Javaの例外処理と会社のトラブル対応──その場で対応?それとも上司にエスカレーション?
こんにちは。ゆうせいです。
今回のテーマは「Javaの例外処理」と「会社におけるトラブルのエスカレーション(上司や他部署への報告)」の比較です。
プログラミングとビジネス、一見全く異なる分野のように思えますが、**「問題をどう処理するか」**という点で、驚くほど似たロジックが働いています。
Javaの例外処理の基本
例外とは?
Javaでいう「例外(Exception)」とは、プログラムの実行中に起こるエラーのことです。
たとえば:
int result = 10 / 0; // ArithmeticExceptionが発生!
こういった例外が発生したとき、開発者は 「どう対応するか」をコードの中で明示的に決めておく必要があります。
処理の流れ(try-catch-finally)
Javaでは以下のように書きます:
try {
// 問題が発生するかもしれない処理
} catch (Exception e) {
// その場で問題を処理
} finally {
// 後始末など(必ず実行される)
}
また、自分で処理せず呼び出し元に問題を「投げる」こともできます:
public void riskyMethod() throws IOException {
// エラーを自分で処理せず、呼び出し元に任せる
}
会社でのトラブル対応──エスカレーションとは?
何か問題が起きたとき、どうする?
たとえば、顧客から「納品物に不備がある」という連絡があったとします。
このとき、あなたがとる行動は以下の2つに分かれます:
- 自分で対処(現場処理)
- 上司に報告(エスカレーション)
似ている!Javaの例外処理との対比
Javaの構造 | 会社の対応例 |
---|---|
try | 自分で状況を確認し、修正を試みる |
catch | その場で対処(謝罪、再送など) |
throw | 上司に報告し、対応を委ねる |
throws宣言 | 「この業務は自分の権限では対応不可」と明記 |
finally | 対応後の報告書作成、再発防止策の記録 |
具体例で理解しよう
ケース1:自分で処理できるミス
- Java:ファイルがなかったら
FileNotFoundException
をcatchしてログを出力 - 会社:見積書の誤字を発見し、自分で修正・再送
ケース2:自分では解決できない重大インシデント
- Java:
SQLException
をスローし、上位層に任せる - 会社:契約違反レベルの問題が発覚し、マネージャーに報告
どちらを選ぶか?その判断基準
判断軸 | Java | 会社の現場 |
---|---|---|
対処可能か? | catchして自分で解決 | 自分で対応 |
上層が情報持ってるか? | throwして上に伝える | 上司・他部署へエスカレーション |
発生頻度が高い? | 共通処理を用意してcatchで処理 | FAQ化、マニュアル対応 |
深刻さのレベル | 致命的な例外はthrowして外へ伝播 | 社会的影響があるなら速やかに報告 |
実際の業務とプログラム設計がリンクする!
このように、Javaの例外処理の設計は、業務のトラブル対応フローと同じ発想で組み立てることができます。
つまり:
プログラムは「企業で働くチームのように」設計されている!
ということです。
今後の学習の指針
このテーマを通じて得られる学びは以下の通りです:
- 技術とビジネスの間にある「構造の共通性」を見つける習慣を持つ
- 例外処理の設計を通して、トラブル対応スキルも磨ける
- 仕事の課題をプログラムでモデル化してみると理解が深まる
これからはJavaのthrow
やcatch
を見たときに、「あ、これは課長に報告してるのかも!」と笑えるくらい、身近な感覚で例外処理を考えてみてくださいね。
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投稿者プロフィール

- 代表取締役
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セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
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