研修や学習で大切にしたい「GAL」とは?

学びの場でよく耳にする「GAL」という言葉、皆さんは知っていますか?
これは 「Goal(ゴール)」「Activity(アクティビティ)」「Learning(ラーニング)」 の頭文字をとったものです。

簡単に言うと、 「目標を立てて、具体的な活動をして、そこから学ぶ」 というシンプルな流れのこと。
学生さんのテスト勉強から社会人の研修やプロジェクトまで、幅広く応用できる考え方なんですよ。


Goal(ゴール):まずは目標を明確にする

学習や研修で最初に欠かせないのがゴールの設定です。
「何のためにやるのか」が曖昧だと、気持ちが長続きしません。

例えば…

  • 学生なら「英語の単語テストで80点以上取る」
  • 新入社員なら「1週間で社内システムの基本操作をマスターする」
  • マネージャーなら「次回の会議で全員が発言できる場をつくる」

大きすぎる目標は途中で心が折れやすいので、背伸びしすぎない程度に「ちょっと頑張れば届きそう」な設定がポイントです。

研修でのGAL例(Goal編)

  • 学生対象のキャリア研修:「自己紹介を1分でまとめて話せるようになる」
  • 新入社員研修:「1日で学んだビジネスマナーを翌日のロールプレイで活かす」
  • 管理職研修:「ファシリテーション研修で学んだ質問技法を次の会議で試す」

Activity(アクティビティ):小さな活動を積み重ねる

次は具体的な活動です。

  • 学生なら「毎日20分だけ英単語を覚える」
  • 社会人なら「今日の会議では1回は質問する」

こうした小さな活動を積み重ねることが成長への道です。

イメージでいうと「パズルのピース」みたいなもの。
1つだけだと意味が分からなくても、積み重ねていくうちに全体像が見えてくる。
学びも同じで、毎日の小さなアクティビティが未来の大きな成果につながります。

研修でのGAL例(Activity編)

  • 学生対象のキャリア研修:「研修中に3回以上は自分から発言してみる」
  • 新入社員研修:「先輩社員役の講師に質問してみる」
  • 管理職研修:「会議演習で、沈黙している人に発言を促す練習をする」

Learning(ラーニング):振り返りで成長を加速させる

そして最後は「学び」です。

  • 学生:「昨日は集中できなかったから、今日は図書館で勉強してみよう」
  • 社会人:「資料のまとめ方を工夫したら上司に評価された。次は応用してみよう」

活動を振り返り、良かった点と改善点を見つけることで、取り組みがどんどん進化していきます。
「やりっぱなし」にならずに振り返ることが、成長を大きくする秘訣です。

研修でのGAL例(Learning編)

  • 学生対象のキャリア研修:「緊張したけど話せた。次はもっと笑顔で話すと良さそう」
  • 新入社員研修:「敬語の使い方を間違えたが、指摘されて直せた。次は意識して使える」
  • 管理職研修:「沈黙しているメンバーに声をかけたら意見が出てきた。日常業務でも取り入れよう」

GALサイクルのメリットと注意点

メリット:

  • 成長を実感しやすい
  • 活動と学びが結びつく
  • 習慣化がしやすい

注意点:

  • ゴールが大きすぎると挫折しやすい
  • アクティビティが曖昧だと続かない
  • 振り返りを忘れると学びが浅くなる

この3つに気を付けると、うまく回りはじめます。


にゃんこエピソード🐾

友人の猫ちゃんは、高い棚に登るのが苦手でした。
最初は低い椅子に乗る → その次はちょっと高い机に挑戦 → ついに棚の上へ!

小さなゴールを設定して、アクティビティを繰り返し、そこから学んで調整していった結果、ついに成功したんです。
嬉しそうにドヤ顔していた姿は、まさにGALサイクルのお手本でした(笑)。


GALと他の有名な学習フレームワークの比較

学びのプロセスには、実はたくさんのフレームワークがあります。GALはその中でもシンプルで日常的に使いやすいもの。

モデル名構成特徴
GALサイクルGoal → Activity → Learningシンプルで誰でも使いやすい
コルブの経験学習サイクル体験 → 振り返り → 概念化 → 実践学術的に確立されたモデル
アクションラーニング / PDCA行動 → 振り返り → 改善 → 再行動問題解決型で組織に有効
OECD AARサイクルAnticipation(予測)→ Action(行動)→ Reflection(振り返り)教育分野で未来志向の学びを重視

今後の学習の指針

GALサイクルを意識するだけで、学びはずっと前向きになります。

  1. 目標をはっきりさせる(Goal)
  2. 小さな活動に落とし込む(Activity)
  3. 振り返って学びを得る(Learning)

さらに余裕があれば、コルブやPDCA、OECDのAARなどのモデルも参考にすると、より体系的な学びが可能です。

さて、次にあなたが挑戦するゴールは何でしょうか?
「今日の授業で1回手を挙げる」でも、「次の会議で新しい意見を出す」でもOK。
小さな一歩を踏み出すことから、成長の物語は始まります。

GAL猫だにゃん(笑)


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投稿者プロフィール

田渕講師
田渕講師
セイ・コンサルティング・グループ株式会社専務取締役
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上
キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
アンガーマネジメントファシリテーター、コンサルタント
ハッピーな人生を送る秘訣は「何事も楽しむ!」ことにあり。
一期一会を大切に、そして楽しく笑顔になる研修をミッションに!