね





少し使うくらいなら自然です。

しかし、多すぎるとお客様の集中を奪います。

特に役職者や意思決定者は、普段から多くの会議や提案を受けています。

話の中にNGな言葉が多いと、内容よりも口癖が気になってしまいます。

たとえるなら、画面に何度も不要なポップアップが出るようなものです。

本来見てほしい内容の邪魔になります。

フィラーを減らす方法

Success

えー、あのーの代わりに黙る
自分の商談を録音・録画する
よく使っている口癖を書き出す
付箋に書いてPCの近くに貼る
1週間に1つずつ減らす
ロールプレイで確認する





フィラーや口癖は、自分では気づきにくいです。

録画して見ろ!

最初は恥ずかしいですが、営業改善には非常に効果があります。

4つ目のNG行動:セリフを暗記する

営業トークの台本を作る会社は多いです。

新人営業にとって、台本は安心材料になります。

しかし、お客様に対してそのまま読み上げる営業は危険です。

Danger

突然のご連絡失礼いたします。
〇〇業界で注目されている〇〇について、
本日は具体的な解決策をご紹介したくご連絡しました。





このようなテンプレートは、相手からすると「また同じ営業電話だ」と感じやすいです。

台本は練習には使ってもよいです。

しかし、実際のお客様には、その会社、その担当者、その課題に合わせて話す必要があります。

セリフを暗記するカスタマイズ営業
全員に同じ話をする企業ごとに背景を変える
製品説明から入るお客様の状況確認から入る
質問が浅い仮説を持って質問する
反応が悪いと崩れる相手の回答に合わせて返せる

営業は朗読会ではありません。

お客様に合わせて会話を作りましょう。

5つ目のNG行動:持ち帰り癖

商談中に、次のように言っていませんか?

Danger

一旦社内で検討させていただきます。
持ち帰って確認します。
上司に確認して改めてご連絡します。





本当に確認が必要な場合は問題ありません。

しかし、その場で回答できることまで持ち帰ってしまうと、お客様からの信頼を失います。

お客様はこう感じるかもしれません。

この営業担当者は判断できないのかな。
毎回持ち帰らないと進まないのかな。
この人に相談して大丈夫かな。

ITソリューション営業では、技術確認や価格調整が必要な場面もあります。

だからこそ、本当に持ち帰る場合は、何を、誰に、いつまでに確認するのかを明確にしましょう。

曖昧な持ち帰り信頼される持ち帰り
一旦確認します連携仕様について技術担当に確認し、水曜17時までに回答します
社内で検討します値引き条件について上長承認が必要なため、明日の午前中に可否をお戻しします
改めてご連絡します金曜10時にメールで回答し、必要であれば15時にお電話します

持ち帰るなら、持ち帰り方まで設計しましょう。

なんとなく寝かすな!

6つ目のNG行動:こびる・持ち上げる

商談の冒頭で、次のように言っていませんか?

Danger

御社の取り組みは素晴らしいですね。
記事を拝見して感銘を受けました。
すごいご経歴ですね。





本当にそう感じたなら良いのですが、具体性がないとお世辞に聞こえます。

特に役職者や経験豊富な担当者は、何度も似たような褒め言葉を受けています。

表面的な褒め言葉は、心に残りません。

むしろ、「ちゃんと見ていないな」と思われる可能性すらあります。

表面的な褒め方具体的な関心の示し方
素晴らしいですね先月のプレスリリースで、現場データ活用を全社テーマにされていた点に注目しました
感銘を受けましたインタビュー内の「現場が使い続けられる仕組みが重要」という言葉が印象に残りました
すごいですね単なるシステム導入ではなく、運用定着まで言及されている点に関心を持ちました

こびる必要はありません。

大切なのは、具体的に見て、具体的に伝えることです。

褒めるなら、具体で褒めろ!

7つ目のNG行動:いきなり会社自慢

営業担当者は、自社の強みを伝えたくなります。

しかし、商談の冒頭から会社自慢が続くと、お客様は疲れます。

Danger

弊社は創業50年の歴史があります。
業界トップシェアです。
特許を取得しています。
サポート体制も充実しています。
多くの大手企業に導入されています。





どれも大切な情報です。

しかし、お客様の課題とつながっていなければ、ただの自慢に聞こえます。

会社の強みは、お客様の不安や課題に対して出すと効果的です。

お客様の不安出すべき強み
導入後のサポートが不安専任サポート体制、対応時間、サポート実績
セキュリティが心配認証取得、監査対応、ログ管理
現場に定着するか不安オンボーディング支援、研修、活用定例
他社との違いが分からない業界特化の機能、導入事例、運用ノウハウ

強みは、まとめて全部話すものではありません。

お客様の課題に合わせて、必要な強みを出しましょう。

自慢ではなく、安心材料として伝えるのです。

8つ目のNG行動:仮説なしヒアリング

新人営業がよくやってしまうのが、仮説なしヒアリングです。

Danger

何かお困りごとはありますか?
現在の課題はありますか?
システム化したい業務はありますか?





この質問自体が悪いわけではありません。

しかし、初回商談や新規アプローチでいきなり聞くと、お客様は答えにくいです。

なぜなら、お客様自身も課題を整理できていない場合が多いからです。

また、「何か困っていませんか?」と聞かれると、営業感が強くなります。

改善するには、仮説を持って聞きましょう。

仮説とは、「おそらくこういう課題があるのではないか」という予測です。

仮説なしの質問仮説ありの質問
何かお困りごとはありますか?SaaS利用が増えるとID管理が複雑になりやすいのですが、御社では棚卸しにどのくらい工数がかかっていますか?
業務課題はありますか?営業会議前の案件集計に時間がかかる企業様が多いのですが、御社ではどのように管理されていますか?
システム化したい業務はありますか?承認がメールやExcelに分かれている場合、確認漏れが起きやすいのですが、現在の承認状況はいかがですか?

仮説がある質問は、お客様にとって答えやすいです。

「分かっている営業だな」と感じてもらいやすくなります。

何かありますか、で逃げるな。

仮説を持って聞け!

9つ目のNG行動:次回アクションの曖昧さ

最後のNG行動は、商談の終わり方です。

せっかく良い商談ができても、最後が曖昧だと案件は止まります。

Danger

では、またご連絡します。
一度ご検討ください。
何かあればご連絡ください。
またタイミングを見てご連絡します。





この終わり方は危険です。

お客様も忙しいため、次に何をすればよいか分からない商談は後回しになります。

営業側も、次に何を確認すべきか曖昧になります。

商談の最後には、必ず次回アクションを合意しましょう。

曖昧な終わり方良い終わり方
またご連絡します次回は来週火曜10時に、技術担当を交えて連携要件を確認させてください
ご検討ください社内検討に必要な費用対効果の試算を、金曜までにお送りします
何かあればご連絡ください本日の懸念点である運用負荷について、導入事例を添えて明日共有します
タイミングを見て連絡します来月の予算会議前に、再度提案内容を整理するお時間をいただけますか

次回アクションには、最低限この3つを入れましょう。

誰が
いつまでに
何をするか

商談は、終わり方で前に進むか止まるかが決まります。

曖昧に終えるな。

次の一手を決めろ!

営業にいらない9つのNG行動まとめ

NG行動改善ポイント
過剰なへりくだり恐縮ではなく感謝と価値提供に変える
自分からの時間指定短時間で説得しようとせず、価値ある時間を設計する
フィラーと口癖黙って考える、録音・録画して1つずつ減らす
セリフを暗記する企業ごとに背景と質問をカスタマイズする
持ち帰り癖本当に確認が必要な内容と期限を明確にする
こびる・持ち上げる表面的に褒めず、具体的な関心を示す
いきなり会社自慢お客様の課題や不安に合わせて強みを出す
仮説なしヒアリング業界・部門・状況に応じた仮説を持って質問する
次回アクションの曖昧さ誰が、いつまでに、何をするか合意する

9つ全部を一気に直そうとしなくてよい

この9つのNG行動を一気に直そうとすると、逆に話せなくなります。

まずは、自分が一番やってしまっているNG行動を1つ選びましょう。

今月はフィラーを減らす
来月は会社自慢を減らす
次は仮説あり質問を練習する
その次は次回アクションを必ず合意する





このように、1つずつ改善すれば十分です。

最後に

営業にいらないNG行動は、特別な才能がなくても減らせます。

必要なのは、自分の営業を見直すことです。

過剰にへりくだっていないか。

時間を短く指定して自分の価値を下げていないか。

フィラーでお客様の集中を奪っていないか。

台本を読み上げていないか。

なんとなく持ち帰っていないか。

表面的に褒めていないか。

会社自慢から始めていないか。

仮説なしで質問していないか。

次回アクションを曖昧にしていないか。

この9つを意識するだけで、営業の印象は大きく変わります。

NG行動を見つける
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1つだけ選ぶ
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録音・録画で確認する
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改善する言い方を決める
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商談で試す
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振り返る
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次のNG行動を直す




今後の学習では、9つのNG行動の改善に加えて、ラポール形成、ヒアリング、課題整理、潜在ニーズの発見、提案書作成、反論対応、アカウントプランニングを順番に学ぶとよいです。まずは次の商談で、「お忙しい中申し訳ありません」を「お時間をいただきありがとうございます」に変えるところから始めてみましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
海外放浪の末、2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。