営業のヒアリング用語集(アルファベット順)

営業におけるヒアリングの場面でよく使われる用語をアルファベット順にまとめました。これらの用語を理解しておくことで、商談や顧客とのコミュニケーションが円滑になり、顧客ニーズを正確に把握できるようになります。

A

A/Bテスト
2つ以上の異なる案を比較して、どちらが効果的かを判断する手法。例えば、2つの異なる広告コピーを比較して、どちらが多くの反応を得るかテストします。

アクションプラン
具体的な行動計画のこと。営業のヒアリングでは、顧客が求める結果に対してどのような具体的なアクションを取るかを提案する際に使われます。

アジェンダ
会議や商談の進行をスムーズにするための事前に用意された議題のリスト。ヒアリング前に設定することで、顧客との会話の流れを明確にできます。

B

バックエンド
製品やサービスを提供する際に、表には見えないが重要な部分。ヒアリングでは、バックエンドの仕組み(例えばシステムの動作や保守管理)について尋ねられることがあります。

バリュープロポジション
顧客に対してどのような価値を提供するかを説明するもの。ヒアリング中に、顧客が求める価値を明確にするために、この概念を使います。

C

コンバージョン
見込み顧客が実際に顧客になる行動のこと。例えば、ウェブサイト上で商品を購入することを指します。ヒアリングでは、顧客がコンバージョンをどう考えているかを理解するために、この言葉が使われます。

クロージング
商談や契約を最終的に締結すること。ヒアリングの終盤に向け、どのタイミングでクロージングに持ち込むかを考えます。

D

デシジョンメイカー
意思決定者のこと。顧客企業で最終的に契約を決定する人物。ヒアリングの段階で、誰がこの役割を担うかを確認することが重要です。

ディスカバリー
顧客のニーズや課題を発見するためのプロセス。ヒアリングはこの「ディスカバリー」フェーズで行われ、顧客が抱える問題点や潜在的なニーズを見つけ出します。

E

エンゲージメント
顧客との関わり合いを深めること。ヒアリングの際には、顧客とのエンゲージメントを高め、長期的な信頼関係を築くことが目標です。

エレベーターピッチ
短時間で自社のサービスや製品の魅力を伝えるプレゼンテーションのこと。ヒアリングで顧客に強い印象を与えるために効果的です。

F

フィードバック
顧客や内部の関係者から受け取る意見や評価。ヒアリング後のフォローアップで顧客からのフィードバックを得ることが、今後の改善につながります。

フォローアップ
ヒアリングや商談後に行う追加の連絡や対応。顧客が抱えている疑問や問題点を解決するために行われます。

G

ゴール
顧客が最終的に達成したい目標のこと。ヒアリングの初期段階で、このゴールを明確にすることが重要です。

ギャップ分析
現状と目標の間にある差(ギャップ)を分析すること。ヒアリングの過程で、顧客の現状と目指すべき姿を比較して、このギャップを明確にします。

H

ヒューリスティック
経験に基づく直感的な判断方法のこと。営業では、顧客のニーズや問題点に対してヒューリスティックなアプローチを取ることがあります。

ハードクローズ
顧客に対して強い姿勢で契約を迫る手法。ヒアリングでは、顧客の態度に応じて使い分ける必要があります。

I

インサイト
顧客の隠れたニーズや問題点に対する洞察。ヒアリングの中で、顧客自身が気づいていないインサイトを引き出すことが重要です。

インセンティブ
顧客が行動を起こすための動機づけとなる報酬や特典。ヒアリングで顧客のインセンティブを理解し、提案内容に反映させることが効果的です。

J

ジャーニーマップ
顧客がサービスや製品を利用するまでのプロセスを視覚的に示した図。ヒアリングでは、顧客の購買プロセスを理解するために使われます。

K

KPI(Key Performance Indicator)
重要業績評価指標。顧客が何を成果と考えているかを知るために、この指標について確認することが必要です。

L

リードタイム
顧客が注文してから実際にサービスや製品を受け取るまでの時間。ヒアリングでは、リードタイムに関する期待値を確認することが重要です。

ロイヤリティ
顧客が特定のブランドやサービスに対して持つ信頼や愛着。ヒアリングでは、顧客のロイヤリティを高めるための方策を探ることが求められます。

M

マーケットシェア
特定の市場における自社のシェア率。ヒアリングで顧客が市場でのポジションをどのように捉えているかを把握するために使われることがあります。

マイルストーン
プロジェクトや契約の中での重要な節目。顧客とのヒアリングで、マイルストーンを明確にしておくと進捗管理がしやすくなります。

N

ニーズ
顧客が求めるものや解決したい問題のこと。ヒアリングの目的は、顧客のニーズを的確に把握することです。

ノウハウ
特定の業務や技術に関する知識や経験。ヒアリングでは、顧客のノウハウを活かした提案が求められることがあります。

O

オプション
顧客に提供できる追加サービスや製品の選択肢。ヒアリングでは、オプションを提示することで、顧客の選択肢を広げることができます。

P

ペインポイント
顧客が感じている具体的な問題や悩み。ヒアリングでは、ペインポイントをしっかり把握し、それを解決する提案を行うことが求められます。

プロポーザル
提案書のこと。ヒアリングを通じて得た情報をもとに、具体的な解決策を提案するために作成されます。

Q

クォーター
3か月ごとの業績評価期間。営業成績は通常クォーターごとに評価され、ヒアリングでは顧客の計画をこの期間に基づいて確認することがあります。

R

ROI(Return on Investment)
投資対効果。顧客が期待する利益を把握するために、ヒアリングでこの指標を用いて説明することがあります。

リスクアセスメント
リスクを評価し、管理するプロセス。ヒアリングの中で、顧客が懸念するリスクを確認し、それをどう対処するかを話し合うことが重要です。

S

ソリューション
顧客の問題を解決するための具体的な手段や提案。ヒアリングを通じて、最適なソリューションを見つけることが営業の役割です。

サプライチェーン
製品が顧客に届くまでの一連の流れを指します。生産から流通、販売に至るすべての段階が含まれます。ヒアリングでは、顧客がどのようなサプライチェーンの改善を求めているかを確認し、効率化の提案を行うことが重要です。

スコープ
プロジェクトや契約における業務範囲のこと。ヒアリングの際に、スコープが明確でないと、後々トラブルになることがあります。顧客の期待や求める結果を正確に理解し、スコープを定めることが必要です。

T

ターゲットオーディエンス
製品やサービスが狙う顧客層のこと。ヒアリングで、顧客がどの層をターゲットにしているのかを確認し、それに合った提案を行います。

タイムライン
プロジェクトの進行における時間的な計画。ヒアリングでは、顧客が望む完成時期や納期に合わせたタイムラインを策定することが求められます。

トリガー
顧客が行動を起こすきっかけとなる要因。ヒアリングで、顧客がどのようなトリガーに反応するかを把握し、適切なアプローチを行います。

U

USP(Unique Selling Proposition)
自社の製品やサービスが他社とどう差別化されているかを示す強み。ヒアリング中に、顧客が求めるUSPを理解し、それを基に提案を行うことが重要です。

アップセル
顧客に対して、より高価な製品やサービスを追加で提案すること。ヒアリングで顧客のニーズを把握し、適切なタイミングでアップセルを行うことが効果的です。

V

バリューチェーン
製品やサービスの価値が顧客に届くまでの一連の活動。ヒアリングでは、顧客が自社のバリューチェーンにおいてどの部分で課題を抱えているかを確認することが求められます。

ビジョン
顧客が中長期的に達成したい目標や理想像。ヒアリングでこのビジョンを明確にすることにより、長期的な提案が可能となります。

W

ウィンウィン
双方が利益を得る関係のこと。営業のヒアリングでは、顧客と自社の双方が満足するウィンウィンの提案を目指します。

ワークフロー
業務の流れや手順のこと。ヒアリングの際には、顧客のワークフローを理解し、業務の効率化や改善提案を行うことが重要です。

X

クロスセル
既存の顧客に対して、関連する製品やサービスを追加で提案すること。ヒアリング中に、顧客のニーズを把握し、効果的にクロスセルを提案することが求められます。

Y

イエスセット法
顧客が「イエス」と答えやすい質問を重ねることで、最終的な合意を得やすくする手法。ヒアリングの中で、段階的に合意を得ながら、クロージングに向かう際に用いられます。

Z

ゼロベース思考
既存の概念にとらわれず、最初から全てを見直す思考方法。顧客が新しいビジネスやプロジェクトを立ち上げる際には、ゼロベース思考を取り入れることで、革新的な提案が可能になります。


今後の学習の指針

営業のヒアリングでは、単なる聞き手ではなく、顧客のニーズや問題点を的確に見抜く能力が求められます。今回紹介した用語を理解し、実際の商談やコミュニケーションに活かすことで、より深い顧客理解が可能になります。

次のステップとしては、これらの用語を実際のヒアリングや営業プロセスに応用してみることです。例えば、実際に顧客の「ペインポイント」を探り、その問題を解決する「ソリューション」を提案する場面を想定してシミュレーションしてみましょう。

継続してこれらの用語を学び、実践することで、営業力はさらに向上していきます。

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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