エフェクチュエーションから学ぶ「できることから始める経営」

こんにちは!

今回は、吉田満梨さん・中村龍太さん著『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』からの学びをもとに、経営を学ぶ方向けにお話ししていきます。

「起業や経営って、しっかり市場分析をして、将来を予測して、計画通りに進めるものでは?」

そう思っていた方も多いのではないでしょうか。

私もそう思っていました。

ところが、この本を読むと、熟達した起業家の意思決定は少し違って見えてきます。

未来を完璧に予測するよりも、今の自分たちがコントロールできることに目を向ける。

この考え方が、とても印象に残りました。

本のご紹介

今回ご紹介する本は、『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』です。

エフェクチュエーションとは、熟達した起業家の意思決定から生まれた考え方です。

かんたんに言うと、「未来を予測してから動く」のではなく、「今ある手段を使って、動きながら未来をつくっていく」考え方です。

料理にたとえるなら、レシピを完璧に決めてから買い物に行くのではなく、冷蔵庫にある材料を見て「今日は何が作れるかな?」と考えるような感じです。

なんだか少し親しみやすくなりませんか?

未来は「当てるもの」ではなく「つくるもの」

従来の経営では、まず目標を決めて、計画を立て、その計画に沿って行動することが重視されます。

もちろん、計画は大切です。

地図を持たずに知らない町を歩くのは、不安ですものね。

一方で、現実の仕事や経営では、予定通りにいかないこともたくさんあります。

お客様の反応が思ったより違う。
協力してくれる人が急に現れる。
予想外のトラブルが起きる。

そんな時に大切になるのが、「自分が動かせることは何か?」という視点です。

考え方従来型エフェクチュエーション型
出発点目標を決める今ある手段から始める
未来への向き合い方予測する行動しながらつくる
判断基準成功確率を考える自分が動かせる範囲を考える
人との関係必要な人を探す出会った人と可能性を広げる

従来型は、完成図を見ながらプラモデルを作るようなもの。

エフェクチュエーション型は、家にあるレゴブロックで、作りながら形を考えるようなものです。

どちらが正解というわけではありません。

でも、先が読みにくい時代には、レゴ型の柔軟さがとても役に立つのではないでしょうか。

新人研修にも通じる考え方

本を読みながら、私は新人研修で行っているアクティブラーニングを思い出しました。

アクティブラーニングとは、講師の話を聞くだけではなく、受講者自身が考えたり、調べたり、話し合ったりしながら学ぶ方法です。

研修では、受講者が自分の知識を使い、他者と協力し、ちょっとしたアイデアを出しながら課題に取り組みます。

最初は「自分にできるかな」と不安そうだった方が、周囲と相談するうちに「自分にもできることがある」と気づく瞬間があります。

その表情の変化を見ると、こちらまで嬉しくなります!

研修での行動エフェクチュエーション的な意味
自分の知識を使う手持ちの資源から始める
周囲に相談する協力者を増やす
小さなアイデアを出すまず試してみる
失敗から学ぶ予想外を活かす

新人研修の中にも、エフェクチュエーション的な学びは自然に入っているのだと感じました。

仕事において大切なのは、最初から完璧であることではありません。

自分の持っているものを見つめ、周囲と相談しながら、一歩ずつ前に進むことなのですね。

数式で考えるエフェクチュエーション

今ある手段 × 小さな行動 = 新しい可能性

日本語に置き換えると、

「自分が持っている知識や経験」 かける 「まず試してみる行動」 イコール 「思いがけないチャンス」

となります。

急に数学っぽくなりましたね(笑)

でも、言いたいことはとてもシンプルです。

「何もないからできない」ではなく、「今あるもので何ができるかな?」と考える。

この問いが、仕事や経営の可能性を広げてくれます。

にゃんこエピソード

我が家のにゃんこは、新しいおもちゃよりも、なぜか空き箱が大好きです。

せっかく買ったふわふわベッドには目もくれず、届いた荷物の段ボールにすっぽり。

「えっ、そっち!?」と毎回つっこみたくなります。

でも、にゃんこにとっては、高級ベッドかどうかは関係ないのです。

目の前にある箱を見て、
「入れるにゃ」
「落ち着くにゃ」
「遊べるにゃ!」
と、自分なりの価値を見つけているのですね。

経営にも似ています。

立派な設備や完璧な条件がそろっていなくても、今あるものをどう使うかで可能性は広がります。

にゃんこ先生、なかなか深いです(=^・^=)

メリットと注意点

エフェクチュエーションには、たくさんの良さがあります。

一方で、気をつけたい点もあります。

メリット注意点
すぐに行動しやすい目的があいまいになることがある
変化に対応しやすい行き当たりばったりにならない工夫が必要
周囲を巻き込みやすい協力者との対話が欠かせない
失敗を学びに変えやすい振り返りをしないと経験が流れてしまう

エフェクチュエーションは、「とにかく何でもやればいい」という考え方ではありません。

自分が引き受けられる範囲で試す。
協力者を増やす。
学びながら進む。

そんな、しなやかな実践の考え方なのだと思います。

今回のまとめ

『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』からの学びは、起業家だけのものではありません。

経営を学ぶ人、仕事をより良くしたい人、新しいことに挑戦したい人にとっても役立つ考え方です。

未来を完璧に予測できなくても大丈夫です。

まずは、今の自分にあるものを見つめてみる。

知識、経験、人とのつながり、小さなアイデア。

そこから一歩動いてみることで、新しい可能性が見えてきます。

「まだ準備が足りないから無理」ではなく、
「今あるもので、何ができるだろう?」

そんな問いを持つことが、これからの経営学習の第一歩になるのではないでしょうか。

次回は、エフェクチュエーションの5つの原則を、ひとつずつ具体的に見ていきたいと思います。

今日の学びが、あなたのしごとのヒントになりますように!




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投稿者プロフィール

田渕講師
田渕講師
セイ・コンサルティング・グループ株式会社専務取締役
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上
キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
アンガーマネジメントファシリテーター、コンサルタント
ハッピーな人生を送る秘訣は「何事も楽しむ!」ことにあり。
一期一会を大切に、そして楽しく笑顔になる研修をミッションに!