エフェクチュエーション的に考える「会社を辞めないキャリア研修」という発想

「キャリア研修」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか?

・自分の強みを探す
・やりたいことを見つける
・転職も視野に入れる
・会社の外に可能性を探す

そんな流れを思い浮かべる方も多いかもしれません。

もちろん、新しい環境へ飛び出す選択は素晴らしいものです。

ですが、一方でこんな感覚を持つ人も少なくありません。

「今の会社で、まだ何かできる気がする…」

そんな思いです。

エフェクチュエーション第2回で紹介されていたウォークマンの話を読んだとき、まさにその感覚を強く感じました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ウォークマンは「完璧な計画」から生まれたわけではなかった

ソニーのウォークマンは、「市場調査でニーズが確認された商品」ではありませんでした。

むしろ、

「録音できないなんて売れない」
「そんなもの誰が使うの?」

という反対も多かったそうです。

それでも、

「音楽を持ち歩けたら楽しい」

という発想からスタートしました。

つまり、“今ある技術”を組み合わせて、新しい未来をつくったのです。

ここに、キャリア支援の大きなヒントがある気がしました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「会社を辞める」がゴールになっていないでしょうか?

キャリア研修では、ときどきこんな空気が流れることがあります。

「本当にやりたいことを見つけよう」

「今の会社では難しい」

「転職しよう」

もちろん、その流れが必要な人もいます。

ですが、すべての人が“外に答え”を探す必要はありません。

今いる会社の中でも、

・役割を少し変える
・部署をまたいで挑戦する
・得意を活かす
・小さな企画を始める
・人をつなぐ

そんな可能性はたくさんあります。

ところが、多くの人は「今あるカード」を見落としてしまいます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

エフェクチュエーションの「手中の鳥」がキャリアにも効いてくる

エフェクチュエーションには、

「手中の鳥の原則」

という考え方があります。

「自分は誰か」
「何を知っているか」
「誰を知っているか」

今すでに持っているものから未来をつくる考え方です。

たとえば、

転職サイトを見る前に、社内の人脈を見直してみる。

新しい資格を探す前に、今の経験を書き出してみる。

「こんなの大した経験じゃない」

と思っていたことが、別の部署では宝物かもしれません。

仕事って、意外と“組み合わせ”で価値が生まれるんですよね。

まるで、冷蔵庫の残り物で作ったチャーハンが、予想以上においしくなる感じです(笑)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「未来探し」ではなく「未来づくり」の研修へ

ここ、とても面白いポイントだと思いました。

一般的なキャリア研修は、

「自分に合う未来を探す」

方向に進みがちです。

でもエフェクチュエーション的に考えると、

「未来は予測するものではなく、つくるもの」

になります。

つまり、

「今の会社で、どんな面白いことができるだろう?」

を考える研修です。

たとえば、

・今の部署で“小さく試せること”は?
・会社の中で困っている人は誰?
・自分の得意が役立つ場面は?
・他部署と組んだら何ができる?
・今ある人脈で新しい企画はできる?

そんな問いです。

なんだかワクワクしませんか?(^^)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

にゃんこエピソード 〜高級ベッドより段ボール〜

うちの猫さんに、ちょっと高級な猫ベッドを買ったことがあります。

ふわふわです。

あったかいです。

「これは絶対気に入る!」

と思ったんですね。

ところが…。

完全スルー(笑)

その代わり、配送で届いた段ボール箱に即IN!!!

しかも、めちゃくちゃ満足そうな顔をしています。

「え!?そっち!?」

と思わずツッコミです(笑)

でも、猫からすると、

「今あるもので楽しい場所をつくった」

だけなんですよね。

完璧な環境を待っていたわけではありません。

なんだか、エフェクチュエーションっぽいなぁ…と思いました。

キャリアも少し似ている気がします。

理想の会社を探し続けるより、

今ある場所で、小さく面白いことを始めてみる。

その積み重ねが、意外な未来につながるのかもしれません。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

仕事のヒント

もしキャリア研修を企画するなら、

「転職を促す研修」

ではなく、

「今ある手持ちのカードで未来をつくる体験」

をテーマにすると面白いかもしれません。

たとえば、

・社内の人脈を書き出してみる
・自分の経験を棚卸しする
・部署を超えたアイデアを考える
・小さく試せる実験を決める

そんなワークがあるだけで、参加者の景色はかなり変わりそうです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まとめ

エフェクチュエーションの考え方をキャリア支援に重ねると、

「会社を辞めるかどうか」

だけではない、新しい可能性が見えてきます。

今ある経験
今ある人脈
今いる環境

そんな“手持ちのカード”から未来をつくる。

その体験を研修で提供できたら、とても価値がありそうです。

ウォークマンも、最初から完璧な答えが見えていたわけではありません。

「今あるもの」で始めた挑戦でした。

キャリアも同じなのかもしれません。

完璧な未来を探し続けるより、

今いる場所で、小さく始めてみる。

その積み重ねが、思いがけない未来につながっていくのではないでしょうか(^^)




私たちセイ・コンサルティング・グループでは、様々な学びを提供しております。

IT企業向け新人研修のおすすめ内容(2025)
おすすめの研修内容



投稿者プロフィール

田渕講師
田渕講師
セイ・コンサルティング・グループ株式会社専務取締役
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上
キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
アンガーマネジメントファシリテーター、コンサルタント
ハッピーな人生を送る秘訣は「何事も楽しむ!」ことにあり。
一期一会を大切に、そして楽しく笑顔になる研修をミッションに!