【文章力アップ】つなぎ言葉(接続詞)は使うべき?使わない方がよいのか?|プロの書き方で徹底解説

こんにちは。ゆうせいです。

文章を書くときにふとこんなことを考えたこと、ありませんか?

「つなぎ言葉(接続詞)って使わない方がスマート?」
「多すぎると読みにくい気がする…でもなかったら意味が通じにくい?」

とても良い視点です!

この疑問に対する答えは、「目的と文脈によって、バランスよく使うのが正解」です。
今回は、「つなぎ言葉」の役割、よくある誤解、使うべきとき・避けるべきときの判断ポイントを具体例つきで解説していきます。


✅ そもそも「つなぎ言葉」とは?

つなぎ言葉とは、文と文、段落と段落の関係を明確にする言葉です。
文法的には「接続詞」や「接続副詞」と呼ばれることが多いです。


✳ よく使われるつなぎ言葉の例

役割つなぎ言葉
順接そして、そこで、それゆえ
逆接しかし、だが、一方で
補足・説明たとえば、つまり、具体的には
対比一方、反対に、とはいえ
結論・まとめしたがって、結論として、ゆえに

🧠 よくある誤解:「つなぎ言葉=ダサい」「いらない」

結論から言うと、完全に排除するのは逆効果になることがあります。

◾ 過剰なつなぎ言葉(悪い例)

そして、私は本屋に行きました。そこで、本を買いました。しかし、財布を忘れていました。

→ つなぎ言葉が多すぎて、のろのろした印象に。

◾ 逆にゼロだと…

私は本屋に行った。本を買った。財布を忘れた。

文のつながりや展開がわかりにくく、そっけない


📝 適切なつなぎ言葉の使い方

では、どうすればよいのか?

✅ ポイントは「意味の流れをサポートするためにだけ使う」こと

❌「なんとなく」ではなく
⭕「文の関係が伝わりにくくなるときだけ」使う


🔁 比較で理解!つなぎ言葉の有無

✳ Before:つなぎ言葉が不自然に多い

まず、私はカフェに行きました。そして、コーヒーを飲みました。そして、本を読みました。さらに、日記も書きました。

→ 単調・幼稚な印象になりがち。

✳ After:必要な箇所だけに整理

まず私はカフェに行き、コーヒーを飲んだ。本を読み、さらに日記も書いた。

つなぎ言葉の使い方にメリハリがあり、リズムもよくなる!


📘 つなぎ言葉を使うべき場面

状況なぜ必要?
複雑な論理展開因果関係や対比をはっきり示すため(例:一方で、それに反して)
長い段落のつなぎ前段との関係性を整理する(例:その結果、次に)
書き手の意図を明示したいとき読者が読み間違えないようにする(例:つまり、すなわち)

⛔ つなぎ言葉を控えるべき場面

状況なぜ避ける?
小説・詩・エッセイなどの文芸作品文の流れを感覚で読ませたいときは邪魔になることがある
短く鋭い印象を出したいとき「しかし、」より「それでもやった。」の方が強い印象
同じつなぎ言葉を連続使用「そして」「また」などの乱用は冗長に見える

✍ プロのテクニック:つなぎ言葉の「見えない化」

文章の構造や語順を工夫することで、つなぎ言葉を省略しても自然につながる文が書けるようになります。

例:

❶ 昨日は忙しかった。だから、早く寝た。
→ ❷ 昨日は忙しかったせいで、早く寝た。

このように、「だから」を文法的に埋め込むことで、より洗練された表現が可能になります。

次に、構造接続語の意味・種類・使い分け・書き換え例・チェックポイントを完全にマスターできる方法を、初心者にもわかるようにていねいに解説します。


✅ 構造接続語とは?

文と文、段落と段落の論理関係(=構造)を明確にする接続語のことです。

「だから」「しかし」「つまり」「一方で」など
文と文の“関係性”を読者に示す役目

文章の意味を伝えるだけでなく、**論理の骨組みを作る“構造材”**として働きます。


🧩 構造接続語の5大パターン

種類意味・役割
順接原因→結果の流れを示すだから、それで、その結果
逆接逆の方向・反論を示すしかし、だが、とはいえ
補足情報を付け加えるまた、さらに、加えて
対比二つの立場や視点を比較する一方で、反対に、対照的に
例示・要約具体例・要点を示すたとえば、つまり、要するに

✍ よくある誤用と改善例

◾ 例1:接続語がないと論理が曖昧

Before:
私は働いている。収入がある。貯金もしている。

→ つながりが不明瞭。何を言いたいのか読み取りにくい。

After:
私は働いている。そのため、収入があり、さらに貯金もしている。

→ 「原因→結果→補足」の流れが明確に!


◾ 例2:逆接がないと読者が混乱する

Before:
この方法には多くの利点がある。デメリットも少なくない。

→ 両方を並べると矛盾して見える

After:
この方法には多くの利点がある。しかし、デメリットも少なくない。

→ 立場の転換が明示され、納得感が増す


📘 接続語を“構造”から選ぶトレーニング法

✅ ステップ1:まず「文と文の関係性」を考える

  • 原因→結果?
  • 意見→反論?
  • 一例?対比?要約?

✅ ステップ2:それに応じた接続語を使う

たとえば:

関係性接続語候補
原因 → 結果だから、それで、ゆえに、したがって
譲歩・逆説しかし、とはいえ、それでも、にもかかわらず
補足・強調また、さらに、実際に、特に
対比一方で、逆に、反対に、対照的に
要約・まとめつまり、要するに、すなわち、結局

✳ 書き方のコツ:接続語は文頭だけじゃない!

接続語は文中段落の途中でも使えます。

✅「これは便利だ。しかし、一部の条件では使えない。」
⭕「これは便利だ。使えない条件もある。」←逆接の意味が弱く伝わる

文頭・文中・段落冒頭など、使い方にバリエーションを持つと、論理とリズムの両立ができます。


🎯 接続語マスターのチェックポイント

✅ 接続語を使わなくても意味が通るか?
✅ 使っている接続語の役割が明確か?(なんとなく使ってないか?)
✅ 同じ接続語を繰り返していないか?(例:「そして」が連発される)
✅ 一文内に接続語が複数入りすぎていないか?


🧠 上級者へのステップ:接続語を「構造」から考える

接続語を「言い換え表現」ではなく、「論理構造の設計ツール」として使うと、
あなたの文章は一段階プロっぽくなります。

たとえば:

  • 「一方で」= 2つの意見の対比(AとBを並列する構造)
  • 「とはいえ」= 譲歩の構造(前提を認めつつ、別の結論を出す)
  • 「その結果」= 時系列+因果の構造(前段→因果)

✅ まとめ

ポイント内容
接続語は構造を示す単なる“つなぎ”ではなく、論理を作る道しるべ
使いすぎは逆効果なくても読める箇所では省略してもよい
バランスが命「構造を支える最低限の接続語」=最も読みやすい

今後の学習の指針

  • 文章構成を「マインドマップや図」で視覚化してみると、接続語の役割が見えます
  • 接続語を使わずに文の関係性が伝えられる「文の構造力」も鍛えておくと強いです
  • プロの文章を接続語に注目して読み返すと、論理の組み方の勉強になります

次回は「論文・レポートに強くなる論理構造テンプレート」や「接続語を使わずに論理を伝える技術」もご紹介していきましょうか!
書く力を構造から鍛えると、読む力・話す力も一緒に伸びていきますよ!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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