MySQLの同時接続ユーザー数とは?新人エンジニア向けにやさしく解説!

こんにちは。ゆうせいです。

今回は「MySQLの同時接続ユーザー数」について、新人エンジニアの方でも理解できるように、やさしく丁寧に解説していきます。

これからインフラやサーバーサイドの世界に足を踏み入れる方にとって、「同時接続数」という言葉は、少しとっつきにくく感じるかもしれませんね。でも大丈夫。順を追って説明していきますので、安心してください!


同時接続ユーザー数とは?

「同時接続」ってそもそも何?

「同時接続」とは、ある瞬間にデータベースに接続しているクライアント(ユーザーやアプリケーション)数のことを指します。

たとえば、カフェにWi-Fiがあったとして、そのWi-Fiに10人が同時に接続していたら、それが「同時接続数10」となるのと同じイメージです。

MySQLにおいては、Webアプリやバッチ処理などが同時にデータベースへアクセスしているとき、それぞれが「接続」となります。


なぜ同時接続数が重要なの?

同時に大量のアクセスが発生すると、MySQLは処理しきれずに遅くなったり、接続を拒否してしまうことがあります。

イメージで言えば、ファミレスに一人のウェイターしかいないのに、お客さんが50人一斉に来店したらどうなるでしょう?注文が回らなくなって、対応できなくなりますよね。それと同じです。


MySQLでの「最大同時接続数」の設定

max_connections というパラメータ

MySQLには「一度に何人まで接続していいか?」という上限が決まっていて、それが max_connections という設定値です。

  • デフォルトでは 151 に設定されています。
  • これはつまり、「最大151のクライアントが同時にMySQLに接続できる」という意味です。
SHOW VARIABLES LIKE 'max_connections';

このコマンドで現在の設定値が確認できます。


実際に制限を超えるとどうなる?

もし接続数が max_connections を超えてしまうと、新たな接続は拒否され、こんなエラーが出ます:

ERROR 1040 (HY000): Too many connections

つまり、それ以上はMySQLにアクセスできなくなるという状態です。


対策はどうすればいいの?

max_connections を増やす

たとえば、以下のように設定を変更できます(ただし、root権限が必要):

SET GLOBAL max_connections = 500;

ただしこれは一時的な変更です。MySQLを再起動すると元に戻ってしまいます。

永続的に変更するには、設定ファイル(my.cnfmy.ini)に以下を追加します:

[mysqld]
max_connections = 500

設定後、MySQLを再起動してください。


② 接続の管理・削減

むやみに max_connections を増やすのは危険です。サーバーのメモリを圧迫し、逆に不安定になる可能性もあります。

そこで以下のような工夫が有効です:

  • 接続プールを使う(例:PHPのPDOやJavaのHikariCPなど)
  • 長時間アイドル状態の接続を切る
  • アプリケーションの接続管理を見直す

数式でざっくり理解しよう!

最大同時接続数の「限界」を把握するために、次のような数式を使って目安を立てることができます。

接続が増えるとメモリをどう使う?

必要なメモリ ≒ max_connections × 1接続あたりのメモリ

これを日本語にすると、

必要なメモリは、「最大接続数 × 1接続あたりのメモリ使用量」でおおまかに算出できる

という意味になります。

1接続あたりのメモリは、通常数MB〜十数MBくらいです(設定にもよります)。


グラフで理解しよう

以下のようなグラフを想像してください(テキストですが):

接続数
│
│           ●
│         ●
│       ●
│     ●
│   ●
└────────────→ 時間

時間が経つにつれて接続数が増えていき、max_connections に達した瞬間から、新しい●が打たれなくなります。つまりそれ以上の接続ができない状態です。


MySQLチューニングの第一歩!

MySQLのパフォーマンスに悩んでいるなら、まずは同時接続数を監視してみてください。

次のようなコマンドも役立ちます:

SHOW STATUS LIKE 'Threads_connected';

このコマンドで、現在実際に接続されているクライアント数を確認できます。


まとめ:同時接続数の理解はMySQL運用の基本!

MySQLの「同時接続ユーザー数」は、単なる数字の話ではなく、システム全体の安定性やパフォーマンスに直結する大切な指標です。

理解しておくだけでも、突然の障害対応や負荷対策で慌てずに済むようになります!


今後の学習の指針

今後は以下のテーマを学ぶと、より実践的な力が身につきます:

  • 接続プールの使い方(各言語で)
  • MySQLのスロークエリログの活用
  • 監視ツール(例:Prometheus + Grafana)で接続数を可視化
  • リソース制限とオプティマイズ方法(innodb_buffer_pool_size など)

自分のプロジェクトで実際に SHOW STATUSSHOW VARIABLES を試してみるのもオススメです!

わからないところがあれば、いつでも聞いてくださいね。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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