Spring Boot DevTools による自動再読み込み機能とは?新人エンジニア向けにわかりやすく解説!


Spring Boot DevTools による自動再読み込み機能

通常 pom.xml ファイルには、以下の依存関係が含まれています:

<dependency>
    <groupId>org.springframework.boot</groupId>
    <artifactId>spring-boot-devtools</artifactId>
    <scope>runtime</scope>
    <optional>true</optional>
</dependency>

この spring-boot-devtools には、開発時に便利な自動再読み込み機能(LiveReload や class reloading)が含まれています。


Javaファイルを更新した場合は?

条件付きで再起動は不要

DevTools が有効になっていれば、Javaのソースコードを編集し、ビルドするとアプリケーションが自動的に再起動します。
ただし、ここでの「再起動」はあくまで軽量な再起動(restart classloader を使った再読み込み)であり、フルサーバー再起動とは異なります。

注意点:

  • .class ファイルが target/classes に反映されている必要があります(IDEで自動ビルドがONであること)。
  • spring-devtools による自動再起動は、実行中のプロセス内で完結するため非常に高速です。

HTML(Thymeleaf)を更新した場合は?

こちらはさらにシンプル!

再起動は不要です

Spring Boot の DevTools を利用していれば、Thymeleaf テンプレート(HTMLファイル)を編集して保存するだけで、ブラウザをリロードすればすぐに反映されます。

ただし、これには内部でのキャッシュ無効化が必要です。

# application.properties で以下を追加しておくと安全
spring.thymeleaf.cache=false

この設定により、Thymeleaf がテンプレートをキャッシュせず、毎回ファイルを読み直してくれるようになります。


よくある落とし穴

1. DevTools が効かない?

  • 本番モード(spring.profiles.active=prod など)だと、DevToolsは無効になる。
  • WARファイルとしてTomcatなどにデプロイしている場合は、自動再読み込みは働きません。

2. IDE側の設定

EclipseやIntelliJのようなIDEでは、以下の設定がされているか確認しましょう:

  • 保存時に自動ビルド(Build Automatically)をON
  • target/classes.class ファイルが即時反映されるか
  • DevToolsが依存関係として認識されているか(特にIDEのclasspath)

まとめ:再起動の要・不要表

ファイルの種類変更後の再起動補足
JavaクラスDevToolsが自動再起動軽量リスタート。IDEの自動ビルドが必要。
Thymeleafテンプレート不要spring.thymeleaf.cache=false 設定が重要
application.properties など再起動必要構成ファイルの変更は自動反映されません

今後の学習のポイント!

次のステップとして、以下を学ぶのがおすすめです:

  • spring-boot-devtools の仕組み(ClassLoader の再読み込み戦略)
  • LiveReload の有効化とブラウザとの連携
  • Spring Boot アプリケーションのプロファイルと環境設定
  • 本番環境ではDevToolsを含めないようにする方法(providedスコープなど)

開発の効率を最大化するために、自動再起動の仕組みをきちんと理解すると、ストレスのないコーディングができますよ!

他にも「なぜ反映されないのか?」といったトラブルがあれば、ぜひ聞いてくださいね。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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