【Python初心者向け】PEPとは?意味と役割をわかりやすく解説!

こんにちは。ゆうせいです。

「Pythonの学習中にPEP(ペップ)って言葉を見かけたけど、よく分からない…」
そんな方のために、今回はPEPとは何か?なぜ重要なのか?を、できるだけかみ砕いて、例えも交えながら丁寧に解説していきます!


PEPとは何か?

PEP:Python Enhancement Proposal(パイソン拡張提案)の略

ざっくり言えば、Pythonの改良・改善のための公式な提案文書です。

例えるなら…

PEPは、Pythonの「憲法」や「設計書」のようなもの。

Pythonの新しい機能や文法、ルールを追加・修正するときに、開発者たちが「こうしたらどう?」と提案し、それを文書として記録するのがPEPです。


どんなときに使われるの?

Pythonを開発・運営しているのは世界中のエンジニアたち。
その中で「ルールを決める仕組み」が必要になりますよね。

例えば…

  • 新しい文法を追加する(例:match文の導入 → PEP 634)
  • 曖昧な仕様を明確にする(例:整数と浮動小数点数の扱い方)
  • コードの書き方のスタイルを統一する(例:PEP 8)

こうした内容をみんなで共有・議論・承認するための仕組みがPEPなんです。


代表的なPEPを紹介!

PEP 8:Pythonのコードスタイルガイド

これは超有名なPEP。
Pythonを書くときに「どう書けばキレイなコードになるか?」を定めたルールブックです。

具体例:

  • インデントは半角スペース4つ
  • 関数名は小文字+アンダースコア(例:my_function()
  • 行の長さは最大79文字にする

まるで作文のルールのようなもので、読みやすく・他の人にも優しいコードにするための指針です。

ちなみに、VSCodeにblackを入れて整形するという話、覚えていますか?
あれはPEP 8に準拠したフォーマッターなんです!


PEP 20:The Zen of Python(Pythonの哲学)

これは技術的な提案ではなく、Pythonという言語が大切にしている価値観を詩のようにまとめたものです。

一部を紹介しますね。

  • Simple is better than complex.(単純は複雑に勝る)
  • Readability counts.(読みやすさは大事)
  • There should be one-- and preferably only one --obvious way to do it.(明確な方法が一つあるべき)

このように、「どうあるべきか?」という美学的な考え方もPEPとして残されているんです。


PEPは誰が書くの?

基本的には、Pythonコミュニティの開発者たちです。

でも、実は誰でも書けます!

  • 新しい機能を提案したい人
  • 問題点を改善したい人
  • コミュニティの運営に関わりたい人

こうした人が、フォーマットに沿ってPEPを書き、コミュニティで議論され、最終的に受け入れ(Accepted)または却下(Rejected)されます。


PEPってどこで読めるの?

すべてのPEPは公式サイトで公開されています。
形式も統一されていて、過去の提案もすべてアーカイブとして残っています。

例:https://peps.python.org/


まとめ:PEPとは?

項目内容
正式名称Python Enhancement Proposal
目的Pythonの改善提案・仕様策定
代表例PEP 8(スタイルガイド)、PEP 20(哲学)
誰が書く?開発者・誰でも提案可能
どこで見られる?peps.python.org

今後の学習の指針

PEPをすべて覚える必要はありませんが、以下のものだけは必ず知っておきましょう!

  • PEP 8:コードスタイルの基本。読む・書くときに超重要!
  • PEP 20:「Pythonらしさ」を学ぶ哲学的指針
  • PEP 257:ドキュメンテーション(コメント)の書き方ルール

さらに一歩進みたい方は、新しいPEPの導入理由や議論内容を読んでみると、Pythonの「なぜそうなっているのか?」が見えてきますよ。

分からないことがあれば、いつでも聞いてくださいね!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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