【仕訳の“もう片方”！相手勘定ってなに？新人エンジニアのためのやさしい会計講座】

2025年3月23日 2025年3月23日山崎講師

山崎講師

こんにちは。ゆうせいです。
今回は「相手勘定（あいてかんじょう）」について、新人エンジニアの方に向けてわかりやすく解説していきます。

「“相手”？誰とやり取りしてるの？」
「勘定って、技術書で見たことないぞ…？」

そう思った方、安心してください！
実はこの言葉、仕訳（しわけ）という会計の基本的なルールに深く関係していて、ちょっとプログラムのif文やデータベースのリレーションに似た考え方なんです。

では、さっそく解説していきましょう！

相手勘定とは？

仕訳は「セット」で考える

まず、会計の世界ではすべての取引を2つの要素に分けて記録します。
これを複式簿記（ふくしきぼき）と言います。

つまり、何かを「得たら」、必ず「失っている」ものがある。
たとえば、「お金でパソコンを買った」なら：

パソコンという資産が増えた
お金（現金）が減った

このとき、「片方が主役、もう片方が相手勘定」というふうに、仕訳の相手側にくる勘定科目のことを相手勘定と呼びます。

具体例で理解しよう

例：現金でパソコンを購入（10万円）

借方（左）	金額	貸方（右）	金額
備品	100,000円	現金	100,000円

このとき、備品が主役なら、相手勘定は「現金」です。
逆に、現金の減少を主に記録したければ、相手勘定は備品になります。

相手勘定って何のためにあるの？

プログラミングで例えるなら…

相手勘定は「変化の原因」を表しています。

たとえば、以下のようなコードを考えてみてください：

cash = cash - 100000  # 原因：パソコンを購入

この「原因」にあたるのが「相手勘定」なんです。
現金が減った理由は、パソコンという備品を手に入れたから。

相手勘定がわからないと困ること

なぜお金が増減したのかがわからなくなる
仕訳の全体像がつかみにくくなる
試算表や帳簿を読んでも意味がわからない

つまり、相手勘定は「この変化、なんで起きたの？」というストーリーを作るカギになります。

よくある相手勘定の例一覧

主な取引内容	主役（借方／貸方）	相手勘定
売上を現金で受け取る	現金（借方）	売上（貸方）
商品を仕入れて代金未払い	仕入（借方）	買掛金（貸方）
給料を現金で支払う	給料（借方）	現金（貸方）
請求書を受け取り後で払う	水道光熱費（借方）	未払費用（貸方）
銀行からお金を借りた	現金（借方）	借入金（貸方）

このように、一つの取引を「2つの視点」で見るのが相手勘定の考え方なんです。

相手勘定を探すコツ

初心者のうちは、どっちが主役でどっちが相手か迷うことがあります。
そんなときは、「何が増えた？」「何が減った？」を分けて考えるとわかりやすいですよ。

フローチャートで整理！

① 何が起きたか？（パソコンを買った）
　　　↓
② それによって何が増えた？（備品）
　　　↓
③ お金はどうなった？（減った）
　　　↓
→ 備品が主役、相手勘定は現金

こうした“因果関係”を意識すると、自然に相手勘定が見えてきます。

会計の仕訳とDBのER図の関係

ちょっと脱線しますが、仕訳とER図（エンティティリレーション）には似たところがあります。

「テーブル」と「テーブル」をつなぐ「リレーション」＝仕訳の左右
相手勘定は「外部キー（foreign key）」のようなもの

つまり、関係性を表すことで意味が通る、という点が共通しています。

まとめ

相手勘定とは、仕訳の“もう片方”を表す勘定科目のこと。
主役（増えた or 減った）に対して、「なぜそれが起きたのか？」という原因や背景を示すパーツになります。

エンジニア視点で言えば、**状態変化のログにおける“トリガー情報”**のようなイメージです！

今後の学習の指針

相手勘定を理解したら、次はこんなステップで知識を深めてみましょう：

勘定科目の種類（資産・負債・費用・収益）の理解
代表的な仕訳パターンの暗記と練習
実際の帳簿や会計ソフトに触れてみる

仕訳の考え方がわかってくると、「お金の流れ」全体が見えるようになってきます！
経営やプロジェクト管理の理解にもつながるので、ぜひ少しずつ慣れていきましょう。

質問があれば、いつでも聞いてくださいね！

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投稿者プロフィール

山崎講師代表取締役

セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します！
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