研修を成功に導く4つの質問テクニック

こんにちは。ゆうせいです。

新人研修の講師を任されたけれど、どうやって受講生に問いかければいいのか分からず、シーンとした静寂に耐えられない。そんな不安を抱えていませんか。

講師が発する質問は、単に答えを求めるための道具ではありません。受講生の頭の中にある思考のスイッチをパチリと入れ、会場の空気を自在に操るための指揮棒なのです。

今回は、研修の質を劇的に変える発問のベストプラクティスを、初心者の方にも分かりやすく伝授します。

研修を成功に導く4つの質問テクニック

講師が使う質問の技法には、大きく分けて4つの型があります。これらを状況に合わせて使い分けることで、受講生の集中力を維持し、深い学びに繋げることができます。

1. 全体発問:全員の当事者意識を呼び覚ます

まずは会場全体に向かって、皆さんはどう思いますか、と投げかける手法です。これを全体発問と呼びます。

この技法の目的は、全員を当事者にすることです。名指しされない安心感を与えつつ、心の中では自分ならこう答えるな、と考えさせる時間を生み出します。

ここで大切なのは、質問した後の数秒間の沈黙を恐れないことです。受講生の頭の中でギアが回り始めるのを、じっと待ってください。沈黙は、彼らが真剣に考えている証拠なのです。

2. 自問自答:スムーズな進行の潤滑油

質問を投げかけたものの、内容が難解すぎて反応が鈍いときや、予定の時間が押しているときに有効なのが自問自答です。講師が問いを立て、そのまま自分で答えを提示し、解説へと繋げます。

これは、難しいパズルを解こうとしてフリーズしている受講生に対し、ヒントを出しながら正解の道筋を見せてあげるようなイメージです。

3. 個別発問:空気の緩急をコントロールする

特定の受講生を指名して回答を求めるのが個別発問です。これには2つの狙いがあります。

自信を持って頷いている、わかっていそうな人、を指名して正解を出してもらうパターン。これは、会場全体に、あ、それでいいんだ、という安心感を広める効果があります。

逆に、少し集中が切れて眠そうにしている人をあえて指名し、適度な緊張感を与えることもあります。まさに、緩んだ空気をピリッと引き締めるスパイスのような役割です。

4. リレー発問:同期同士の絆を深める

Aさんの意見に対して、Bさんはどう思いますか、と回答を数珠繋ぎにしていく手法をリレー発問と言います。

一対一のやり取りで終わらせず、横のつながりを意識させることで、多様な視点があることに気づかせます。同期同士で切磋琢磨している感覚を醸成するのに非常に有効です。

発問を使いこなすメリットと注意点

これらのテクニックを駆使することには、大きなメリットがあります。

  • 受講生が受動的にならず、能動的に参加できる
  • 講師が一方的に話すよりも、記憶に定着しやすい
  • 会場の一体感が高まり、研修の満足度が向上する

一方で、使い方を間違えると逆効果になることもあります。

  • デメリット:難しい質問で特定の個人を追い詰めすぎると、その受講生が萎縮してしまい、学びの効率が下がってしまいます。

指名するときは、相手の表情をよく観察して、適切なレベルの問いを投げかける優しさを忘れないでください。

研修の満足度を支える数値の考え方

研修の効果を測る際、アンケートの満足度を意識することがありますよね。

例えば、100点満点の評価で、満足度が 80点 だった場合、残りの 20点 をどう埋めるかを考えます。

満足度の差 100 - 80 = 20

この 20 点分に、今回ご紹介した発問の工夫を盛り込んでみてください。受講生との対話が増えるだけで、この数値は驚くほど改善されます。

また、リレー発問で 5人 の意見を聞いた場合、一人ひとりの意見が 1 / 5 ずつ合わさって、一つの大きな正解に近づいていく過程を共有できます。

これからの学習の指針

まずは、次の研修で全体発問から始めてみましょう。数秒の沈黙に耐える練習をするだけで、あなたの講師としての風格は一気に高まります。

場数を踏むうちに、誰を指名すべきか、いつ自問自答に切り替えるべきかの直感が研ぎ澄まされていくはずです。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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学生時代は趣味と実益を兼ねてリゾートバイトにいそしむ。長野県白馬村に始まり、志賀高原でのスキーインストラクター、沖縄石垣島、北海道トマム。高じてオーストラリアのゴールドコーストでツアーガイドなど。現在は野菜作りにはまっている。