Ansibleとは?新人エンジニア向けにわかりやすく解説

こんにちは。ゆうせいです。
今回は Ansible(アンシブル) について、新人エンジニア向けにわかりやすく解説します!
サーバー構築や運用を自動化できる便利なツールですが、「そもそも何?」というところから説明しますので、安心してください。

Ansibleとは?

Ansibleは、サーバーの構成管理やアプリケーションのデプロイ、タスクの自動化を行うためのツールです。
簡単に言えば、「サーバーの設定や運用をプログラムで自動化できるツール」です。

例えば、新しく100台のサーバーを設定する場合、手作業でやると大変ですよね?
Ansibleを使えば、一つの設定ファイルを書くだけで、100台のサーバーに同じ設定を適用できます。

Ansibleの特徴として以下の3つが挙げられます。

  1. エージェントレス(特別なソフトをインストールしなくても動く)
  2. シンプルな記述(YAML形式で直感的に書ける)
  3. 複数のサーバーを一括管理(1台の管理端末から多くのサーバーを操作)

では、Ansibleがなぜ便利なのか、もう少し詳しく見ていきましょう。


なぜAnsibleを使うのか?

サーバーの管理には大きく3つの方法があります。

  1. 手作業で設定する(ミスが起こりやすい・時間がかかる)
  2. スクリプトで自動化する(シェルスクリプトなど)(メンテナンスが大変)
  3. 構成管理ツール(Ansibleなど)を使う(再利用性が高く、管理が楽)

Ansibleを使うと、以下のようなメリットがあります。

1. 作業を自動化できる

手作業でのサーバー設定は時間がかかり、ミスが発生しやすいです。
Ansibleを使えば、一度設定ファイル(Playbook)を書けば、何度でも同じ手順を再現できます。

例:Nginxをインストールする手作業

sudo apt update
sudo apt install -y nginx
sudo systemctl enable nginx
sudo systemctl start nginx

AnsibleのPlaybook(YAML形式)

- hosts: web_servers
  tasks:
    - name: Install Nginx
      apt:
        name: nginx
        state: present
    - name: Start Nginx
      service:
        name: nginx
        state: started

この設定を実行するだけで、複数のサーバーに自動でNginxをインストールできます。


2. エージェントレスで動く

他の構成管理ツール(ChefやPuppet)では、管理対象のサーバーに専用のソフトウェア(エージェント)をインストールする必要があります。
一方、Ansibleは SSH で接続して設定を適用するため、管理対象のサーバーに特別なソフトを入れる必要がありません。
これにより、導入の手間が大幅に減ります。


3. 複数のサーバーをまとめて管理できる

例えば、Webサーバーが10台、データベースサーバーが5台あるとします。
Ansibleでは、インベントリ(inventory) というファイルを使って、それぞれのグループにまとめて設定を適用できます。

インベントリファイルの例(hostsファイル)

[web_servers]
192.168.1.101
192.168.1.102

[db_servers]

192.168.1.201 192.168.1.202

これを使えば、「Webサーバーだけ再起動」「DBサーバーだけ更新」 といった操作も簡単にできます。


Ansibleの基本用語

Ansibleには、よく使う用語がいくつかあります。ざっくり理解しておきましょう。

用語説明
Playbookサーバー設定の手順を書いたYAMLファイル。シナリオのようなもの
Inventory管理するサーバーのリスト(IPアドレスやホスト名)
Task実行する具体的な操作(例:パッケージのインストール)
Moduleさまざまなタスクを実行するための部品(apt, yum, service など)
RolePlaybookを再利用しやすく整理する仕組み

どんな場面で使われるのか?

Ansibleは、次のような場面で活躍します。

  • サーバーの初期設定(OSのアップデート、パッケージのインストール)
  • アプリケーションのデプロイ(Dockerのセットアップ、データベースの構築)
  • 定期的なメンテナンス作業(ログの整理、不要なファイルの削除)
  • 本番環境とテスト環境の統一(同じ構成を複数の環境で適用)

例えば、「毎回同じ手順で新しいサーバーをセットアップする」場合、Ansibleを使えば ワンクリックで完了 できます。


まとめ:Ansibleを学ぶべき理由

Ansibleの魅力

✅ 手作業を自動化し、ミスを減らせる
✅ シンプルな記述で分かりやすい
✅ エージェントレスで導入が簡単
✅ 多くのサーバーを一括管理できる

初心者の方は、まず以下の手順で学ぶとよいでしょう。

  1. Ansibleをインストールする
  2. 簡単なPlaybookを書いて実行してみる
  3. サーバーのセットアップを自動化してみる
  4. より複雑なPlaybook(変数・ループ・Role)を学ぶ

サーバー管理やDevOpsの分野では、Ansibleは欠かせないツールです。
ぜひ実際に触って、便利さを体感してください!

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投稿者プロフィール

山崎講師
山崎講師代表取締役
セイ・コンサルティング・グループ株式会社代表取締役。
岐阜県出身。
2000年創業、2004年会社設立。
IT企業向け人材育成研修歴業界歴20年以上。
すべての無駄を省いた費用対効果の高い「筋肉質」な研修を提供します!
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