【初心者エンジニア向け】アフォーダンスとは?日常とUIデザインで役立つ心理学的ヒント!

こんにちは。ゆうせいです。

今日は、新人エンジニアの方にぜひ知っておいてほしい「アフォーダンス」という考え方について、わかりやすくお話しします!

この言葉、聞き慣れないかもしれませんが、UI/UXデザインやプロダクト設計、さらには日常生活にも深く関係する非常に重要な概念なんです。


アフォーダンスとは?ざっくり言うと…

アフォーダンス(affordance) とは、「ある物体が、どんな行動をとれるかを自然に示す性質」のことです。

もっと簡単に言うと、「見ただけで、どう使うかがわかる仕組み」と考えてください!


例えで理解しよう!

たとえば、ドアを思い浮かべてください。

  • ドアノブがついていたら、「回すんだな」と感じますよね?
  • 押し板がついていたら、「押すんだな」と自然にわかります。

これは、形やデザインが「こう使ってください」と無言で教えてくれているのです。これこそがアフォーダンスです!


アフォーダンスの起源と定義

アフォーダンスは、心理学者ジェームズ・J・ギブソンが1970年代に提唱した概念です。もともとは人間の知覚に関する理論で、「環境が人に与える行動のきっかけ(= afford)」という意味合いでした。

後に、ドナルド・ノーマンという認知科学者がこの概念をUIやデザインに応用しました。

ノーマン的アフォーダンス(知覚可能なアフォーダンス)

  • 「使い方が目で見てわかる
  • デザインによって正しい操作を誘導できる

というのがポイントです。


UIデザインにおける活用例

ボタンのデザイン

  • 立体的に見えるボタン → 「押せそう」
  • カーソルを当てたら色が変わる → 「クリックできるとわかる」

スクロールの誘導

  • コンテンツの下にちょっとだけ次の要素が見えている → 「下にスクロールできそう」と感じる

これらはすべて、ユーザーが迷わずに操作できるよう、アフォーダンスを意識したデザインになっています。


メリットとデメリット

メリットデメリット
ユーザーが直感的に操作できるアフォーダンスが過剰だと逆に混乱を招くことも
操作マニュアル不要で使いやすくなるデザインに制限が出る場合もある

物理的アフォーダンス vs デジタルアフォーダンス

種類説明
物理的アフォーダンス実物の形や材質が示す使い方ドアノブ、取っ手、椅子の形
デジタルアフォーダンスUIやアイコンが示す使い方ボタンの影、カーソル変化、リンクの色

たとえば「下線付きの青い文字」は、たいてい「リンクだ」と理解されます。これも、ネット時代に育まれたアフォーダンスの一種です。


アフォーダンスとサイン(signifier)の違いは?

ノーマンは、サイン(signifier)という言葉も紹介しています。

  • アフォーダンス=「行動できる可能性」
  • サイン=「その可能性があることを示すもの」

つまり、「ドアノブを見て、回せるとわかる」→ サインがアフォーダンスを伝えているという構造です!


図解で理解しよう!

アフォーダンスの関係図

[物の形] → [人の直感] → [行動]  
      ↑       ↓  
    サイン(signifier)

なぜエンジニアが知っておくべき?

エンジニアも、ただ機能を実装するだけでなく、

  • 「ユーザーはどう感じるか?」
  • 「この操作は直感的か?」
    を考える必要があります。

アフォーダンスを意識すれば、ユーザーが迷わないプロダクトを作れます!


まとめ

  • アフォーダンスとは「使い方を自然に伝える性質」
  • UIデザインでも超重要
  • ユーザーが操作を間違えにくくなる
  • サイン(signifier)とセットで考えると理解しやすい

今後の学び方

次のステップとしては、以下のような学びがおすすめです!

  1. ノーマンの著書『誰のためのデザイン?』を読む
  2. 自分がよく使うアプリの中で「アフォーダンス」がどう活かされているか観察する
  3. 自分で簡単なUIを作り、「自然に操作できるか?」をユーザーに聞いてみる

それでは、楽しい学習を!

投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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