人生は数当てゲームではなく、ブラックジャックゲームである

こんにちは。ゆうせいです。

今回は、これからエンジニアとしてのキャリアをスタートするみなさんに向けて、「人生は数当てゲームではなく、ブラックジャックゲームである」という考え方についてお話しします。

この言葉、ちょっと不思議に聞こえるかもしれませんね。でも、キャリアを考えるうえで、とても大切なメッセージを含んでいるんです。順を追って、噛み砕いて説明していきましょう!


数当てゲームのように見えてしまう社会の仕組み

数当てゲームってなに?

まず「数当てゲーム」とは、たとえば1から100までの数字の中から、正解の10個を当てるようなゲームを想像してみてください。

  • 全員に同じルール
  • 正解を当てた数が多いほど勝ち
  • 運の要素もあるけれど、知識や経験が物を言う

これ、実は「偏差値教育」や「就職活動」と似ているんです。たとえば有名大学に入る、高偏差値の研究室に所属する、有名企業に内定をもらう──これらはどこか「正解を当てにいく」感じがしますよね。

でも、社会に出たあと、エンジニアとしてのキャリアはそんな単純なものではありません。


ブラックジャックとは?なぜ人生に例えられるのか

ゲームのルールを知っていますか?

ブラックジャックは、配られたカードの合計点を「21」に近づけるゲームです。

  • 最初に2枚のカードが配られる(これはランダム)
  • カードを追加するか、やめるかを自分で決める
  • 21を超えると負け
  • 最終的には自分の判断次第

つまり「どんなカードを引いたか」よりも、「どう行動するか」が勝負のカギになります。

人生やキャリアも、実は同じ

社会に出たとき、「最初に配られたカード(=配属先、上司、案件)」は選べないことが多いです。たとえば、

  • 希望していない部署に配属された
  • 技術スタックが自分の得意なものではない
  • 周囲にロールモデルがいない

こうした状況に直面すると、「あぁ、自分は外れくじだ」と落ち込んでしまいがちです。

でも、本当に大切なのは「配られたカードをどう使うか」です。


最初の配属で人生は決まらない

配属先はスタート地点にすぎない

「フロントエンドをやりたかったのに、インフラ担当になった」
「研究開発に行きたかったのに、営業技術に回された」

こういう話、よくあります。でも、数年後その人が「社内で一番クラウドに強いエンジニア」になっていたり、「ユーザー視点の提案ができるPM」になっていたりします。

どこに配属されても、学べることや活かせることは必ずあります。

例えで説明しましょう!

ブラックジャックで最初に配られたのが「2」と「3」だったとしましょう。合計は「5」。弱い手ですよね。でも、ここから「エース」や「キング(=10点)」を引けたら一気に勝ちが見える。

一方で、最初に「10」と「9」を引いた人(合計19)は強そう。でも追加のカードで「5」を引いてオーバーしてしまえば負けです。

つまり、見た目のスタートは関係ない。どう判断して、どう積み上げるかが重要なんです。


ブラックジャック型キャリア戦略のすすめ

1. 目の前の手札に集中する

今、自分に与えられた仕事を「どう活かせるか」を考えてみてください。

  • この技術、ほかの領域に応用できる?
  • このドメイン知識、他部門で役立ちそう?
  • この上司のマネジメントスタイル、何が学べる?

2. 無理に21を狙わない

ブラックジャックで21を狙いすぎると、オーバー(=バースト)しますよね。

キャリアも同じで、「年収1000万円じゃないと意味ない!」「GAFAに行かないと負け!」などと、極端な目標ばかり追いかけると疲れてしまいます。

今の自分の状態に合わせて「どこまで引くか」を考えましょう。

3. 周囲と比べない

他の人のカードがよく見えること、ありますよね。でもその人がどう判断して次に進むかまではわかりません。

比べるべきは「過去の自分」。昨日より良い判断ができているか、を見ていきましょう。


図解でまとめ:数当てゲームとブラックジャックの違い

特徴数当てゲームブラックジャック
公平性全員が同じルール最初の手札がバラバラ
勝敗正解に近い人が勝ち判断と戦略で勝敗が変わる
運の要素少なめ多いが、戦略が重要
自分の影響力限定的非常に大きい
受験、就活仕事、キャリア構築

おわりに:新人エンジニアとして大切にしてほしいこと

エンジニアとしてのキャリアは、「どこに配属されたか」や「最初の仕事が何か」では決まりません。

むしろ、「その経験をどう活かしていくか」「どんな判断を重ねるか」が未来を形づくっていきます。

だから、最初に望んでいないカードが配られても、がっかりしないでください。ブラックジャックのように、手札の可能性はあなたの選択次第で大きく広がります。


今後の学びのヒント

  • ロールモデル探し:配属先で「この人すごいな」と思える先輩を観察してみてください。
  • 技術以外も吸収:業務の流れや社内の人間関係も、大きな学びになります。
  • 1年ごとに振り返り:この1年でどんなカードを引き、どう判断したか、棚卸ししてみましょう。

「数を当てる」のではなく、「手札を活かす」。そんな考え方で、エンジニア人生を楽しんでいきましょう!

ご相談や質問があれば、いつでもどうぞ。応援しています。

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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