Pythonで機械学習を始めるなら必須!5大ライブラリ徹底解説ガイド

こんにちは。ゆうせいです。
今回は、Pythonの機械学習に欠かせない「5大ライブラリ」について、わかりやすく解説していきます。
「Pythonで機械学習をやってみたいけど、どのライブラリを使えばいいのか分からない…」という新人エンジニアの方に向けて、用途別に特徴を整理しながら、例えを交えつつ丁寧に説明します!
Pythonの機械学習ライブラリとは?
まず前提として、「ライブラリ」って何?というところから確認しておきましょう。
ライブラリとは、よく使う機能をまとめてくれた道具箱のようなものです。たとえば、「データをきれいに並べ替える機能」や「画像を分類する機能」など、プログラムを書くときによく必要になる処理を、あらかじめ用意してくれている便利なセットなんですね。
機械学習の世界では、Pythonが圧倒的に人気。理由は、ライブラリが充実していて初心者でも扱いやすいからです。
機械学習ライブラリの5つの柱
では本題です。以下の5つが、Pythonで機械学習を始める上で「これは押さえておくべき!」という代表的なライブラリです。
ライブラリ名 | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
NumPy | 数値計算 | 高速な配列処理ができる |
pandas | データ操作 | 表形式データの操作が得意 |
scikit-learn | 機械学習アルゴリズム | 初心者向け、基本を網羅 |
TensorFlow | 深層学習(ディープラーニング) | 大規模なモデルに強い |
PyTorch | 深層学習 | 柔軟な設計が魅力、研究者に人気 |
それぞれ詳しく見ていきましょう!
NumPy:数値の世界の電卓
どんなライブラリ?
NumPy(ナンパイ)は、機械学習の「土台」とも言えるライブラリ。数学でよく使う「ベクトル」や「行列」といった数値データの計算を爆速で処理してくれます。名前の由来はNumerical Python の略で、まさに数値計算が得意な感じですね。
何ができるの?
- 配列(Array)を使ったデータ処理
- 線形代数の演算(例:行列の掛け算)
- 数学関数(例:三角関数、指数関数など)
例えで言うと?
Excelで大量の数字を手作業で処理するのが面倒なときに、計算式を自動でバリバリ処理してくれる関数付きの電卓みたいな存在です。
pandas:データ整理の達人
どんなライブラリ?
pandas(パンダス)は、表形式のデータ(CSVやExcelなど)を読み込み、整理し、分析するためのライブラリです。名前の由来は経済学などで同一の対象を継続的に観察し. 記録したデータを意味するPanel DataとPython data analysisです。表形式のデータ処理が得意なのも納得です。
何ができるの?
- データの読み書き(CSV、Excel、SQLなど)
- 欠損値の処理、並べ替え、グループ化
- データの要約(平均、最大値など)
例えで言うと?
バラバラの名簿データを、ちゃんと整えて並び替えたり、合計を出してくれたりする頼れる事務員さんのような存在です。
scikit-learn:機械学習のオールインワンツール
どんなライブラリ?
scikit-learn(サイキットラーン)は、機械学習の基本的なアルゴリズムを簡単に使えるようにパッケージ化したライブラリです。science(科学)のkitで再起っとらーんと覚えましょう。
何ができるの?
- 分類(例:メールがスパムかどうか)
- 回帰(例:家賃の予測)
- クラスタリング(例:顧客をグループ分け)
数式でいうと?
たとえば線形回帰はy = wx + b
(出力 = 重み × 入力 + バイアス)という基本式を使います。
これをscikit-learnで一発で学習・予測できるんです。
例えで言うと?
scikit-learnは、すぐに使える家電セットみたいなもの。冷蔵庫(分類)、電子レンジ(回帰)、掃除機(クラスタリング)など、用途別にすぐに使えるツールがそろっています。
TensorFlow:大規模な深層学習のプロ
どんなライブラリ?
TensorFlow(テンソルフロー)は、Googleが開発したディープラーニング(深層学習)向けのライブラリです。大規模なモデルを構築・訓練するのに向いています。「Tensor(多次元配列)のFlow(流れ)」からの造語です。
特徴は?
- モデルをグラフ構造で定義
- GPUを活用した高速処理
- モバイルやWeb対応も可能
例えで言うと?
TensorFlowは工場のように複雑で大規模な製造ラインを作れるツールです。設計が少し複雑ですが、その分すごくパワフルです。
PyTorch:研究者に愛される柔軟なツール
どんなライブラリ?
PyTorch(パイトーチ)はFacebookが開発したライブラリで、柔軟性が高く直感的に書けるという特徴があります。名前の由来は、Python + Torch(Luaベースの深層学習ライブラリ)からですが、英語のTorch には「たいまつ」という意味がありますからPythonの世界に光を灯すという意味も込められているのかもしれませんね。
特徴は?
- コードをそのまま実行できる「動的計算グラフ」
- デバッグがしやすい
- 研究開発・プロトタイプに最適
例えで言うと?
PyTorchはレゴブロックのように自由に組み立てられる開発ツール。試行錯誤を重ねたい場面にぴったりです。
まとめ:ライブラリを使い分けよう
それぞれのライブラリには、得意分野があります。以下のように使い分けてみるのがコツです!
目的 | 適したライブラリ |
---|---|
数値計算 | NumPy |
表データの操作 | pandas |
機械学習アルゴリズムをすぐ使いたい | scikit-learn |
本格的なディープラーニング | TensorFlow / PyTorch |
今後の学習の指針
これらのライブラリを使いこなすには、まず小さなプロジェクトを作ってみることが大切です。たとえば、
- pandasでCSVファイルを読み込んで分析
- scikit-learnで簡単な分類モデルを作る
- PyTorchで手書き数字(MNIST)の認識に挑戦
といった具合に、手を動かしながら学ぶのが一番の近道!
また、それぞれの公式ドキュメントやチュートリアルも非常に充実していますので、「読んで・試して・エラーで学ぶ」習慣をつけましょう。
分からないことがあれば、いつでも聞いてくださいね!
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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