QQプロットとは?
QQプロット(Q-Qプロットとも書きます)について、簡単に解説しますね。
1. QQプロットとは?
QQプロットは、データがある特定の分布に従っているかどうかを調べるためのグラフです。例えば、「このデータは正規分布(平均値を中心に左右対称に分布する形)に従っているのかな?」という疑問を持ったときに使います。
正規分布というのは、学校のテストの点数や身長など、自然界や人間の行動でよく見られるデータの分布のことです。グラフで見ると、真ん中が高くて、左右に向かって徐々に低くなる「鐘の形」をしています。
2. QQプロットの仕組み
QQプロットでは、データがある分布に従っているかを確認するために、次の2つを比較します。
- 実際のデータ:手元にあるデータ。
- 理論上の分布:例えば、「正規分布」など、ある理論的な分布。
QQプロットでは、この実際のデータと理論上のデータを並べて比較し、両方が同じ分布に従っていれば、グラフ上にほぼ直線が描かれます。
3. QQプロットの見方
QQプロットのグラフでは、横軸(X軸)に「理論上の分布の値」、縦軸(Y軸)に「実際のデータの値」を取ります。このとき、次のことがポイントになります。
- データが直線に近ければ近いほど、実際のデータは理論上の分布(たとえば、正規分布)に従っていると考えられます。
- もしデータが直線から大きく外れているなら、そのデータは正規分布には従っていない可能性が高いです。
4. QQプロットの例
たとえば、身長のデータを考えます。普通、人の身長は正規分布に近い形で分布することが多いです。もし、ある学校の生徒たちの身長データが正規分布に従っているなら、そのデータを使ってQQプロットを描くと、ほぼ直線になるはずです。
逆に、もしそのデータが大きく歪んでいたり、片方に偏っていたりすると、QQプロットの点は直線からずれた形になります。これを見ることで、「このデータは正規分布とは違う形をしているんだな」ということがわかります。
5. QQプロットを使う場面
QQプロットは、統計を使うときに非常に役立ちます。たとえば、あるデータが「正規分布」に従っているかどうかを確認したい場合です。多くの統計手法は「データが正規分布に従っている」という前提で使われることが多いので、この確認はとても重要です。
- テストの点数の分析:テストの結果が正規分布に従っているか確認するためにQQプロットを使います。
- 品質管理:工場で作られた製品のサイズや重さが、期待する正規分布に従っているかどうかを確認します。
6. まとめ
QQプロットは、データが特定の分布(たとえば正規分布)に従っているかどうかを簡単に調べるための便利なツールです。データがその分布に従っていれば、QQプロットの点は直線に並びます。もし直線から大きく外れている場合は、そのデータはその分布に従っていないと判断できます。
統計を使ってデータを分析する際には、QQプロットを使うことで、正規分布や他の分布にデータが適合しているかどうかがわかります。これは、統計モデルを正しく使うための重要なステップです。