JavaのCollectionsクラス徹底解説:便利すぎるメソッド集!

今回は、JavaのCollections(コレクションズ)クラスについて、エンジニア初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

「ArrayListは知ってるけど、Collectionsって何?」
「CollectionsとCollectionって違うの?」

こんな疑問を持っている方は多いはず。Collectionsクラスは、ListやSetなどを便利に操作できる“道具箱”のような存在なんです。


CollectionsとCollectionの違い

まず、名前が似ているこの2つの違いからハッキリさせましょう。

名前種類説明
CollectionインターフェースList, Setなどの親的存在
CollectionsクラスListやSetを操作するためのユーティリティクラス

つまり、CollectionsはCollection系のクラスに魔法をかけるヘルパーだと思ってください。


Collectionsの代表的なメソッドたち

1. sort(List list):並び替え

List<Integer> numbers = new ArrayList<>(Arrays.asList(5, 3, 8, 1));
Collections.sort(numbers);
System.out.println(numbers); // [1, 3, 5, 8]

数字だけでなく、文字列のリストもアルファベット順に並べられます!


2. reverse(List list):逆順にする

Collections.reverse(numbers);
System.out.println(numbers); // [8, 5, 3, 1]

「小さい順→大きい順」だけでなく「最後から順番に」も簡単に!


3. shuffle(List list):ランダムに並べ替え

Collections.shuffle(numbers);
System.out.println(numbers); // 毎回異なる順に!

カードゲームやランダム問題出題に大活躍。


4. max(Collection c) / min(Collection c):最大・最小を取得

int max = Collections.max(numbers);
int min = Collections.min(numbers);
System.out.println("最大値:" + max + "、最小値:" + min);

最も大きい・小さい要素を一発取得!


5. frequency(Collection c, Object o):登場回数を数える

List<String> colors = Arrays.asList("赤", "青", "赤", "緑", "赤");
int count = Collections.frequency(colors, "赤");
System.out.println("赤の出現回数:" + count); // 3

「特定のデータが何回出てきたか」が知りたいときに便利!


6. fill(List list, Object obj):全てを指定の値にする

List<String> list = new ArrayList<>(Arrays.asList("A", "B", "C"));
Collections.fill(list, "X");
System.out.println(list); // [X, X, X]

テスト用の仮データを作る時などに役立ちます。


7. copy(List dest, List src):リストのコピー

List<String> src = Arrays.asList("A", "B", "C");
List<String> dest = new ArrayList<>(Arrays.asList("", "", ""));
Collections.copy(dest, src);
System.out.println(dest); // [A, B, C]

destにはコピー元と同じサイズの空要素が必要なので注意!


8. binarySearch(List list, T key):二分探索で検索

List<Integer> sorted = Arrays.asList(1, 3, 5, 7, 9);
int index = Collections.binarySearch(sorted, 5);
System.out.println(index); // 2

事前に昇順でソートされていることが必要です!


よく使うCollectionsメソッドまとめ

メソッド役割注意点
sort()昇順に並べ替える文字列や数値の自然順
reverse()順番を逆にする並び替えた後の調整に
shuffle()ランダム並び替えテストやゲームに便利
min() / max()最小・最大要素を取得Comparableが必要
fill()全要素を特定の値に初期化やモック用途
copy()片方からもう片方へコピーコピー先に注意
binarySearch()ソート済リストから高速検索ソート済が前提

なぜCollectionsクラスが重要なの?

例えるなら、Listがハサミなら、Collectionsはカッターや定規などの道具セット

複雑な処理を自力で書くのではなく、すでに用意された道具をうまく使うことで、コードはシンプルでエラーが少なく、保守しやすくなります。


よくあるミスと対処法

  • copy()でコピー先リストが小さい → サイズを揃えてから使おう。
  • binarySearch()で未ソートのリストを検索 → 先にsort()を忘れずに!

今後の学習のヒント

  • Comparatorを使った独自ルールでのsortに挑戦してみましょう!
  • Collections.synchronizedList()のようなスレッドセーフな方法も学ぶと、マルチスレッド対応にも強くなれます。

次は「Map系のユーティリティクラス」や「Stream API」と組み合わせて、もっと強力なコレクション操作に進んでいきましょう!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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