【新人エンジニア向け】確率分布とは?やさしく解説!
こんにちは。ゆうせいです。
今回は、確率分布(Probability Distribution)について解説していきます。
初心者の方でも安心して読み進められるように、基本の概念から、よく出てくる分布の種類まで丁寧に解説しますね。
■ 確率分布とは?
確率分布とは、「ある値がどのくらいの確率で出るかを表すルール」です。
たとえば、サイコロを振ったときの出目の確率を考えてみましょう。
1〜6までのどれが出るか、それぞれに $\frac{1}{6}$ の確率がありますね。
これを確率分布と言います。
■ 離散型と連続型のちがい
確率分布には2つのタイプがあります。
種類 | 対象 | 例 | 特徴 |
---|---|---|---|
離散確率分布 | 数えられる値 | サイコロ、コイン | 値がポンポンと飛び飛びで存在する |
連続確率分布 | 測れる値(小数含む) | 身長、気温、時間 | 無限に滑らかな値をとる |
■ 代表的な確率分布とJetpack対応数式
◆ 一様分布(Uniform Distribution)
すべての値が同じ確率で出る分布です。
離散一様分布の数式:
:変数
:取り得る値の個数
たとえば、6面サイコロなら $n = 6$ です。
◆ 正規分布(Normal Distribution)
平均値の周りに値が集まり、左右対称な「山の形」になる分布です。
テストの点数や身長など、自然界でよく現れます。
正規分布の確率密度関数:
(ミュー):平均値(Mean)
(シグマ):標準偏差(Standard Deviation)
◆ 二項分布(Binomial Distribution)
成功 or 失敗などの2択の試行を複数回繰り返したときの分布です。
二項分布の数式:
:試行回数
:成功回数
:成功確率
:n回中k回成功する組み合わせ数(コンビネーション)
◆ ポアソン分布(Poisson Distribution)
一定の時間や空間内で、ランダムに起こる事象の回数に使われる分布です。
たとえば、ある時間内に来るメールの数など。
ポアソン分布の数式:
:平均発生回数
:発生回数
■ グラフで直感的に理解しよう!
視覚的に理解するのがいちばん早いです。
以下のような形で分布をイメージしてみてください。
- 一様分布 → 平らな横棒
- 正規分布 → 鐘の形(ベルカーブ)
- 二項分布 → ギザギザの山(回数が多いと正規分布に近づく)
- ポアソン分布 → 左に山、右に尾を引くような形
■ 確率分布のメリットと活用例
● メリット:
- 起こりうる値を定量的に予測できる
- 異常値の発見に使える
- システム設計・最適化にも役立つ
● 活用例:
- Webアクセス数の予測(ポアソン分布)
- 製品のばらつき管理(正規分布)
- ゲームの確率調整(離散一様分布や二項分布)
■ よくある質問
Q1:分布の種類はどうやって選べばいいの?
値が整数で数えられるか?小数もあるか?でまず分けましょう。
その上で、データの形(左右対称か、偏ってるか)を見て判断します。
■ 今後の学習の指針
まずは正規分布と二項分布を中心に理解を深めるのがオススメです。
なぜならこの2つは現実のデータに頻繁に登場するからです。
次に以下の内容に進んでみましょう:
- 期待値(平均)と分散の意味と計算
- 分布のグラフ化(Pythonなどを使って)
- 実際のデータを分布に当てはめる演習
- さらに深い分布(ガンマ分布、ベータ分布など)への応用
確率分布を知っておくと、どんなデータにも落ち着いて対応できるようになります。
エンジニアとして、データを「数字の羅列」ではなく、「意味のある分布」として見られるようになると、大きな武器になりますよ!
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投稿者プロフィール
- 代表取締役
-
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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