費用収益対応の原則をエンジニア向けにわかりやすく解説!

こんにちは。ゆうせいです。

今回は 「費用収益対応の原則」 について、新人エンジニア向けにわかりやすく解説していきます。会計の知識がないと少し難しく感じるかもしれませんが、システム開発やデータ分析の仕事に関わると 「なぜこの費用がここに記録されるの?」 という疑問が出てくることがあります。

それでは、わかりやすく説明していきますね!


費用収益対応の原則とは?

💡 簡単に言うと…

「ある収益を得るためにかかった費用は、同じ会計期間に対応させて記録しましょう」 というルールです。

例えば、会社が「100万円の売上」を上げたとします。その売上を得るために 「50万円の仕入れ費用」 がかかったなら、この50万円の費用も 同じ会計期間に記録 しないといけません。

なぜかというと、収益と費用を正しく対応させないと、会社の 本当の利益がわからなくなる からです。


具体例で考えてみよう!

📌 例1:商品を売ったときの会計処理

ケース1:費用収益対応の原則を守る場合

  • 4月に商品を50万円で仕入れた
  • 5月に100万円で売った

この場合、売上(収益)100万円と、仕入れ(費用)50万円は 5月の決算書 に記録します。

利益は100万円 - 50万円 = 50万円

ケース2:原則を守らない場合

  • 4月に仕入れた50万円を4月の決算に記録
  • 5月の売上100万円だけを5月に記録

この場合、4月は 費用50万円だけ が記録されるので赤字に見えてしまいます。 逆に、5月は 売上100万円だけ になり、利益が100万円もあるように見えてしまいます。

でも、実際の利益は50万円ですよね? だから、費用と収益を 対応させて記録 することが大事なのです!


📌 例2:ソフトウェア開発のプロジェクト

エンジニアの仕事にもこのルールが関係してくることがあります。

例えば、ある企業が 「5月に100万円でシステムを納品した」 とします。

でも、実はこのプロジェクトには 3月から5月まで、エンジニアの人件費として60万円かかっていた としましょう。

費用収益対応の原則を守るなら、この60万円の費用は 5月の収益100万円に対応して記録 しないといけません。

もし、3月や4月に60万円の費用を計上してしまうと、その月だけ赤字に見えてしまい、企業の利益が正しく計算できなくなります。


なぜエンジニアに関係あるの?

エンジニアとして会計のルールを知っておくと、以下のような場面で役立ちます。

📌 ① 会計システム・ERP開発

企業の売上や経費を管理するシステムを開発するとき、このルールを知らないと 「いつ費用を計上するべきか?」 が分からなくなります。

例えば、売上のデータを記録するタイミングや、経費の処理方法をプログラムで実装するとき、この原則が考慮されていないと 間違った利益計算をしてしまう 可能性があります。

📌 ② データ分析・BIツールの活用

企業の財務データを分析するとき、「収益と費用を対応させるルール」が分かっていないと 正しい損益分析ができません

例えば、売上データを時系列で分析するとき、費用と対応していないと「なぜこの月だけ利益が大きく見えるのか?」といった誤った判断をしてしまうことがあります。


費用収益対応の原則を守らないとどうなる?

この原則を守らないと、企業の経営状況が 誤って見えてしまう ことになります。

📌 ケース1:利益が大きく見えてしまう

例えば、費用を先送りして、売上だけを先に計上すると 「今期は利益がたくさんあるように見える」 状態になります。でも、実際には来期にたくさんの費用が発生するため、次の期に 大きな赤字 になる可能性があります。

→ 企業の業績をよく見せるために、不正が行われることも!

📌 ケース2:赤字に見えてしまう

逆に、費用だけを先に計上して、売上を後で記録すると「この期は赤字に見える」状態になります。本当は利益が出ているのに、見かけ上は損をしているように見えてしまいます。


まとめ

💡 費用収益対応の原則とは、「ある収益を得るためにかかった費用は、同じ会計期間に記録する」こと。

✅ 重要ポイント

  • 収益と費用を対応させることで、正しい利益を計算できる
  • 企業の業績を正しく把握できる
  • 会計システムやデータ分析でも重要なルール

このルールを知らないと、売上の処理やデータ分析で誤った結果を出してしまうことがあります。エンジニアとしても、このような会計の基本を理解しておくと、システム開発やデータ活用の場面で役に立ちますよ!

興味があれば、「発生主義会計」や「現金主義会計」についても学んでみると、さらに理解が深まります!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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