「社会的手抜き」について、新人エンジニア向けにわかりやすく解説

こんにちは。ゆうせいです。
今回は「社会的手抜き」について、新人エンジニア向けにわかりやすく解説します。

社会的手抜きとは?

「社会的手抜き(social loafing)」とは、集団で作業するときに、個人の努力が低下する現象のことです。

例えば、エンジニアのチームでコードレビューをするとしましょう。一人でレビューする場合は「自分が責任を持たなきゃ」と思ってしっかり確認するかもしれません。
でも、10人のチームでやると「誰かが気づくだろう」と考えて、手を抜く人が出てくることがあります。これが社会的手抜きです。

具体的な例

  1. コードレビュー
    チームでコードレビューをするとき、一部の人が「他の人がチェックするだろう」と考えて、しっかり見ない。
  2. ドキュメント作成
    プロジェクトのドキュメントを共同で作るとき、自分の担当部分をサボってしまう人が出る。
  3. バグ報告・修正
    バグが見つかったとき、「誰かが修正するだろう」と思って報告をしなかったり、対応を後回しにする。

なぜ社会的手抜きが起こるのか?

1. 責任の分散

「自分がやらなくても誰かがやるだろう」と思うことで、責任感が薄れる。
→ 「このバグ、他の人が気づいて直してくれるかも」

2. 評価の困難さ

集団作業だと、個人の貢献が見えにくい。
→ 「コードレビューで指摘しなくてもバレない」

3. やる気の低下(モチベーション損失)

他の人が頑張っていないと「自分だけ頑張っても意味ない」と思う。
→ 「他のメンバーも適当にやってるし、自分も適当にしよう」

社会的手抜きを防ぐ方法

1. 個人の責任を明確にする

具体的な担当を決めることで、「誰かがやるだろう」を防ぐ。
例:コードレビューなら、特定の担当者を決める(Aさんが担当するファイルを明示する)

2. 成果を見える化する

個人の貢献が評価される仕組みを作ると、手抜きが減る。
例:レビューで指摘した件数を記録し、チーム内で共有する

3. 少人数のチームで作業する

チームが大きいほど責任が分散しやすい。小規模なチームなら一人ひとりの役割が明確になる。
例:ペアプログラミングでレビューをすることで、責任感を持たせる

4. フィードバックを活用する

「あなたの指摘が助かった」などのフィードバックを伝えると、モチベーションが上がる。
例:「このバグ指摘、助かった!」と感謝を伝える文化を作る

まとめ

社会的手抜きは、エンジニアの仕事でもよく見られる現象です。
特にチームでの作業が増えると発生しやすくなります。

「責任の分散」「評価の困難さ」「モチベーションの低下」などが原因となるため、個人の責任を明確にし、成果を見える化することが重要です。

あなたのチームではどうでしょうか?
もし「誰かがやるだろう」が蔓延しているなら、対策を考えてみてください!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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